金子鈴幸が約一年半ぶりに作・演出を手がけた新作公演。
2022年の日本においてどのような物語が【有効】なのか?という問いを出発点に、人間の持つ「どうしようもない部分」に光を当てるような作品となっている。
とあるラーメン屋の店主、まさこ。彼女はラーメン界でも「元アイドル」という異色の肩書きで営業していた。「究極の一杯」を探求し、ラーメン道を日々邁進する彼女。その日もいつもと変わらない一日のはずだったが……周囲の困った大人、訪れる珍客によって巻き起こされるトラブルに通常営業すらままならなくなり、事態は最悪な方向に暴走していく。
2016年、金子鈴幸・星野花菜里が主宰として明治大学 実験劇場を母体に発足。ある実在の出来事を題材に事件から事件、あるいは現実から虚構を縦横無尽に渡り歩く作風が特徴。速射砲の如く繰り広げられるナンセンスギャグとこじつけによって物語はあくまで物語としての結末を迎える。