完黙症と言うしゃべる事が出来ない精神病を患った男。
彼は兄夫婦のもとで暮らし、兄は弟の面倒を妻に任せきり。
兄嫁は毎日毎日彼に語り掛ける。それでも一向に口を開こうとはしない…
そんな彼を心配して、現われたのは、幼い頃死に別れた親友だった。
親友は神様をつれてきたという彼の病気を治してもらえるようにと…
そんなときいつも優しくしてくれた兄嫁が家を出て行ってしまうことになる。
彼の閉ざされた心は解放されるのか、そして言葉を発することは出来るようになるのだろうか…
1998年、舞台芸術学院47期卒業生により旗揚げ。
日常に起こりうる可笑しみや痛み、少しの毒気を持ち合わせた物語で、切なくも笑える、しばらくあと味の残る作品を目指す。市井の人々を主に描いてきたが、近年はファンタジーを取り入れるなど作品の幅を広げようとしている。