あなたに、私を好きなまま死んで欲しいと思うのは、わがままだろうか。
そこは、願えば誰でも不老不死になれる未来。
それでもヒラサカ ミツは、不老不死になるつもりはなかった。
彼女にとって生きることは苦痛であり、終わりのない生は地獄だと感じていたからだ。
そして、パートナーであるタチバナ アサの愛情が、いつか冷めるであろうことに
耐えられそうになかったからでもある。
訪れるいくつかの出会いと別れを経て、ミツは、人が死ななくなった世界の中で
「自分の愛するもの」を見つけることができるのか。
上質な不道徳の演劇を掲げる坂本企画の、「愛すること」をめぐる切実な会話劇。
「ほんの少しボタンを掛け違った人の悲劇に寄り添う上質な演劇をお届けする」がコンセプトの劇団。