経営者である小山田輝の元に、弟の春が帰ってくる。輝は、不安定な春を心配し、在宅の仕事を増やして見守っている。春は怪しげな友人、佐久間を家に招き入れ、何かを計画している。外では野生動物たちが出没し、ペットは脱走する。町の奇妙な変化に春は関わっていることをほのめかす。新しい秘書兼家政夫の山鳥、その紹介でやってきた整体師も不審な動きを見せ、小山田家は徐々に輝のコントロールを離れ、混沌としていく。
2003年旗揚げ。主宰は劇作家・演出家の前川知大。『散歩する侵略者』『関数ドミノ』『聖地X』など、オリジナルのSFやオカルト、ホラー作品で、目に見えないものと人間との関わりや、日常の裏側にある世界からの人間の心理を描く。空間・時間をシームレスに編集する演出を特徴とする。
誰かの何気ない一言で湧き上がってきた感情。突然、心の中に火花のように現れては消えていく衝動。見知らぬ人の芳香や懐かしい音楽が、否応なしに引きずり出す思い出。それらはふとしたきっかけで襲ってくる。意思とは無関係に。無視することはできても、無かったことにはできない。私達の日常は平穏に見えて、心の中は様々なものに襲われている。感情、衝動、思い出。襲ってくるもの。イキウメの短編シリーズ、第四巻は、意識の中
物語は2001年から始まる。アマチュア天文家の二階堂と山田は、近所の山に落ちた隕石の破片を拾う。その隕石は、見る者に恐ろしいほどの幸福感をもたらす。一度目にしたら夢中になり、思考を奪い、目をそらすことができない隕石。その後、あらゆる都市に巨大な柱が降り注いだ。それは人々にあきれるほどの祝福を与え、静寂のうちに支配した。世界は大きく変わり、長い時間が経った今も、柱は人の生活を寄せ付けない。柱は人間に
音楽の手法でのマッシュアップは、異なる音源からトラックの一部をそれぞれ取り出してミックスし、一つの曲にするものである。本作は、短篇シリーズ『図書館的人生』で今まで上演されてきた『青の記憶』、『輪廻TM』、『ゴッド・セーブ・ザ・クイーン』、『賽の河原で踊りまくる「亡霊」』、『東の海の笑わない「帝王」』、『いずれ誰もがコソ泥だ、後は野となれ山となれ』の六篇を使ったマッシュアップ。過去現在未来に存在する
ある地方都市で奇妙な交通事故が起こる。見渡しの悪い交差点、車の運転手は歩行者を発見するが、既に停止できる距離ではない。車は歩行者の数センチ手前で、まるで透明な壁に衝突するように大破した。歩行者は無傷。運転手は軽傷だったが、助手席の同乗者は重傷。目撃者は六人。保険調査員の横道はこの不可解な事故の再調査を依頼される。目撃者の一人は、これはある特別な人間「ドミノ」が起こした奇跡であると主張する。彼の発言
