駅前再開発計画を担当する区役所の坂田が住人調査のため入り込んだ駅裏のお化けアパートで出会ったのは「ああ、予言者が居てくれたらねえ」と嘆く住人たち。それは坂田が見ている幻想なのか、それともそのようなお化けアパートに住まざるを得ない住人たちのどうしようもない閉塞感なのか。
そこに坂田の部下をはじめ、様々な予言を聞いたという闖入者たちが現れ、「予言」そのものに翻弄されていく。
1980年10月、大阪芸術大学(舞台芸術学科)の有志により結成。『蛇姫様』(作・唐十郎)で旗揚げ公演後、第2回公演以降は、座長・内藤裕敬のオリジナル作品を上演している。
今も昔も、演劇だけが生み出せる劇的瞬間を探り追いかけている。
W・シェイクスピアの名作を憎しみに焦点をあてた解釈で再構成し、レアティーズとの決闘をプロレスの肉弾戦で実現。くり返す因縁から抜け出せぬ人間のバカバカしさを描く。
「世の閉塞感の中でどうやって前を向くか」というテーマの元、現代人の暗闇や想像力の欠如など、現代風俗を鋭く見つめたシリアスな内容で話題を呼んだ「みんなの歌」3部作(2003~2005年上演)を改訂再演し、疾走感あふれる台詞の掛け合いで描く。
奥にはがらくたの山、傾いた柱、ふすまの横に喫茶店のカウンターがあり、はたまた床の間のある畳敷きさえも。ここはあるときは、帰らぬ父を待つ少年の暮らす海の家。またあるときは、喫茶店とアパートと民家がひしゃげた形で合体してしまった共同生活場。というのも、物語の背景には阪神淡路大震災の影が落ちているらしく、崩れて寄りかかりあった建物がここなのだ。居場所をなくし、生きるすべをなくした不在の父を求める群像劇。
熱血の仮面で覆いながら冷たい心で生きて行こうか?クールに決めて内に秘める熱血を育もうか?複雑、多様化する家族の形と構造でゆれるお父さんと家族の物語。
