当時通俗的とされたジャズを作品に使うなど独自の作風で知られていた安藤三子は、1953年のテレビ放送開始から、NHKでも民放でも多くの舞踊番組に出演した。「陽気な帽子屋」はNHKの番組「バレエ」で1957年に放映された。エリアナ・パブロバの生徒としても知られる藤田繁扮する帽子屋が扱う帽子から、3つの小品が生まれる構成。最初に女性ダンサーの群舞、2作目が安藤三子と堀内完のデュオ。3作目の男女の群舞には土方巽が出演している。
高田せい子に師事した安藤三子(1928-2023)が50年代に率いた舞踊団。安藤は50年代後半の安藤三子・堀内完ユニーク・バレエ団等の活動を経て、1960年には安藤哲子(のりこ)ユニーク・バレエ団を発足させた。テレビ番組にもしばしば登場し、西洋のクラシック音楽だけでなくジャズを使ったため、「ジャズダンス」「ジャズバレエ」と呼ばれた。50年代の代表作に、土方巽、大野一雄、大野慶人が出演し、岡本太郎が美術を担当した「鴉」がある。1983年には田中泯、泉勝志らの出演する「白鯨」を発表。安藤の愛弟子には、60年代にブラジルに移民しユババレエ団を創設した図師(小原)明子がいる。
