令和2年。56年ぶりに開催された東京オリンピックに日本中が熱狂していた。国内最大の国際拠点である第二東京国際空港もまた、例年以上の賑わいをみせている。そんな中、華やかなアスリートたちの活躍の影で、ひっそりと海外メディアの注目を集めた家族が居た。『千年(ちとせ)』の表札がかかったその家は、第二東京国際空港・滑走路の延長線上にある。この一軒の家の為に、第二東京国際空港は未完成のままでの運用を余儀なくさ
世間を震撼させた千葉県連続不審死事件の犯人が逮捕された。容疑者・清水謡子は5件の殺人容疑で起訴され、マスコミと世間の注目を集めたが、本人は一貫して容疑を否認している。『週間 明朝』もまた、多くの週刊誌と同じく清水に注目していた。他者を出し抜き、なんとしても清水と接点を持ちたい『週間 明朝』の編集長は、記者・実方融を清水と獄中結婚させてしまおうと目論むが、清水は出版社との面会の一切を拒否していたため
今回、あやめ十八番が取り上げるのは『活動写真の世界』。無声映画全盛の時代、日本では活動弁士と呼ばれる映画説明者が大活躍していました。日本では……と書くのは、この活動弁士という仕事が話芸に秀でた日本固有の文化であった為です。そんな彼らも、トーキー映画の台頭と共に、徐々にその活躍の場を奪われていきました。本作『六英花 朽葉』では、大正・昭和を舞台に活躍した活動弁士たち全盛の夏と、衰退の秋を描きます。
公募出演者と共につくる、群衆が主人公となる白昼夢のような演劇作品。街にはたくさんの人が蠢いています。交差点でふと顔を上げた時にそこにいる多くの人たちの人生を一瞬想像しようとする時があります。しかし信号は青になり、人々はどこかに去っていきます。これからさき出会うことのない人たちがなんてたくさんいるんだ!そんなことしか思えないまま日々は過ぎていきます。しかし、演劇でならその想像の先を、青信号の先を考え
来場者が飛び出す絵本に入り込んでいくような、参加型エンターテインメント音楽劇。開演前には親子向けに、手作り楽器のワークショップを行い、本編中で演奏される音楽に合わせて、 自分だけのオリジナル楽器を鳴らしながら楽しむことができます。 来場者の方々が一緒に演奏するたびに、セロ弾きのゴーシュがセロを上手に弾けるようになっていくことで、会場全体の一体感を生み、他者との交流と成長の楽しさを味わえる公演です。
三島由紀夫没後五十年 プラス1
愛が見せる地獄・芸術という名の狂気。この世ならぬ様を描かんとする絵師の執念に、美しき乙女は命を差し出し業火の贄となる。幼年期の三島由紀夫が芸術と美への感性を育む素地であった歌舞伎。そのオマージュである「三島歌舞伎」の第一作『地獄變』、極彩色の世界を花組芝居が総力を挙げてネオかぶきへと昇華する!時は平安の頃。絵師・良秀は、天下一の腕前だと都で評判を得ていたが、高慢で変わり者だと噂される男だった。彼に