ぼんぼん盆の十六日に地獄の地獄の蓋があく ────夭折した明治の女流作家・一葉を取り巻く5人の女性たちが織りなすこの世とあの世の境界線。景気で浮かれる上層と下層の間で、美しい文体で時代ともに生き抜いたあらゆる階級の女性達の頂上から底までを見た一葉...。24歳6か月の若さでこの世を去るまで多くの名作を発表した夭折した天才女流作家の"奇跡の14か月"とは...。
1942年、アメリカ。ルーズベルト大統領の行政命令により、十一万人の日系人が強制収用所送りとなった。収容所の数は国内に十か所。前年の真珠湾攻撃により太平洋戦争がはじまり、アメリカは日系人の隔離政策を行ったのだ。 自国民を日系であるという理由だけで市民権を剥奪し、収容所に閉じこめ監視する。合衆国憲法違反である。 さて、舞台はカリフォルニア州の砂漠地帯マンザナ。バラックの強制収容所の一室。 朗読劇上演
盲目で生まれた杉の市は、盗みや脅しは当たり前、ついには人を殺めてしまう。殺し殺してまた殺し、その手を血に塗れさせ、悪の限りを尽くしながら、己の身と金の力を頼りに、江戸の盲人の最高位である検校にまで登りつめる。東北の地から江戸へと流れてきた少年は、運命の大きな流れに流される―。二代目藪原検校の、その悪行三昧、闇の世界の一代記。「来世は目明きに生まれてくるぜ。そうして、おっかさんの顔をしみじみと拝ませ
かつて庶民の希望であり、羨望の的だった「大衆演劇」移り変わる時代に翻弄され衰退する一座。その楽屋から漏れる光と影...そして夢。人情・縁...人生。数々の名台詞が、舞い散る雪のように降り積もる。女座長・中村梅子一座は、人気の老舗大衆演劇一座だった。しかし時代はまさに戦後の娯楽ブーム。役者は次々と去り、わずかに残った役者にも不平不満が渦を巻く。問題山積みの一座を救おうと、座長が運命をかけて演じた一世
直木賞受賞作家が描いた女傑を、実の娘が演ずる、熊谷真実の『鎮魂劇』!裸一貫から文字通り熊谷商店を切り盛りし、数々の苦境にも明るく立ち向かう「元気印」の女傑、熊谷清子。女優熊谷真実・美由紀を生み、永遠のヒーロー松田優作の闘病を見守った彼女を実の娘「熊谷真実」がひとりで演じきる話題作。
社団法人日本劇団協議会10周年記念
『リチャード三世』『リア王』『ロミオとジュリエット』『ハムレット』など、シェイクスピアが生涯に残した数々の作品の筋立てを、縦に横にと織り込んだまさにシェイクスピアづくしのこの作品。1974年に初演され、以後一度も顧みられることのなかった井上ひさしの幻の傑作を、いのうえひでのり(劇団☆新感線).が演出。その華麗な、そして儚い世界が今よみがえる。