【Story】
「水街」 舞台近景遠景画像舟で旅するタケルは偶然に水路に落ちたカナという少女を助け、その姉であるナオと知り合う。ナオとカナが住んでいるのは、水の上に建てられた移民の街。沖縄からの移民である彼らの仲間、マサモリやセントクとも仲良くなったタケルだが、再び太平洋を西に向かう旅に出る。ナオの元にブラジルにいる叔父からの手紙が届く。ナオとカナはブラジルに移民する決意をして。
【Note】
「王國」三部作の第二弾。舞台に巨大なプールを建設し、明治・大正の産業革命期の煙の都、オオサカを舞台に、水際で暮らす漂流民の生活を描く。水上に建つバラックの家、主人公タケルが暮らす舟の家など、実際に水を使用することでリアリティあふれる舞台となった。また、この作品で維新派は初の海外公演を果たし、オーストラリア・アデレードに南港と同規模の劇場を建てた。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
1970年、松本雄吉を中心に設立。関西を拠点とし、国内外のさまざまな土地で公演を行った。1991年、東京・汐留での野外公演『少年街』より、独自のスタイル“ヂャンヂャン☆オペラ”を確立する。発語、踊り、音楽など、どの点においても世界的に類を見ない集団で、特に、自らの手で巨大な劇場と屋台村を作り上げ、まるで小さな街のようなその劇空間は、終わると一切の痕跡も残さなかった。その独創性は演劇という枠を超え、同時代の表現者たちに多くの影響を与えた。2017年12月に解散。
【Story】街はずれにある廃墟の映画館。少年ワタルはそこで暮らす浮浪児の少年たちと出会う。少年たちは古いフィルムを映写機にかけワタルに見せる。やがて少年たちは映画のスクリーンの中へ一人また一人と入っていく。映画の中の人物となった少年たちに促されてワタルもスクリーンの中へと入っていく……。【Note】4年ぶりの大阪・南港野外公演。幅16メートル・奥行き10メートル・高さ5メートルの可動式巨大傾斜舞
[Story]伊勢をめざす旅に出た少年ワタル。奈良の山中で道に迷ったワタルは、不思議な生き物を見ます。導かれるままに辿りついた曽爾村で、ハルという腕白な子どもに出会います。2人は、村祭りで一緒に獅子舞を見たり、雨の中、秘密の洞窟を探検したり、ワタルは迷子になっていたことも忘れ、ハルと村中を巡ります。彼らを傍で静かに見つめているのは、成長して曽爾村を再び訪れたワタルです。成長した彼もまた人生の岐路に
【Story】「風景画」は、ある場所に俳優と観客が参加する三次元の絵画です。「風景画」は、幾何学的風景論です。「風景画」は、身体的風景論です。【Note】維新派は、野外に仮設の劇場を建て、膨大な量の美術装置を使って多くの公演をしていましたが、「風景画」では、大がかりな劇場や装置は作らず、俳優の身体のみで深く風景に関わることをテーマにしました。「風景画」の最初の舞台となったのは、犬島の、現在は使われ
【Story】少年は、街で、沖縄生まれの祖母を持つヒツジに出会う。祖母の記憶の大阪をめぐる二人は、街を抜け、路地を走る。街にあふれる高層ビル、標識、インターネット、死者、影、人々の記憶。二人が目にしたのは、現在と過去、虚と実が交差した“オオサカ”だった。【Note】旅をするように世界各地で野外公演を行ってきた維新派。10年ぶりとなった大阪野外公演は周囲に川が流れ、舞台の奥には大阪の高層ビル群を臨む