おりんの村には、70歳になると供の者に背負われて深い山奥の「楢山さん」へ行き、二度と戻らない「楢山まいり」の風習があった。当年69歳のおりんは、一日も早く楢山まいりに行こうとするのだが、孝行息子の辰平は複雑な心境である。一方、辰平の息子けさ吉は、自分の子供が生まれるのが近いこともあり、おりんに早く楢山まいりに行った方がいいという。村には70歳になってもなかなか楢山へ行こうとしない又やんのような者もいる…。
舞台は、主人公・おりんの回想を交えた形で展開します。野村万作が門弟とともに、笑いの要素が一切ない、シリアスな作品世界を狂言の手法で描き出します。
原作:深沢七郎、脚色:岡本克己、演出:野村万作
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
世田谷パブリックシアターは、現代演劇と舞踊を中心とする専門的な作品創造・上演活動と、市民の自由な創作や参加体験活動を通し、新しい舞台芸術の可能性を探る劇場です。東京・三軒茶屋駅前のランドマーク、キャロットタワーの中にあり、主劇場・世田谷パブリックシアターと小劇場・シアタートラムの2つの劇場のほか、稽古場や作業場、音響スタジオなど「舞台作品創造」のためのさまざまなスペースが用意されています。
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野田秀樹 現代能楽集Ⅳ
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「翁」という儀礼曲の中で狂言方が務める役が三番叟。古風な儀式を留める神聖な曲で、日本芸能の真髄ともいうべき究極の舞。野村家の三番叟には洗練された鮮やかな切れ味がある。舞踏・ダンスにも通じる宇宙的な世界観を持ったこの曲を、野村萬斎が舞う。必見である。
怠け者の太郎が妻へのあてつけに腹を切って死のうとする、その一部始終をシテの太郎が独演。妻も仲裁人も見ていないところで一人、何度も腹を切り損なう太郎。まるでベケットの戯曲を思わせる無目的な行為の繰り返しが、人間の愚かしさを際立たせる。古典狂言としては特異な、不条理を感じさせる作品。
