日本を逃げ出す富裕層の倦怠と衰退を描く問題作に“無隣館”の一期生が挑む。
彼らの挑戦は希望の船出となるのだろうか。
近未来、南へと向かう豪華客船に乗り合わせた日本人。
それぞれの想いを胸に、船はゆっくりと進んで行く。
はたして、彼らは、なぜ南を目指すのか、南には、何があるのか。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
平田オリザを中心に1982年に結成された劇団。こまばアゴラ劇場を拠点とし、 平田オリザが提唱した「現代口語演劇理論」を通じて、新しい演劇様式を追求。この演劇理論は1990年代以降の演劇界に強い影響を与え続けている。 また、複数の演出家、劇作家、多数の俳優を有し、日本では珍しい「シアターカンパニー」として活動を続けており、若手アーティスト育成の場としても着実な実績を上げ、才気あるアーティストを多く輩出している。 2020年に劇団の機能を兵庫県豊岡市に移し、豊岡から演劇作品を創作・発信している。
舞台は近未来の美術館。ヨーロッパでは大きな戦争が起こり、そこから避難してきた絵画を前に、家族や恋人たちが、両親の世話や相続問題、進路や恋愛などについて断片的な会話を繰り返す。遠い戦争という大きな背景を前に、日々の生活を送る現代人の姿が克明に描写され、その中から現代社会の様々な問題点と危機があぶり出される。『東京ノート・インターナショナルバージョン』は、国際都市として変貌し、その変貌ゆえに苦悩も抱え
文学とは何か、人はなぜ文学を欲するのか、人には内面というものがあるらしい。そして、それは言葉によって表現ができるものらしい。しかし、私たちは、まだ、その言葉を持っていない。この舞台は、そのことに気がついてしまった明治の若者たちの蒼い恍惚と苦悩を描く青春群像劇である。
ここで生きるのではない、ここで死んでいくんだ。マレーシアの日本人向けリゾート地を舞台に、日本を離れて暮らす人々の生態を克明に描く。定年移住、新しい形のひきこもり、海外雄飛、日本離脱・・・、国際化の最先端か、新しい棄民か。5年間の取材を経た平田オリザの書き下ろし。
舞台芸術国際共同制作『KOTATSU』(2021)について、作・演出:パスカル・ランベール(フランス)と、共同演出・日本語監修をつとめた平田オリザが、創作背景を語らう。作品の立ち上げやテーマ、創作プロセスを振り返るほか、それぞれの戯曲執筆の手法や、日仏における文化活動について掘り下げる。