1939年11月、ソウル。日中戦争からすでに二年が経過し、日本国自体は、長期にわたる戦争状態という泥沼にのめり込んでいた。一方、30年代中盤から始まった好景気、軍需景気の影響を受け、満州への中継点としての役割を担う京城は、虚構の繁栄を謳歌する。国家総動員法の制定、欧州での世界大戦勃発、迫り来る軍靴の音に耳を澄ましながら、篠崎家の人々はつかの間の恋愛に身を焦がす。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
オンデマンド配信。事前に会員登録が必要です。(月額1,045円)
平田オリザを中心に1982年に結成された劇団。こまばアゴラ劇場を拠点とし、 平田オリザが提唱した「現代口語演劇理論」を通じて、新しい演劇様式を追求。この演劇理論は1990年代以降の演劇界に強い影響を与え続けている。 また、複数の演出家、劇作家、多数の俳優を有し、日本では珍しい「シアターカンパニー」として活動を続けており、若手アーティスト育成の場としても着実な実績を上げ、才気あるアーティストを多く輩出している。 2020年に劇団の機能を兵庫県豊岡市に移し、豊岡から演劇作品を創作・発信している。
202X年、架空の青年海外協力隊第四訓練所。この年、日本政府の財政は破綻寸前となり、全ての海外援助活動の停止が決定される。最後の派遣隊員となる青年たちの訓練所生活の、その寂しく切ない悲喜劇を通して、人間が人間を助けることの可能性と本質を探る青春群像劇。平田オリザが桜美林大学演劇コースの卒業公演のために書き下ろし、大好評を博した本作を、青年団本公演として8年ぶりに上演。
ちっちゃい国のちっちゃい姫は、でっかい国の大きい王子にいつも いじめられています。 ちっちゃい姫は、何でも測れるハカルン博士に頼んで、ちっちゃい 国にある大きなものや⻑いものを捜す旅に出ます。 二人は、いろいろなものを測っていく中で、世界には、測れない もの、比べられないものがあることに気がついていきます。
1929年10月24日、ソウル。篠崎文房具店にも大衆消費社会の波が押し寄せ、新しい経営感覚が求められていた。この家の長女に求婚したアメリカ帰りの新進企業家。精神を病んで、入退院を繰り返している長男。エリートとして総督府に勤めながらも植民地支配への協力に悩む朝鮮人書生。満州へと向かう道すがら、京城を通り過ぎる謎の若き芸術家集団。関東大震災以来の重苦しい不景気を打開するため満州への進出を企てる日本国家
舞台芸術国際共同制作『KOTATSU』(2021)について、作・演出:パスカル・ランベール(フランス)と、共同演出・日本語監修をつとめた平田オリザが、創作背景を語らう。作品の立ち上げやテーマ、創作プロセスを振り返るほか、それぞれの戯曲執筆の手法や、日仏における文化活動について掘り下げる。
