物語は2001年から始まる。アマチュア天文家の二階堂と山田は、近所の山に落ちた隕石の破片を拾う。その隕石は、見る者に恐ろしいほどの幸福感をもたらす。一度目にしたら夢中になり、思考を奪い、目をそらすことができない隕石。その後、あらゆる都市に巨大な柱が降り注いだ。それは人々にあきれるほどの祝福を与え、静寂のうちに支配した。
世界は大きく変わり、長い時間が経った今も、柱は人の生活を寄せ付けない。
柱は人間に何を課し、何から解放したのか_。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
2003年旗揚げ。主宰は劇作家・演出家の前川知大。『散歩する侵略者』『関数ドミノ』『聖地X』など、オリジナルのSFやオカルト、ホラー作品で、目に見えないものと人間との関わりや、日常の裏側にある世界からの人間の心理を描く。空間・時間をシームレスに編集する演出を特徴とする。
ある地方都市で奇妙な交通事故が起こる。見渡しの悪い交差点、車の運転手は歩行者を発見するが、既に停止できる距離ではない。車は歩行者の数センチ手前で、まるで透明な壁に衝突するように大破した。歩行者は無傷。運転手は軽傷だったが、助手席の同乗者は重傷。目撃者は六人。保険調査員の横道はこの不可解な事故の再調査を依頼される。目撃者の一人は、これはある特別な人間「ドミノ」が起こした奇跡であると主張する。彼の発言
夢とうつつを渡り歩く、SFファンタジー。別居中の夫婦。妻はルームシェアをしていた友人が行方不明になり、警察に連絡をする。妻は夫と同じ夢を見ていることに気がつく。そして、夢の中で見知らぬ男達と出会い、異界に迷い込んだことを知る。悪夢のような真相を知り、現実に戻ろうとするが、目覚めることができない。妻は、夢の中で夢をみて、その階層深くに転落していた。(2008年上演)
同級生の寺泊満と山鳥芽衣は、二十数年ぶりの再会を果たす。寺泊はある手品師との出会いによって、世界の見え方が変わり、仕事でも逸脱を繰り返すようになる。芽衣は品名に「無」と書かれた荷物を受け取ったことで日常が一変する。日常生活が困難になっていく寺泊と芽衣は、お互いが理解者であることを知る。二人はこの混沌の中に希望を見出そうと、街中に広がった無を見つめる_。
「ドミノ幻想」とは、世界はある特定の人間を中心にして回っているとする考え。その人間の願ったことは必ず叶う。願った瞬間にドミノが倒れ、結果に向かって進んでいく。周囲はそれに合わせて調整される。また、ドミノは思いの強さに比例し、スピードを上げる。最も速いものは「ドミノ一個」と呼ばれ、願った瞬間に結果が現れる。それは俗に「奇跡」と呼ばれる。ドミノの力は期間限定である。ランダムに移っていき、誰に備わってい
