会社は倒産し、工場は停止、町には失業者が溢れ破綻寸前のギュレンという町に、巨額の富を持ち世界一の億万長者となったとなった女性クレーレが帰郷する。
市を代表する市長らを筆頭に、貧窮したギュレンの人々は、クレーレからの多大な寄付金を目当てに歓迎セレモニーを行う。
そこにはクレーレの青春時代に付き合っていたイルも参加する。
対するクレーレは、昔の恋人が犯した自分への裏切りを償わせるために、彼の死をもって巨額の寄付を行う事を市と市民に申し出る。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
昭和46(1971)年、早野寿郎(故人)・小沢昭一等が中心となって活動していた劇団俳優小劇場が解散を余儀なくされた為、演出家・早野寿郎を主宰者として、昭和49年1月現在の劇団俳小が創立された。
ヨーロッパ・アメリカ演劇から、日本の古典、新作、あるいは、詩や小説をそのまま舞台にのせたりと、一定の演劇理念にとらわれず、幅広い演劇活動を続けながら、舞台芸術の原点を探る演劇創造集団として再出発した。
数々の賞を受賞し、また、文化庁主催公演に数多く取り上げられるなど、意欲的な活動を続けている。
ごく普通のイギリスの中流家庭に生まれた兄のトムと弟のフィギス。弟のフィギスは心の優しい子で人の気持ちを読み取る不思議な力を持っていた。そんな弟が、ある時奇妙な言葉を喋りだし、「自分はイラクの少年兵だ」と言い始める。フィギスは12歳、トムは15歳。湾岸戦争が始まった夏の事だった・・・。
碧血碑――。北海道・函館にある、戊辰戦争で死んだ旧幕府軍の侍を祀った碑である。義に殉じた男の血は三年経つと、碧色の宝石に変わるという、荘子にある故事から命名された。太平洋戦争直後の焼け跡。碧血碑を前に、倭人を憎むアイヌの男と、アイヌを憎む倭人の男の、義を巡る友情譚。
不幸にも子供に恵まれることのない夫婦と彼らの代理出産を請け負った夫婦との間に、様々なすれ違いや、苦悩、問題が横たわる。それでも二組の夫婦は、やがて産まれてくる子供への期待を高めていく。自分たちがそうであるように、人は、愛を信じて産まれ、生きているのだから……。
カナダのある町の法廷、被告席にいるのは若いネイティブ・インディアンのリタ・ジョー。判事の尋問の間、リタの回想は限りなく膨らむ。あるときは故郷の部落での懐かしい日々、、あるときは町に出てきてからの辛くみじめな暮らしだったりーーいつしかリタの罪名は次々と増えて行く・・・。けれどどんなに判事に諭されてもリタには罪の意識が確かなモノとして存在しない。文明社会の価値観が、自然のままに生きてきたネイティブたち