カナダはオンタリオ州にある農村。実家の農場を父親ジャックから買い取り引き継ぐため、ジョーは新婚間もない妻のアリスとこの地にやってきた。トレーラーハウスで仮住まいを始めるもアリスは弁護士の資格を取るため忙しく、ジョーは簡単に昼食を済ませると再び農作業に出かけていく。
そこへジョーの母親モーリンが訪ねてくる。素朴で田舎気質丸出しのモーリンと都会育ちでインテリのアリスはなかなか噛み合わない。やがて・・・。家族と家庭を大切にしてきた母親が、夫婦のもめ事をきっかけに自立してゆく物語。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
劇団文化座は戦時下の1942(昭和17)年2月26日に結成される。同年4月第1回公演梅本重信作『武蔵野』で旗揚げ。敗戦間際の昭和20年6月、日本の現代劇の紹介という名目で満州に渡り2か月後に敗戦を迎え、一年間の難民生活を経て帰国。以来、「戦争と日本人」にこだわった作品、日本の底辺に生きる人々に寄り添った作品、現代を映す鏡となる現代劇を生み出し続けている。
七十年前、「聖戦」の名のもとに起こった日本の侵略戦争によって、町から村から男たちは戦場に駆り出され、多くのものが閃光のようにその命を散らした。女たちに残されたものは一通の手紙と、はるかな苦難の道だった。 戦没農民兵士たちが生前、家族にしたためた真情あふれる手紙と、若くして戦争未亡人となった女たちが、歩まざるを得なかった苦難の道を語った証言を、一人の語り手と三人の兵士に仮託して構成された朗読劇。語り
時は明治14(1881)年、商人や船乗りが行き来し活気あふれる小樽の町なかに、煮売り、代書、髪結、俥などを商う小さな店「きし屋」があった。そこに片寄せ合って生きているのは、年齢もバラバラ、といって家族でもない、いわくありげな三人の女とその仲間たちだった。彼女たちはなぜ結びつうき、ここ北の果て小樽にたどり着いたのか? そしてやくざから立ち退きを迫られている「きし屋」の運命は?
昭和もまだ穏やかななりし頃、東京は下町、老舗の飴菓子製造販売店「ささなみや」放蕩者の主人・久四郎は一向に店を顧みないばかりか、外では一体何をしていることやら。でも元気で働き者のお内儀・ちからによって何とか店は切り盛りされているようです。どんなことが起ころうと持ち前の負けん気の強さで吹き飛ばしていくちから。しかし時がたつにつれ、戦争に向かって世間の雲行きも怪しくなってきました。店は勿論、成長した子供
沖縄の日本復帰から10年が経った1982年、人口41ひと、そして小学生がだった一人になってしまった鳩間島は存亡の危機に立たされていた。その生徒も三学期の終了とともに西表島に転校することになっている。そうなれば、診療所も郵便局も交番もなくなり今となっては島の唯一の公共機関である小学校は廃校となり、島の過疎に拍車をかける。ひいては廃村といった事態に陥るかもしれない。そこで島野大人たちは、親戚の子を島外