別役実×大滝秀治による新しい喜劇! 古典落語「らくだ」を材に、大滝のために新しく書き下ろされた別役の意欲作。真打の大ネタといわれる「らくだ」が初めて新劇の舞台に登場します。日常のなかの微妙なズレ。でそこはかとなく湧きあがる笑いのなかに、別役戯曲の詩的空間がひろがります。登場したときはすでに死人というらくだの馬さん。やくざな兄貴分に、何の因果かくず屋が脅されて……。大滝主演の捧腹絶倒の舞台。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
劇団民藝は1950年4月3日に創立(前身は1947年発足の民衆芸術劇場=第一次民藝)。築地小劇場、新協劇団など「新劇」の本流を歩んできた滝沢修、清水将夫、宇野重吉、北林谷栄らによって「多くの人々の生きてゆく歓びと励ましになるような」民衆に根ざした演劇芸術をつくり出そうと旗あげされました。2000年からは大滝秀治、奈良岡朋子が代表をつとめ、現在は小杉勇二、樫山文枝、日色ともゑ、丹野郁弓を中心に、劇団ならではの層の厚さを生かしたアンサンブルによる密度の濃い舞台づくりをめざしています。
最も多感な年頃で自由を奪われ、飢えに苦しみながら、隠れ家で日記を綴り続けた少女アンネ・フランク。劇団民藝では1956年の初演いらい数々の賞とともにロングランを記録しています。1979年から80年にかけて滝沢修の新演出により、学校公演と文化庁移動芸術祭をふくむ上演を各地で重ねました。
1941年にニューヨークで初演され、映画化もされたリリアン・ヘルマンの代表作を上演。アメリカ・ワシントンの邸宅を訪問した反ナチスのレジスタンスであるクルトと家族の物語。好評を得、4年にわたり巡演。
マサチューセッツ州セイラムでの魔女裁判を描いたアーサー・ミラーの傑作戯曲。1962年民藝により日本初演した代表的な演目を新訳、新演出により14年ぶり3度目の上演。
宇野重吉の台本・演出による近代劇の2本立て公演のうちの1作。山本有三作「嬰児ごろし」との併演。本作、武者小路実篤作「息子の結婚」は1980年11月の各地公演から翌年の東京公演まで大竹しのぶが客演。