米軍占領下の沖縄で、度重なる人権侵害と弾圧にも屈せず、米軍に立ち向かった男がいた。沖縄が生んだ不屈の政治家・瀬長亀次郎。不当な裁判で刑務所へ送られながらも出獄後、那覇市長に当選。真の民主主義の確立を目指し、祖国復帰のために民衆と共に闘った。県民の心を捉え大きな希望を与えた瀬長亀次郎、その波瀾万丈の人生を津嘉山正種が沖縄人の魂を込めて語る。
2019年タイムスホール(那覇市)にて初演。2020年青年座スタジオで収録。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
オンデマンド配信。
劇団俳優座に在籍していた10名の若手俳優たちが日本の現実を反映させた創作劇の上演を強く願い、1954年劇団青年座を創立しました。現在劇団員と研究生をあわせ約200名が所属。創作劇の他、海外現代戯曲、過去の秀作等、幅広いレパートリーを有しますが、創立からの基本理念は変わることはありません。今後も日本の創作劇上演を柱にした公演活動を続けることによって、日本演劇の民主的発展に寄与し、舞台芸術を通して日本文化の向上をはかることを目的として活動します。
『明日』は1945年8月8日の長崎市のある家族の一日を描いている。戦争は緊迫の度を増す。そんな中でも無辜の民は生きる。青春の息吹き、結婚、そして子の誕生と、この一家の営みはたんたんと続いていく。8月9日未明、嫁ぎ先の長女は苦しみのあと長男を生む。あふれる喜びにつつまれる。が数時間後、午前11時2分、原爆が投下される。私達はその子の運命を知らない。
妻が町内会の温泉旅行中に心臓麻痺で突然亡くなった。康夫は、長年連れ添った妻の急死を受け入れることができず取り乱してしまう。日常生活の中に悲しみを埋めていく中、5人娘たちの思い出話から康夫が知らない妻民子の姿が浮かび上がってくる。王貞治が世界ホームラン記録を達成しようとしていた1977年夏。一枚のレコードに刻まれた夫婦の記録と記憶から、哀しくて可笑しくて、どこか懐かしい家族のドラマが展開する。
現代スペイン演劇連続上演No.1
あぶない時代とあぶない街には美しい物語が潜んでいる。この物語は80年代後半のマドリッド旧市街に生れた現代のスペイン論であり、長い牛睡から覚めた現代のウエストサイドストーリーである。
劇団青年座創立60周年記念公演 第三弾
大正七年米騒動が起こったその夏、愛は福井若狭の寒村で祖母を見送った。愛の父宇助は地場産業を興そうとしたがうまくいかず田圃を手離し、あげく中風で寝込んでいる。宇助の面倒を看、妾に産ませた鉱太郎と千吉まで引き取って育てる母しん。翌年、愛はしんの後押しもあって棺桶作りの角治のもとに嫁ぐ。角治の母いしは、盲目だったが死ぬまで「ふれごと」をして村を歩いた。いしの日常はいつも明るく生活の知恵あふれ、その中で愛