米軍占領下の沖縄で、度重なる人権侵害と弾圧にも屈せず、米軍に立ち向かった男がいた。沖縄が生んだ不屈の政治家・瀬長亀次郎。不当な裁判で刑務所へ送られながらも出獄後、那覇市長に当選。真の民主主義の確立を目指し、祖国復帰のために民衆と共に闘った。県民の心を捉え大きな希望を与えた瀬長亀次郎、その波瀾万丈の人生を津嘉山正種が沖縄人の魂を込めて語る。
2019年タイムスホール(那覇市)にて初演。2020年青年座スタジオで収録。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
オンデマンド配信。
劇団俳優座に在籍していた10名の若手俳優たちが日本の現実を反映させた創作劇の上演を強く願い、1954年劇団青年座を創立しました。現在劇団員と研究生をあわせ約200名が所属。創作劇の他、海外現代戯曲、過去の秀作等、幅広いレパートリーを有しますが、創立からの基本理念は変わることはありません。今後も日本の創作劇上演を柱にした公演活動を続けることによって、日本演劇の民主的発展に寄与し、舞台芸術を通して日本文化の向上をはかることを目的として活動します。
ドラマティック・リーディング
二部作「神と人とのあいだ」より 第一部「審判」Aクラス戦犯を裁くいわゆる東京裁判。一九四六年・極東國際軍事裁判を正面から取り上げた作品を「ドラマティック・リーディング」で上演。
1980年代、神奈川県逗子市。アメリカの接収地となった池子の森を米軍人の住宅地にするという。住民は賛成派と反対派に割れていた。政治に無関心を装い趣味に没頭する夫と、基地建設反対運動に奔走する妻。明治生まれの祖父と祖母、OLの娘と浪人中の息子。日々の生活を平穏に過ごしているはずだった。しかしある日、ある告白をきっかけに、三世代が同居する家族の中で平和の均衡が崩れ、国境線が引かれていく。
のどかな春の日、ブンナは仲間の制止も聞かず、未知の世界を求めて椎の木に登ります。ブンナは夢にみた天国だと思いました。しかし、そこは怖い鳶の餌ぐらでした。百舌、雀、蛇、鼠、牛蛙が次々に捕らえられ運ばれてきます。そして、死を目前に壮絶な“生きるための戦い”を繰り広げます。蛙の天敵もまた弱肉強食の自然界に生きていたのです。想像を絶する世界に遭遇するブンナ。夏がきて秋から冬、季節はめぐる…。
青年座・セレクションvol.5
ノッポが突然姿を消した。かなりの年月が経ち、友人の元にその男から戯曲が届いた。戯曲はイエス・キリストが十字架にかけられた頃のエルサレムが舞台。神をののしる男、神を信仰する女、神の身代わりだと言う盗賊の姉弟、神に憧れる奴隷、神のことを知らない娼婦が登場する。ノッポが生きた現実世界と戯曲の世界が交差する。信じることそして人を愛することは何か…