2000年駒澤大学OBを中心に設立。
史実を題材に扱い緻密な調査に基づき描かれる古川健の劇作とハードな台詞表現の内に、人間味を凝縮させる日澤雄介の演出が加わり、ある種の極限状態にいる者たちの存在に肉迫していく。負荷に炙りだされる様にして生まれた俳優の衝動を純度の高い感情表現まで昇華させ、硬質ながらも生々しい人間ドラマを展開する。
2014年、大正天皇の一代記を描いた『治天ノ君』で、第21回読売演劇大賞選考委員特別賞を受賞。2015年には劇団としての実績が評価され第49回紀伊國屋演劇賞団体賞を受賞。
現在、演出家の日澤雄介を代表に、古川健(劇作家)、岡本篤(俳優)、浅井伸治(俳優)、西尾友樹(俳優)、菅野佐知子(制作)、の6名が所属している。
松井石根孫文、蒋介石と親交を結び誰よりも日中友好を願いながら戦犯として葬られた陸軍大将その男の悔恨と最期の日々
1945年8月、朝鮮半島は35年の長きにわたる日本の支配から解放された。喜びに沸く半島で、在朝の日本人は大きな混乱に巻き込まれた。拘束され、裁かれる大日本帝国の公人たち。罪状は「支配の罪」。77年前、彼の地朝鮮半島で何が起こったのか?一人の日本人官僚の目を通して語られる「命の記憶」の物語。
1950年代、敗戦前の若手エリート官僚が久しぶりに集い久闊を叙す。やがて酒が進むうちに話は二人の故人に収斂する。一人は首相近衛文麿。近衛を知る参加者が近衛を演じ、近衛の最大の失策、日中戦争長期化の経緯が語られる。もう一人は外相松岡洋右。また別の一人が松岡を演じ、アメリカの警戒レベルを引き上げた三国同盟締結の経緯が語られる。更に語られる「帰還不能点」南部仏印進駐。大日本帝国を破滅させた文官たちの物語