2002年、ひとりの母親(オンナ)が
仁義なき戦いで咲き乱れる!
■ものがたり
貧しくもしたたかに生きる母と高校生の娘、父親代わりと母子家庭に居候している性的に不能で無職の男。キリスト教信者の母は娘を神の子と呼び愛情を注ぐが、母に反発する娘はチンピラと家を出てしまう。一人残された彼女を支えようとするやくざ男と勤務先の店長。しかし彼女への思いの強さが周囲に悪影響を及ぼし始め、人々を狂信的な行動へと走らせる。一方、町に広まるドラッグの利権を巡り、売人と殺し屋たちが暗躍し始めた…。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
阿佐ヶ谷スパイダースは1996年の旗揚げから、毎回キャストを集めて新作を発表する「演劇プロデュース・ユニット」として活動してきました。これは作品の多様性を高めるためには実に最適な形態であったと言えます。「劇団」と称していなかったからこそ、多くの方々と創作をする機会を得、20年間という年月解散することなく続けて来られたのかもしれません。ですが、沢山の人に支えられ活動してきた20年間で<演劇>を取り巻く状況は大きく様変わりし、同様に我々の思考も変化しました。より「過激」に自分たちの理想を追い求めるため、<より自由に><より幅広く>活動を展開していくために、2017年5月、満を持しあえて「劇団」として活動していくこととなりました。現在劇団員は 36 名。演劇を生業としている者から、会社員・主婦・学生・写真家など様々な業種の劇団員が在籍。緩やかに繋がっているような我々なりの新しいカタチを模索します。
清玄の足取りは覚束ない。その時一人の男、権助とぶつかる。権助の目つきはケモノのようである。清玄はその恐ろしい眼から、しかし視線を逸らさずにいる。権助もまた同様に。やがて互いに顔を背け、歩き出した瞬間、完全に点対称で動いた事に一瞬振り向く二人だが、気のせいだとそのまま歩んでいく。戦後復興の救世主、慈悲深き聖人と呼ばれる清玄の孤児院さくら学園。今日、『彼女』はそこから嫁ぐ。彼女が見つめる窓の外を楽隊が
「柴まだわかんないの?」「あ、わかったかも。」■ものがたりチンピラになりきれない男は、仕事のため暫くの間地元を離れるという仲間から庭の防空壕に暮らしている人々の世話を依頼される。小学校時代の同級生ら4人を15年間閉じ込めているというのだ。不便な地下生活にもかかわらず、無邪気で無垢な彼ら。世間に愛想を尽かした在日外国人の男も純粋でどこか甘美な地下生活に魅せられていく。束の間の交流は、仕事を失敗し帰郷
僕の21歳の時の美意識は 6年後他ならぬ僕自身の手によって根こそぎ汚される…。長塚圭史■ものがたり旗揚げ公演『アジャピートオジョパ』に新たな一本を追加してリメイク。坂の多い町を舞台に三組の男女の恋物語を描く。一組目は子どもができない若い夫婦。ある日夫が家に帰ると、妻が見知らぬ青年を拉致監禁し「自分が生んだ子どもだ」と言い張って育児を始めている。二組目は心と体を傷つけ合いながらも別れられない着ぐるみ
愛すべき女たちよ、消えてくれ。■ものがたり単身赴任先から半年ぶりに家に帰って来た男は、妻の浮気現場に遭遇、キレて半殺しにしてしまう。そこに現れた息子の担任教師、姉から虐待を受けていた義弟、サディスティックな謎のセールスマン。男たちは女への恨みを晴らす道具として半死の女を虐待する。プラトニックな恋愛に励む高校生の息子も、恋人が組織売春の一員だったと知り、女を恨んでいた。その時、日本を突然の大地震が襲