淋しい放火魔ツトムが放ったマッチの火は、古い廃墟を灰にしただけでなく、その地に封印されていた古い物語を甦らせた。ツトムを巻き込んで、ロマンと愛憎のドラマが繰り広げられる。現代の物語作家・横内謙介の名を世に知らしめた初期の傑作。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
スーパー歌舞伎Ⅱ『ワンピース』、ジャニーズ、AKB48等アイドルの舞台、サンリオピューロランドの人気ショー『kawaii kabuki』などを手掛ける劇作家・演出家:横内謙介の主宰する劇団。
1982年、厚木高校演劇部出身の横内、岡森諦、六角精児が中心となって「善人会議」という名称で旗揚げ。
‘93年「扉座」に改名。
どの世代の人が見ても見やすく、笑って泣いて感動できる舞台作りで、紀伊國屋ホール、座・高円寺など中劇場での公演、及び地方へのツアー公演を精力的に行っている。
親に借金をしてマンションを買った若い夫婦。完成を待ちきれず、建築中の建物に忍び込んでみると、自分たちの家となるべき部屋に、すでにジプシーの大家族が住み着いていた。生と死、家族と個人。その普遍的なテーマを穏やかな笑いと、爽やかな涙で綴った、善人会議時代の代表作。心に優しいニューエイジプレイ。
あの長い南北之芝居を、筋書きはそのままで2時間に収めて上演するために脚色された作品。横内には珍しく、世界もテーマも原作のままである。
手塚治虫生誕90周年記念公演日本劇作家協会プログラム
百鬼丸物語 ~あらすじ~天下麻の如く乱れた戦乱の世のこと。コソ泥のどろろは、川に浮かんだタライの中に美しい刀を見つける。タライの中、もうひとつの包みには、のっぺら坊の赤子が入っていた。驚くどろろに、どこからともなく声が聞こえてくる。心で語りかけてくるという「声」、独りでに動く刀「百鬼丸」。父・醍醐景光は、天下を取るという野望をかなえるために、生まれてくる我が子の身体を、48匹の魔物に与えてしま
道化を一人従えて、夜毎に荒野をさすらう重ね着の王様。彼は『王様は裸だ!』という子供の声によって、国中の笑いものになり、今は城を追われて隠遁者となった、裸の王様だった。アンデルセンの『裸の王様』とドン・キホーテの物語をモチーフにし、理想と現実の葛藤を描いた作品。第36回岸田戯曲賞受賞作。