主人公の男が押入れの奥から、昔よく履いていたズボンを見つけたことから始まる。それをコインランドリーの洗濯機に入れた所で、後ろのポケットに、何か大事なものを入れていたことを思い出す。ズボンは見当たらず、代わりに「あなたの過去を上演したいので、上演許可を!!」という、演劇部の女子高生たちが登場?!それを契機に「ラブレターを返して」と迫る昔の彼女など、彼の忘れたい過去が、記憶の渦の中から次々と現れて…。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
1980年10月、大阪芸術大学(舞台芸術学科)の有志により結成。『蛇姫様』(作・唐十郎)で旗揚げ公演後、第2回公演以降は、座長・内藤裕敬のオリジナル作品を上演している。
今も昔も、演劇だけが生み出せる劇的瞬間を探り追いかけている。
「世の閉塞感の中でどうやって前を向くか」というテーマの元、現代人の暗闇や想像力の欠如など、現代風俗を鋭く見つめたシリアスな内容で話題を呼んだ「みんなの歌」3部作(2003~2005年上演)を改訂再演し、疾走感あふれる台詞の掛け合いで描く。
「リアリズムにおけるインチキの仕方」確立への足掛かりとなった初期代表作品。南河内万歳一座の演劇システムマイトガイ・アキラはテンガロハットをかぶり、ギターをしょって馬に乗り、やたら拳銃をぶっ飛ばす無国籍な小林旭ヨロシク男。そんなアキラはふと自己嫌悪に陥り、自分の故郷を探し出そうとする。望郷の念と家出願望というふたつの相反する想いの相克を綴っていく。
さよならオレンジ版
過去と未来が錯綜する奇想天外なストーリー一話語るごとに一本ずつロウソクを消し、百話を語り終えて最後のロウソクを消すと、恐ろしいことが起こるという百物語。その百物語を語れなかった少年と、結婚を直前に自分は語ることが何もないことに不安を抱く男の物語探しが始まる。過去と未来が錯綜する奇想天外なストーリーの中、果たして男は物語を探し出すことができるのか。
夜逃げした誰かのアパート、その捨てられた箪笥の中からびっくり仰天街ヘ迷い込む!先行き不透明な中、我々はどこに向かっているのだろうか。気が付けばそこは、入り口も出口もわからぬびっくり仰天街。逃げ出すつもりが近付いたり、堂々巡りの現代と私たちを遊んだ作品。