青年団プロデュース公演
青年団プロデュース公演
(フライヤーより)別役実氏の名作『マッチ売りの少女』を大胆に翻案し、さらに『AとBと一人の女』『象』といった初期作品群から、台詞を多数引用、コラージュする形で作品を作り上げる。初老の夫婦の食卓を、次々と訪れるマッチ売りの少女たち。その少女たちと、夫婦を中心とした街の人々との奇妙なやりとりを軸に、市民社会の脆弱さが浮かび上がってくる。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
平田オリザを中心に1982年に結成された劇団。こまばアゴラ劇場を拠点とし、 平田オリザが提唱した「現代口語演劇理論」を通じて、新しい演劇様式を追求。この演劇理論は1990年代以降の演劇界に強い影響を与え続けている。 また、複数の演出家、劇作家、多数の俳優を有し、日本では珍しい「シアターカンパニー」として活動を続けており、若手アーティスト育成の場としても着実な実績を上げ、才気あるアーティストを多く輩出している。 2020年に劇団の機能を兵庫県豊岡市に移し、豊岡から演劇作品を創作・発信している。
ソビエト軍のアフガニスタン侵攻、イランの学生による米国大使館占拠事件、韓国光州事件、すべてはここから始まった・・・。1980年初夏、イスタンブール、激動の世界史のただ中で、漫然と旅を続ける日本の若者たち。1996年初演時に、大反響を呼んだ平田オリザ唯一の自伝的作品。
閉塞状況の日本を逃れて、南のリゾートへ向かう豪華客船の甲板。「ニライカナイ伝説」をモチーフに、なにげない会話を通して人々の中に潜む差別意識や倦怠感が浮かび上がる…。`90年に沖縄県与那国島でレジデンス制作〜初演した作品の`95年再演ツアーを収録。
1994年に青年団プロデュース公演として、第七病棟の緑魔子を客演に迎え、「唐十郎さんや石橋蓮司さんが少女のイメージで捉える緑魔子さんとは違う現在の彼女」を登場させて話題となった。宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』や『青森挽歌』、内田百閒の『阿房列車』、寺山修司の『コメット・イケヤ』などを題材にとり、3 人の男女の複雑に絡み合う想いを、行く先が定かでない曲がりくねった線路の上を走る列車に乗せて描く。
あれから10年ー。生物学研究室はどうなっているのか?『カガクするココロ』の続編として書かれ`92年に初演。`96年にカガクシリーズ2本立ツアー中に、こまばアゴラ劇場で収録。当時30代の平田オリザが描く、人類の急速な進歩と緩慢な進化の流れの二重奏。