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青年団プロデュース公演
(フライヤーより)別役実氏の名作『マッチ売りの少女』を大胆に翻案し、さらに『AとBと一人の女』『象』といった初期作品群から、台詞を多数引用、コラージュする形で作品を作り上げる。初老の夫婦の食卓を、次々と訪れるマッチ売りの少女たち。その少女たちと、夫婦を中心とした街の人々との奇妙なやりとりを軸に、市民社会の脆弱さが浮かび上がってくる。
BABY-Qは、身体から織り成される感情の起伏や衝動、個々の人間の本質をダンスの根底に置いて活動する。シーンにあわせた電子音楽や、ダンスとシンクロするダイナミックな映像表現など、様々なモチーフを組み合わせることでコラージュ的に空間を構築していくのが特徴。リゾーム的な「M」につけられたキャッチは、「わたしは何を欲望するのか? そこには、多くの異質で潜勢的な矛盾しあう諸関係が存在する」というもの。妥協
二人の演劇作家が一つの文学作品を異なる演出で連続上演する「文豪コネクション」。今回は夏目漱石の初期作品『坊っちゃん』を泉寛介(baghdad café )とくるみざわしん(光の領地)が構成・演出します。文豪たちの名作を様々な角度から再発見する「文豪コネクション」にぜひお越し下さい。なお、本作品は、大阪と愛知、二都市間での舞台芸術交流プロジェク「AAFリージョナル・シアター2014~大阪と愛知vol
恋を成就させるために手段を問わず行動する女の子を題材に、リアリティ溢れる繊細な人間関係を描く、努力クラブの本公演。「俺のこと好き?」「好きだよ」「本当に好き?」「なんで人の気持ちをうたがうかな」「じゃあ、どこが好きなの?」「難しいことを訊くね」「俺のこと本当に好き?」「わかんない」「そっか」
笠井叡が8名の多国籍ダンサーを振り付ける「Das Shinkiro」。2005年4月ベルリンのHaus Der Kulturen Der Welt(世界文化の家)での、オーディションとワークショップによって開始され、6月のフェスティバルIN TRANSITで初演、好評を博した。舞踏の創世記を築き、今も時代の先端で踊り続ける笠井が、ドイツ、オーストリア、イギリス、アメリカ、イランなど多国籍ダンサーと
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〈現代日本演劇のルーツⅧ〉
洗練された演出と俳優の豊かな身体性で日本の名作戯曲を現代化し、注目を集めているエイチエムピー・シアターカンパニーの新作は、歌舞伎や文楽の金字塔「忠臣蔵」を上演します。 元禄年間の大事件「赤穂事件」を題材にした「忠臣蔵」を、現代の視点から大胆に解釈し、今回は、赤穂城の明け渡しから吉良邸討ち入り、吉良の首級をあげるまでを描きます。 「主君に対する忠義心」が美談として語られ、今も人気が絶えない「忠臣蔵」
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外国の戦地に慰問に来ていたグループが突然消えた。噂によればその鉄塔に男たちはいるという。 1998年に初演。戦争という過酷な状況の中、鉄塔の上で交わされる下らないやり取りを描き好評を博した。それ以来、数々の団体によって上演され続けている劇団代表作をオリジナルメンバーで上演。同じ場所で展開する時間軸の違う短編をプラスし新たな地平で物語は完結する――
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ナミビアの砂漠で海霧だけを糧に千年も生き二枚だけの葉がのたくり伸び続けるという植物ウェルウィッチア・ミラビリス(和名・奇想天外)に想を得た抽象作品。過酷な環境にじっと耐えてまどろむウェルウィッチアは夢の中で花から産まれ宇宙の卵の中で遊び深い密林をさまよい、そして火と水を掲げ持ち、通り過ぎていった命たちを追慕する。
AI・HALL中学高校演劇フェスティバル特別企画
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千葉雅子×土田英生舞台製作事業
地方を拠点にした暴力団『日和組』。三次団体ながら一時期は羽振りがよかったが、上部組織からの無理な要求と組長の死亡をきっかけに廃業した。その組長には四人の子供がいた。親代わりとして生きてきた長女、かつての上部組織に恨みを持ち続ける長男、裏の世界で生きる次女、そして幼い頃に養子に出され、幸せに育った三女。あるとき、三女の奈津実が幸せこの上ない笑顔で実家にやってくる。菅原玄という男を伴って……。共に劇作
前向きに生きる。これは簡単なことではありません。前向きに努めながらも、何一つ報われないまま人生が終わることなどよくあることです。だからって後ろ向きはまっぴらごめんです。前のめりになるくらい前向きに人生を歩もうではありませんか? 後ろ向きな人生が、あることをきっかけにパッ!と前を向いたときに生み出される、生きることへのエネルギーを私は信じたいです。これは後ろ向きな男が前向きに人生を見つめなおす作品で
女は長崎県佐世保市で結婚をし、夫と二人で暮らしていたが、夫の同僚との不倫が原因で、夫と別れ、その同僚の男と広島県福山市で暮らすようになった。しかしその生活もうまくいかず、単身四国の坂出市へと逃れて来たのだった。 六年後、そのアパートに夫が現れる。女は夫の訪問に驚くが、夫が死期の迫った身であることを知り、とりとめもない世間話を始めるのだった。しかし男の来訪は、女の妄想かもしれないのだった。
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ええ、私はサイパンを離れずに、ずっと待っていましたよ、あなたを。 だってそうでしょう。日本は戦争に負けたことなんて、一度っきりもないんですから。米軍との激戦、日本軍の玉砕。タッポーチョ山のゲリラ戦、バンザイ・クリフでの集団自決。そして、東京大空襲・原爆投下の爆撃機は、ここから飛び立った──。太平洋の小さな島、サイパン・テニアンが日本領だった、二十九年間。その終止符を打ったはずの戦争を、私たちはほん
(パンフレットより)三年前にこの作品は一度、故郷の北海道伊達市で、終わりを迎えたはずだった。だけれどまたこうして取り組んでいるのは、この三年間で家という生命体そのものが、現在という時間のなかでどう在ればよいのか、という問題が自分のなかで、まるで変わってしまって、膨らみつづけていたからだろう。現在という時間は想像できているだろうか。あのころの食卓のこと。ひとりひとりの表情を。家という生命体の内臓は、
土田英生(MONO)と現役の女子高校生たちがともに創りあげる60分間の現代演劇。
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かつての日活アクション映画に見られたようなギャングやアウトロー、そしてヒ ーロー・ヒロイン達の様式美ともいえるハードボイルドの世界を題材に、60~70年 代サウンドの生演奏にのせて、ラサール石井・流山児祥の黄金コンビが、放つ総天然色の夢の世界。<あらすじ>舞台は、とある地方都市一暗黒街を牛耳る山王組、その街に二丁拳銃をあやつる謎の男がやって来た。 死をも恐れぬ男の目的はいったい何なのか?欲望渦巻く
「えっと、一人とばして翔君なの」写真の説明をした人はそう言った。ああ、とばされたのは私。いつも忘れられる……だからなるべく派手な服を着ている。育った環境に強烈に縛られている愚かな家族。鎖から解き放たれていく様子を愉快に描く劇団代表作。
チェーホフを待つ5人。彼らは時間をつぶすためにコントを始める。しかしチェーホフはやって来ない……チェーホフの初期の一幕物『熊』『煙草の害について』『結婚申込』『余儀なく悲劇役者』をもとに、そのエッセンスを抜き出して描いた作品。
(パンフレットより)なんかわからないけど、ここ数年、たえまなく、この作品と向き合ってきた気がするけれど、なんでこの作業を選んできたかというのは、自分にとっても、まったくに不思議なことだ。でもどうしてだろう、なにがしたい?と問われると、あっこのはなし。と答えてきたのだった。それはなんでだろう、あんまりかんがえて答えていないようにもおもうけれど、でも直感として、この作業をしていなくてはいけない、と自分
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1994年5月に続く2度目の劇団態変&大野一雄の顔合わせ。1部が劇団態変による『霊舞』(作・演出:金満里)、2部に大野一雄・大野慶人による舞踏、3部が大野一雄・慶人と劇団態変のコラボレーション。
2002年6月18日、イスタンブールの旧市街にある貧乏旅行者専用の安宿。その安宿の一室で、日韓のバックパッカーたちが倦怠と喧噪の日々を過ごしている。2001年の同時多発テロと、それに続くアメリカ軍のアフガニスタン侵攻によって、バスのルートが遮断され、多くのバックパッカーがイスタンブールで足止めを食らう結果となったのだ。この日は、日韓ワールドカップのベスト16の試合日。すでに、この日の午前中に、日本
東京、アビニヨンで上演の伊藤キムと吉岡由美子のコラボ"綺女と珍獣プロジェクト"第2弾。コンセプトはパラレルソロ。同時進行していた二つのソロ(吉岡の"しおきばにて" と伊藤の"コレクター")がいつの間にかデュエットになっていく。両ソロともアウトサイダーたちをテーマに紡ぎ出された境界線上の踊り。Berlin Tagesspiegel 紙は、楽園で追いかけっこをして戯れている者たちの悦楽と追放された者た
群像のロマンを目指し、奔放な語り口で定石外れのウソを描こうとした織田作之助。その精神を受け継ぎ虚構をでっちあげ、織田の小説から夫婦のありようや下町の人間模様になつかしい大阪の人情をにじませた『オダサク、わが友』。本作は、北村想が脚本を書き下ろし、新国立劇場での作品上演にて評価の高い深津篤史が演出を手掛け、2011年3月に初演されました。今回、初演時のキャストに、新たなメンバーも加わり、予断を許さな
京都を拠点に創作を続ける「砂連尾理+寺田みさこ」が、1年ぶりに新作を発表します。TOYOTA CHOREOGRAPHY AWARD 2002「次代を担う振付家賞」受賞以来、毎年新作を発表してきた砂連尾と寺田が、今回は異なる手法を元に作品を立ち上げました。砂連尾と寺田の振付を二人とは異なる他者の身体へ振付し、そんな他者の身体を通過した振りを改めて二人が踊り直してみたときに、そのダンスは砂連尾、寺田の
あたしは人の話を聞かない。あたしはあまり謝らない。あたしはたびたび遅刻をする。あたしは秘密を守らない。あたしは、あたしの話しかしない。あたしの癖に。二年前と、何も変わらない。柳瀬真由が夢見るとても幸せな日常と、それとはかけ離れた毎日を、スクランブルさせつつも真正面から捻くれて描く。
深津篤史の作品のモチーフの一つである阪神淡路大震災を描く作品。舞台は、倉庫の様にも、船の甲板のようにも見える。亡くなった友人の命日に集まる男女4人、別居中の妻を震災で失った男や別れ話の女性カップルなど、喪失感を抱えた人々が非日常の時間の中で交錯する。
この作品はアイホール中高フェス'97で大賞を受賞した県立伊丹高校演劇部への副賞として、作・演出家の大塚雅史(ランニングシアターダッシュ)により書き下された戯曲です。今回はじめて、作者本人の演出によって上演されます。しかも2本立て、伊丹の現役高校生たちバージョンと、ダッシュ若手陣バージョンの競演です。上演時間60分一本勝負、高校生のフレッシュな感性に、ダッシュのルーキーたちはどう挑むのか⁉青春“演劇
北村想が「空」をテーマに書き下した“砂漠と隕石のラブ・ストーリー”小劇場の実力派が集結し三都市連続公演‼
警告音が鳴り響く。社会の中で感じる軋轢を、身体やさまざまな事象に変換して舞台に表出させる。強靭な身体性、美術、映像、音楽が融合した総合的な舞台演出により、作品の原型にて「TOYOTA Choreography Award 2004ー次代を担う振付家賞」受賞。さらに進化版にて2005年「横浜ソロxデュオ<Competition>+ 」にて大賞を受賞。その後も多くの海外公演を実施したBABYーQの代表
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〈現代日本演劇のルーツⅨ〉
主君浅野のカタキの吉良の首をとった赤穂藩士の面々は死を待っている。討ち入りの武勇伝に沸く江戸の民、あれこそが忠義の行いマコトの武士と美談に酔う目付奉行大名たちに目もくれず。ただ幕府柳沢が命ずる切腹を待っている。が、将軍も天皇も赤穂に入れあげてしまった。柳沢もおいそれと切腹を言い出せない。薄笑いを浮かべる赤穂の者どもの目に映るのは、なつかしい故郷瀬戸内の海山、ノロノロとしか過ぎぬ今を埋める言葉との戯
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原作は近松門左衛門。300年前、愛する女と一緒になるために公金を横領した男、飛脚問屋亀屋の忠兵衛は大和の国新口村から大坂に養子に来たのだった。その忠兵衛と命を懸けた逃避行をした新町の遊女梅川も生まれ育ちは京。忠兵衛は何故、切ってはならぬ封印を切ってしまったのか…。忠兵衛が逃げた先に選んだのは、新口村だったが、そこには既に捕り手が迫っていた。扉一枚隔てて、実の父親に顔を見せられぬ忠兵衛。知人の機転で
結婚してから毎日、昨晩食べた料理をネットにアップし続けている、ある夫婦の晩御飯の記録『ラストナイトレシピ』。結婚2年。仲の良かった夫婦だったが、妻が亡き人となった。妻の両親は残された夫に対し、娘の死を「申し訳ない」と言い、やたらと明るく振舞いながら今まで以上に夫に関わりをもとうとする。夫にはそれが疎ましい。しかし、大事な妻を生んでくれた親である。生前、妻が日々更新していた「ラストナイトレシピ」とい
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1996年8月に、エジンバラ・フリンジ・フェスティバルにて初演。「全くビリビリとしびれるような感動にみまわれる」(The Stage紙)「身体の動きというものの美しさ、意味深長さを教えられる。」(The Scotsman紙) 等の絶賛を受けました。その後、更に練り上げ深めつつ、国内各地で上演を重ねた劇団態変の自信作です。
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原作はW.シェークスピア。 2001年にクラルテが初めて取り組んだシェークスピア作品の再演。デンマーク国王の城では真夜中に亡霊が徘徊する、という噂を確かめるため王子ハムレットが見張りに立つと、そこに現れたのは先王である亡き父の亡霊であった。亡霊は、自分を毒殺したのは自分の弟、つまりハムレットの叔父であるクローディアスであり、しかも今や妻であるガートルードを娶り国王の座まで奪ったということを告げる。
いつも一緒だった四人。高校生だったある夏、二人が事故で死亡した。そして月日が流れ……今、四人は話に花を咲かせている。想い出話から現在のことまで話題は様々だ。しかし大人になった二人と高校生のままの死んだ二人の会話は食い違う。人と人 との関係。それはどうしたって相対的にならざるを得ず、しかしそれではどうにも消化できない個々の想いもあり……。そんな浮き世をシンプルに描いた作品。