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原作は近松門左衛門。300年前、愛する女と一緒になるために公金を横領した男、飛脚問屋亀屋の忠兵衛は大和の国新口村から大坂に養子に来たのだった。その忠兵衛と命を懸けた逃避行をした新町の遊女梅川も生まれ育ちは京。忠兵衛は何故、切ってはならぬ封印を切ってしまったのか…。忠兵衛が逃げた先に選んだのは、新口村だったが、そこには既に捕り手が迫っていた。扉一枚隔てて、実の父親に顔を見せられぬ忠兵衛。知人の機転で
青年団プロデュース公演
(フライヤーより)別役実氏の名作『マッチ売りの少女』を大胆に翻案し、さらに『AとBと一人の女』『象』といった初期作品群から、台詞を多数引用、コラージュする形で作品を作り上げる。初老の夫婦の食卓を、次々と訪れるマッチ売りの少女たち。その少女たちと、夫婦を中心とした街の人々との奇妙なやりとりを軸に、市民社会の脆弱さが浮かび上がってくる。
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(パンフレットより)三年前にこの作品は一度、故郷の北海道伊達市で、終わりを迎えたはずだった。だけれどまたこうして取り組んでいるのは、この三年間で家という生命体そのものが、現在という時間のなかでどう在ればよいのか、という問題が自分のなかで、まるで変わってしまって、膨らみつづけていたからだろう。現在という時間は想像できているだろうか。あのころの食卓のこと。ひとりひとりの表情を。家という生命体の内臓は、
いつも一緒だった四人。高校生だったある夏、二人が事故で死亡した。そして月日が流れ……今、四人は話に花を咲かせている。想い出話から現在のことまで話題は様々だ。しかし大人になった二人と高校生のままの死んだ二人の会話は食い違う。人と人 との関係。それはどうしたって相対的にならざるを得ず、しかしそれではどうにも消化できない個々の想いもあり……。そんな浮き世をシンプルに描いた作品。
1994年5月に続く2度目の劇団態変&大野一雄の顔合わせ。1部が劇団態変による『霊舞』(作・演出:金満里)、2部に大野一雄・大野慶人による舞踏、3部が大野一雄・慶人と劇団態変のコラボレーション。
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(パンフレットより)なんかわからないけど、ここ数年、たえまなく、この作品と向き合ってきた気がするけれど、なんでこの作業を選んできたかというのは、自分にとっても、まったくに不思議なことだ。でもどうしてだろう、なにがしたい?と問われると、あっこのはなし。と答えてきたのだった。それはなんでだろう、あんまりかんがえて答えていないようにもおもうけれど、でも直感として、この作業をしていなくてはいけない、と自分
東京、アビニヨンで上演の伊藤キムと吉岡由美子のコラボ"綺女と珍獣プロジェクト"第2弾。コンセプトはパラレルソロ。同時進行していた二つのソロ(吉岡の"しおきばにて" と伊藤の"コレクター")がいつの間にかデュエットになっていく。両ソロともアウトサイダーたちをテーマに紡ぎ出された境界線上の踊り。Berlin Tagesspiegel 紙は、楽園で追いかけっこをして戯れている者たちの悦楽と追放された者た
〈現代日本演劇のルーツⅨ〉
主君浅野のカタキの吉良の首をとった赤穂藩士の面々は死を待っている。討ち入りの武勇伝に沸く江戸の民、あれこそが忠義の行いマコトの武士と美談に酔う目付奉行大名たちに目もくれず。ただ幕府柳沢が命ずる切腹を待っている。が、将軍も天皇も赤穂に入れあげてしまった。柳沢もおいそれと切腹を言い出せない。薄笑いを浮かべる赤穂の者どもの目に映るのは、なつかしい故郷瀬戸内の海山、ノロノロとしか過ぎぬ今を埋める言葉との戯
原作はW.シェークスピア。 2001年にクラルテが初めて取り組んだシェークスピア作品の再演。デンマーク国王の城では真夜中に亡霊が徘徊する、という噂を確かめるため王子ハムレットが見張りに立つと、そこに現れたのは先王である亡き父の亡霊であった。亡霊は、自分を毒殺したのは自分の弟、つまりハムレットの叔父であるクローディアスであり、しかも今や妻であるガートルードを娶り国王の座まで奪ったということを告げる。
BABY-Qは、身体から織り成される感情の起伏や衝動、個々の人間の本質をダンスの根底に置いて活動する。シーンにあわせた電子音楽や、ダンスとシンクロするダイナミックな映像表現など、様々なモチーフを組み合わせることでコラージュ的に空間を構築していくのが特徴。リゾーム的な「M」につけられたキャッチは、「わたしは何を欲望するのか? そこには、多くの異質で潜勢的な矛盾しあう諸関係が存在する」というもの。妥協
ええ、私はサイパンを離れずに、ずっと待っていましたよ、あなたを。 だってそうでしょう。日本は戦争に負けたことなんて、一度っきりもないんですから。米軍との激戦、日本軍の玉砕。タッポーチョ山のゲリラ戦、バンザイ・クリフでの集団自決。そして、東京大空襲・原爆投下の爆撃機は、ここから飛び立った──。太平洋の小さな島、サイパン・テニアンが日本領だった、二十九年間。その終止符を打ったはずの戦争を、私たちはほん
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ナミビアの砂漠で海霧だけを糧に千年も生き二枚だけの葉がのたくり伸び続けるという植物ウェルウィッチア・ミラビリス(和名・奇想天外)に想を得た抽象作品。過酷な環境にじっと耐えてまどろむウェルウィッチアは夢の中で花から産まれ宇宙の卵の中で遊び深い密林をさまよい、そして火と水を掲げ持ち、通り過ぎていった命たちを追慕する。
群像のロマンを目指し、奔放な語り口で定石外れのウソを描こうとした織田作之助。その精神を受け継ぎ虚構をでっちあげ、織田の小説から夫婦のありようや下町の人間模様になつかしい大阪の人情をにじませた『オダサク、わが友』。本作は、北村想が脚本を書き下ろし、新国立劇場での作品上演にて評価の高い深津篤史が演出を手掛け、2011年3月に初演されました。今回、初演時のキャストに、新たなメンバーも加わり、予断を許さな
千葉雅子×土田英生舞台製作事業
地方を拠点にした暴力団『日和組』。三次団体ながら一時期は羽振りがよかったが、上部組織からの無理な要求と組長の死亡をきっかけに廃業した。その組長には四人の子供がいた。親代わりとして生きてきた長女、かつての上部組織に恨みを持ち続ける長男、裏の世界で生きる次女、そして幼い頃に養子に出され、幸せに育った三女。あるとき、三女の奈津実が幸せこの上ない笑顔で実家にやってくる。菅原玄という男を伴って……。共に劇作
「えっと、一人とばして翔君なの」写真の説明をした人はそう言った。ああ、とばされたのは私。いつも忘れられる……だからなるべく派手な服を着ている。育った環境に強烈に縛られている愚かな家族。鎖から解き放たれていく様子を愉快に描く劇団代表作。
結婚してから毎日、昨晩食べた料理をネットにアップし続けている、ある夫婦の晩御飯の記録『ラストナイトレシピ』。結婚2年。仲の良かった夫婦だったが、妻が亡き人となった。妻の両親は残された夫に対し、娘の死を「申し訳ない」と言い、やたらと明るく振舞いながら今まで以上に夫に関わりをもとうとする。夫にはそれが疎ましい。しかし、大事な妻を生んでくれた親である。生前、妻が日々更新していた「ラストナイトレシピ」とい
笠井叡が8名の多国籍ダンサーを振り付ける「Das Shinkiro」。2005年4月ベルリンのHaus Der Kulturen Der Welt(世界文化の家)での、オーディションとワークショップによって開始され、6月のフェスティバルIN TRANSITで初演、好評を博した。舞踏の創世記を築き、今も時代の先端で踊り続ける笠井が、ドイツ、オーストリア、イギリス、アメリカ、イランなど多国籍ダンサーと
警告音が鳴り響く。社会の中で感じる軋轢を、身体やさまざまな事象に変換して舞台に表出させる。強靭な身体性、美術、映像、音楽が融合した総合的な舞台演出により、作品の原型にて「TOYOTA Choreography Award 2004ー次代を担う振付家賞」受賞。さらに進化版にて2005年「横浜ソロxデュオ<Competition>+ 」にて大賞を受賞。その後も多くの海外公演を実施したBABYーQの代表
2002年6月18日、イスタンブールの旧市街にある貧乏旅行者専用の安宿。その安宿の一室で、日韓のバックパッカーたちが倦怠と喧噪の日々を過ごしている。2001年の同時多発テロと、それに続くアメリカ軍のアフガニスタン侵攻によって、バスのルートが遮断され、多くのバックパッカーがイスタンブールで足止めを食らう結果となったのだ。この日は、日韓ワールドカップのベスト16の試合日。すでに、この日の午前中に、日本
二人の演劇作家が一つの文学作品を異なる演出で連続上演する「文豪コネクション」。今回は夏目漱石の初期作品『坊っちゃん』を泉寛介(baghdad café )とくるみざわしん(光の領地)が構成・演出します。文豪たちの名作を様々な角度から再発見する「文豪コネクション」にぜひお越し下さい。なお、本作品は、大阪と愛知、二都市間での舞台芸術交流プロジェク「AAFリージョナル・シアター2014~大阪と愛知vol
かつての日活アクション映画に見られたようなギャングやアウトロー、そしてヒ ーロー・ヒロイン達の様式美ともいえるハードボイルドの世界を題材に、60~70年 代サウンドの生演奏にのせて、ラサール石井・流山児祥の黄金コンビが、放つ総天然色の夢の世界。<あらすじ>舞台は、とある地方都市一暗黒街を牛耳る山王組、その街に二丁拳銃をあやつる謎の男がやって来た。 死をも恐れぬ男の目的はいったい何なのか?欲望渦巻く
1996年8月に、エジンバラ・フリンジ・フェスティバルにて初演。「全くビリビリとしびれるような感動にみまわれる」(The Stage紙)「身体の動きというものの美しさ、意味深長さを教えられる。」(The Scotsman紙) 等の絶賛を受けました。その後、更に練り上げ深めつつ、国内各地で上演を重ねた劇団態変の自信作です。
京都を拠点に創作を続ける「砂連尾理+寺田みさこ」が、1年ぶりに新作を発表します。TOYOTA CHOREOGRAPHY AWARD 2002「次代を担う振付家賞」受賞以来、毎年新作を発表してきた砂連尾と寺田が、今回は異なる手法を元に作品を立ち上げました。砂連尾と寺田の振付を二人とは異なる他者の身体へ振付し、そんな他者の身体を通過した振りを改めて二人が踊り直してみたときに、そのダンスは砂連尾、寺田の
〈現代日本演劇のルーツⅧ〉
洗練された演出と俳優の豊かな身体性で日本の名作戯曲を現代化し、注目を集めているエイチエムピー・シアターカンパニーの新作は、歌舞伎や文楽の金字塔「忠臣蔵」を上演します。 元禄年間の大事件「赤穂事件」を題材にした「忠臣蔵」を、現代の視点から大胆に解釈し、今回は、赤穂城の明け渡しから吉良邸討ち入り、吉良の首級をあげるまでを描きます。 「主君に対する忠義心」が美談として語られ、今も人気が絶えない「忠臣蔵」