2016 年日本社会に衝撃を与えた知的障害者を狙った大量殺人事件から作者が感じたことを出発に創作された。優生思想、老い、をテーマに現代社会の価値基準を問う批評性を持った作品。タイトルの「妖精」は「みえないもの」の隠喩。社会のなかでみえないようにされているものついての問題集である。一部は落語、二部は音楽、三部はセミナー、とそれぞれ異なったスタイルの三部から構成され、主に一人の俳優によって演じられる。
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観音林まりあは、おのぼりさん。東京での生活にいつまで経っても慣れない上に、いつも鼻がムズムズ、喉もイガイガ。「私、東京にアレルギーなんだ」騙されてもほだされても友達のKちゃんとZちゃんに励まされ、彼女は今日もマスクにメガネのフル装備で、街に立つ。地方と東京、方言と標準語を行きつ戻りつ、一人のさまよえる魂の歌を津軽弁の調べにのせてお届けします。
(フライヤーより)ユニークな演劇理論と演劇様式で大きな注目を浴びている青年団。舞台に繰り広げられるのは、一見とりとめのない日常のお喋り。が、いつの間にか緻密でユーモラスな”劇的”世界の迷宮に引きずり込まれます。「新しい言文一致」に基づく「新しい現代口語ドラマ」を提唱する同劇団、『暗愚小傳』ではこの方法のもと、高村光太郎、智恵子の1910年代から40年代まで四つの時代の日常シーンを描きながら、詩人が
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ここで生きるのではない、ここで死んでいくんだ。マレーシアの日本人向けリゾート地を舞台に、日本を離れて暮らす人々の生態を克明に描く。定年移住、新しい形のひきこもり、海外雄飛、日本離脱・・・、国際化の最先端か、新しい棄民か。5年間の取材を経た平田オリザの書き下ろし。
青年団プロデュース公演
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青年団プロデュース公演
(フライヤーより)別役実氏の名作『マッチ売りの少女』を大胆に翻案し、さらに『AとBと一人の女』『象』といった初期作品群から、台詞を多数引用、コラージュする形で作品を作り上げる。初老の夫婦の食卓を、次々と訪れるマッチ売りの少女たち。その少女たちと、夫婦を中心とした街の人々との奇妙なやりとりを軸に、市民社会の脆弱さが浮かび上がってくる。
青年団プロデュース公演 vol.8
劇作家・演出家の松田正隆が、自身の生まれ育った長崎を舞台に描き、1998年第50回読売文学賞戯曲・シナリオ賞を受賞した代表作。演出・平田オリザとのコンビは、前年、第5回読売演劇大賞最優秀作品賞を受賞した『月の岬』に次ぐ2作めとなる。職を無くし妻に家出される主人公と、彼を取り巻く人々の心情を、何気ない会話から細やかに映し出す。
髙山さなえの尼崎市第7回「近松賞」受賞戯曲を平田オリザが演出する。「だまされたことさえ、忘れてしまえるなら・・・」山深い田舎の集落。馬留徳三郎と妻のミネは二人でここに住んでいた。近所の認知症の年寄りや、介護施設から逃げて来る老人達が馬留家に集まり、仲良く助け合いながら生活していた。ある夏の日、徳三郎の息子、雅文から久しぶりに電話がかかって来た。仕事でトラブルがあり、部下が間もなく馬留家に訪れると言
東京都内にあるカトリック系私立女子中学校の会議室。そこに、集まる数人の男女。いじめ自殺死した子供の遺書に書かれていた、いじめ加害者の親たちである。それぞれ、年齢も、生活環境も、職業も違う親たちは、身勝手な事情から我が子を庇護する事に終始する。怒号飛び交う会議室。子供達のいじめを通して、それぞれの親たちの「顔」が浮き彫りになる。