1971年渡辺浩子演出で本邦初演したアーサー・ミラーの代表作を、倉橋健新訳、滝沢修の新演出で上演。全国42都市、98回公演。
劇団民藝は1950年4月3日に創立(前身は1947年発足の民衆芸術劇場=第一次民藝)。築地小劇場、新協劇団など「新劇」の本流を歩んできた滝沢修、清水将夫、宇野重吉、北林谷栄らによって「多くの人々の生きてゆく歓びと励ましになるような」民衆に根ざした演劇芸術をつくり出そうと旗あげされました。2000年からは大滝秀治、奈良岡朋子が代表をつとめ、現在は小杉勇二、樫山文枝、日色ともゑ、丹野郁弓を中心に、劇団ならではの層の厚さを生かしたアンサンブルによる密度の濃い舞台づくりをめざしています。
岡本綺堂の世界、1921(大正10)年発表の戯曲を上演。鬼貫役の滝沢修は本作が最後の舞台出演。
1954年民藝初演のアーサー・ミラーの傑作戯曲。1984年は滝沢修の新演出・主演で5度目の上演、文化庁移動芸術祭をふくむ全国公演を続け、翌年1月には東京でアンコール上演。
別役実×大滝秀治による新しい喜劇! 古典落語「らくだ」を材に、大滝のために新しく書き下ろされた別役の意欲作。真打の大ネタといわれる「らくだ」が初めて新劇の舞台に登場します。日常のなかの微妙なズレ。でそこはかとなく湧きあがる笑いのなかに、別役戯曲の詩的空間がひろがります。登場したときはすでに死人というらくだの馬さん。やくざな兄貴分に、何の因果かくず屋が脅されて……。大滝主演の捧腹絶倒の舞台。
宇野重吉演出、北林谷栄主演で日本中を感動のるつぼに巻き込んだ名舞台。1963年初演から2003年まで462回の上演を重ねました。瀬戸内海の劇詩人といわれる小山祐士が、原爆の惨禍を庶民の目から見つめた人間味あふれるさわやかな叙情詩劇です。瀬戸内海の小さな島。ハナ婆さんは泰山木の木の下で質素に暮らしていました。早春のある日、木下刑事がハナ婆さんを訪ねてきます。堕胎の罪で逮捕しにやってきたと言うのです…
