現代日本からは時代も場所も遠く離れた世界。街を追われて故郷へ向かう女たちの物語。五人がいるところに旅費と切符の援助は三人分しかないと言われる。本当の姉妹は誰なのか、物的証拠や記憶をたよりに確かめ合うなか、戦争、法やその暴力、また家族を結びつけるものは果たしてなんなのかという問いを投げかける作品。2006年の初演から2023年までに4回の国内再演や翻訳されての海外公演も果たした下鴨車窓の代表作。
下鴨車窓は現代演劇の作品を創作・公演する団体です。2004年に設立、代表は京都を拠点に活動する劇作家、演出家の田辺剛です。従来メンバーは田辺一人のみでしたが2020年4月より劇団化。公演活動は地元のみならず国内各地を巡演、2015年には初めて香港とマカオでの海外公演を果たしました。メンバー(2024年現在):岡田菜見、福井菜月、田辺剛