ガラス張りの劇場に沈む太陽と昇る月。《土地の記憶を吸う吸血鬼》をモチーフにしたパフォーマンスプロジェクト「ザ・ワールド」2017年作品。
土方巽直系の舞踏振付法を学んだ振付家の大橋可也によって1999 年に結成され、東京を拠点に活動しているダンスカンパニーである。ハードコアダンスを提唱、現代社会における身体の在りかたを追究することをその活動の主題としている。
2008年発表の『帝国、エアリアル』では関連するフリーペーパーを制作、配布するなど、ダンスの枠組みを大きく超える活動を行っている。2013年、写真家GO撮影の写真集「Books, Phantoms」を発表。
2013年法人格を取得し、一般社団法人大橋可也&ダンサーズとなる。
「君が長く深淵を覗き込むならば、深淵もまた君を覗き込む」フリードリヒ・ニーチェ『善悪の彼岸』より足元を覆いつくすアスファルトのように、深淵は僕たちの日常に寄り添っている。足元に砕け散ったフロントガラスの破片のように僕たちの身体は今ここに放り出されている。深淵に映り込む影が、僕たち自身の姿であり、身体そのものであるのなら、明晰とは、ただそこから逃れることなく、ただここにあることを、ただひたすら見つめ
予測できない出来事=ブラック・スワンの出現を予言したナシーム・ニコラス・タレブの著作「ブラック・スワン 不確実性とリスクの本質」からタイトルを引用した2008年作品。4脚の椅子、4人の男女を空間に並置し、不確実な時代の身体を抑制的な身振りで描き出した作品である。「大野一雄フェスティバル2008」参加作品としてBankART Studio NYK 屋外においても上演をおこなった。
大橋可也&ダンサーズがドラマトゥルク長島確とともに2013年に始動したリサーチ型ダンスプロジェクト《ザ・ワールド》最終作品。
ハードコアコンテンポラリーダンスカンパニー大橋可也&ダンサーズと気鋭のオルタナティブロックバンド空間現代によるコラボレーション作品第二弾。ささやきをテーマに、ライブ演奏と激しいダンスを融合させた作品。抑圧されたささやきを秘めた身体が時に暴発し、ぶつかりあうさまを描く。