表示件数
首里(しゅり)の下級士族である森川の子は、不幸が続いて生活が成り立たなくなったので、妻の乙樽と幼い息子・鶴松を残し、遠く離れた山原(やんばる)へ働きに行きます。一方、首里の良家に乳母として奉公をしていた乙樽は、何事もなく平和に暮らしていましたが、12年もの歳月が流れていました。ある日、乙樽は成長した鶴松を連れて、津波村にいると聞いた森川の子を探しに旅立ちます。2人は猿引きに出会い、猿の芸を見て、旅
1879年琉球処分直後の若夏。国頭間切安波村から与那原へ薪を運ぶ山原船の上では、船頭が出向前の準備をしながら、海を眺めている。昨日までは嵐であったが、今日は穏やかである。その船に、那覇の辻遊郭に売られていく幼い娘カマドとアンマーが乗り込んでくる。アンマーはカマドを慰め、励まし、船頭にハーリー歌を歌うようたのむ。そのうちに、海に浮かんでいる遭難者に気づき、救助する。遭難者は昨日の嵐で遭難した阿佐地と
北は北海道にはるか昔から暮らすアイヌ民族の踊り、南は日本最南端の沖縄の踊り、東北の花笠音頭、東京の獅子舞など、この作品ではそれぞれの地域の気候風土によって独特の発展をしてきた個性豊かな芸能を取り上げます。「結」とは元々、農作業などの助け合いという意味です。沖縄では「結いまーる」という言葉であったり、東北では「結っこ」、アイヌ語では縄などをきつく締めることを「ユプ」といい、日本語の「結い」の語源とも
主君・棚原按司を、天願の按司に滅ぼされた富盛大主は、主君の奥方と息子二人を連れて落ちのびます。天願の按司が本部山へ狩りに出るという噂をききつけた富盛大主と棚原の若按司は、先回りして山に潜み、天願按司一行を待ち伏せ、仇討ちの機会を狙います。
平成25年度沖縄県伝統芸能公演 組踊が2倍楽しくなる鑑賞教室
プログラム・組踊抜粋舞踊「女特牛節」 踊り手:山城 亜矢乃・組踊抜粋舞踊「高平良万歳」 踊り手:伊佐 幸子、与那嶺 綾子・ダイジェスト:組踊「二童敵討」を楽しむために 解説:知花 小百合・組踊「二童敵討」〈あらすじ〉阿麻和利(あまおへ)は、天下を取るため邪魔者であった護佐丸(ぐさまる)を首里王府へ嘘偽りを告げ、攻め滅ぼします。残された護佐丸の息子・鶴松(ちるまち)と亀千代(かじみゅう)は、父の敵で
邦楽 華麗なる技
邦楽の「技」と通じてその楽しさを堪能するシリーズ。唱え(台詞)・所作・音楽が一体となった楽劇「組踊」は、「聴くもの」といわれるほど音楽が重要です。とくに琉球語による独特の発声法と節回しによる唱えと歌に焦点を当てて、再構成した「語り組踊」をお届けします。出演 歌三線 新垣俊道、仲村逸夫、玉城和樹、平良 大 箏 宮里秀明、池間北斗、笛 入嵩西 諭、胡弓 森田夏子、太鼓 久志大樹 立方 佐辺良和
新進気鋭の男性舞踊家・組踊役者・音楽家が見せる奏でるアンサンブル。人気の若手琉球芸能家が一堂に会し、沖縄伝統芸能の「いま」に迫ります。第1部 華の男芸~男性舞踊家による琉球舞踊~【幕開け】古典音楽斉唱【若衆踊】若衆(わかしゅ)ぜい/金城真次、玉城匠【女踊】伊野波節(ぬふぁぶし)/東江裕吉【二才踊】高平良万歳(たかでーらまんざい)/玉城盛義【雑踊】むんじゅる/新垣悟【創作舞踊】舟はじ囃し(べーし)/
あまおへ(阿麻和利)が登場します。阿麻和利は、自分が天下をとるために、邪魔者であった護佐丸を亡き者にするために首里王府に嘘偽りを言って攻め滅ぼさせました。さらに、近い内に首里王府も滅ぼそうと企んでいます。天下を欲しいままにしている威厳を、阿麻和利は〈七目付〉という荒事で表現します。阿麻和利は供を呼び出し、野遊びの準備を言いつけます。