『御社のチャラ男』は、2020年刊行された絲山秋子の連作短編小説。章ごとに語り手が変わる群像劇。地方の小さな食品メーカーに社長のコネでやってきた営業統括部長は、社内で、ひそかにチャラ男と呼ばれている。組織に属する「私たち」が、「彼」を語ることで見えてくる、社会に生きる私たちの現実。東京芸術劇場芸術監督・野田秀樹が立ち上げた東京演劇道場にて試演した作品を、ブラッシュアップした本公演として上演。
芸劇eyes
そこは隅田川の辺り。松尾芭蕉が、弟子を伴ってまさに旅に出立しようとしている。のちに『おくのほそ道』と題されるその旅は、舟の出航の遅れによって未だ始まっていない。舟を待つ芭蕉たちが出会うのは、ロボットの少年や正体不明の女。彼女らと過ごすうちにやがて立ち現れるのは、ある哀しい真実で—。『隅田川』『井筒』という、『伊勢物語』を媒介として接続される二つの謡曲をポリリズム的に併置した現代の会話劇。
少女から老婆になるまでの期間、多面的な役割を担う女性特有の葛藤を、3人の作家の視点で描き、ひとりの演出家が束ね直す試み。観客は老若男女問わず、そのどこかに自分を重ね合わせてしまう抽象的な肖像画のような世界を描く。記憶やフィクション、そして夢と幻想が折り重なって、"誰かであり誰でもない"、ある女の生涯に想いを馳せる。我々は彼女のことを、『ミネムラさん』と呼ぶことにした。
1700人以上の応募者から、野田秀樹がオーディションで選んだ「東京演劇道場」のメンバーらが初見参!演じるは、「赤鬼」。移民、国境、社会の分断…今の社会が抱える問題をいち早く描き、1996年の初演以降、日本、イギリス、タイ、韓国で野田が各国の俳優と共に作り上げてきたマスターピースを野田自身の演出により16年ぶりに日本で上演する!
1700人以上の応募者から、野田秀樹がオーディションで選んだ「東京演劇道場」のメンバーらが初見参!演じるは、「赤鬼」。移民、国境、社会の分断…今の社会が抱える問題をいち早く描き、1996年の初演以降、日本、イギリス、タイ、韓国で野田が各国の俳優と共に作り上げてきたマスターピースを野田自身の演出により16年ぶりに日本で上演する!
NODA・MAP第26回公演
出演は『フェイクスピア』(2021年)でNODA・MAP初参加にして、その年度の読売演劇大賞最優秀男優賞を受賞した高橋一生、そして22年の『「Q」: A Night At The Kabuki』のワールドツアーで国内外の観客を魅了した松たか子。さらに今回がNODA・MAP初参加となった多部未華子に加え、秋山菜津子、大倉孝二、大鶴佐助、山崎一ら、いずれ劣らぬ実力派が勢ぞろい。変幻自在の野田演出を縦横
⾔語学者の⾳埜淳(おとのじゅん)と息⼦・⼤介の⼆⼈が住む家に、淳の弟・丹波准(たんばじゅん)が押しかけて 3 ⼈の同居⽣活が始まる。なんだか噛み合わない⽇々の中で、時折漂う不穏な空気。そこに⾳埜淳の義弟・楠⽊塁(くすのきるい)が来訪してくる。なぜか横並びに4つ並んだリビングの椅⼦たち。少し窮屈そうにしながらもそれを受け⼊れ座る 4 ⼈。季節はボンヤリと過ぎていく……。2015年初演の同作を、キャス
電話や鍋など、さまざまな日用品=遺品を土で固められた舞台(能舞台を模している)に置き、語りはじめる五人の女優たち。彼女らは、イェリネクのテキストを舞台上で「伝達」しようとしているのだが、その試みは互いの突っ込みや言葉の奪い合いにより、うまく運ばない。「上演は失敗する」という印象的なフレーズと、不自由そうに発せられる「ペンも紙も失ったので、言葉を記録し、それを誰かに伝えるためには、ただこうして、頭で
「3.11以後の生活」を捉えるため、宮沢童夫が引いた補助線は「1986年の東京」だった。アイドル歌手の飛び降り自殺が盛んに報道され、チェルノブイリ原発事故が世界を震憾させた年の夏、屋上でビンゴゲームに興じる人々の姿は享楽的なようで、どこか乾いた虚無感をも漂わせる。その様子を眺めるのは、「欠落の女」「忘却の灯台守」、そして2011年に生きる映画学校の生徒たち。彼らの視線、撮影された映像をたどりつつ、
