東京都内某所の雨が続く工事現場に、折り悪く遺跡が発見される。遅々として進まない工事。工事現場の人々、発掘の学生達、ゼネコン社員や文化庁の職員など、様々な人間達がだらだらと集まる飯場に、ユーモラスな会話が、いつ果てるともなく繰り広げられる。青年団史上、もっともくだらない人情喜劇。
火野葦平の戦前のベストセラー小説『麦と兵隊』をモチーフに、砂漠の中で行軍を続ける人々を描く不条理劇。2005年の初演以来、待望の再演。この行軍は、どこまで続くのか…そして彼らは、どこに行こうとしているのか…。
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1929年10月24日、ソウル。篠崎文房具店にも大衆消費社会の波が押し寄せ、新しい経営感覚が求められていた。この家の長女に求婚したアメリカ帰りの新進企業家。精神を病んで、入退院を繰り返している長男。エリートとして総督府に勤めながらも植民地支配への協力に悩む朝鮮人書生。満州へと向かう道すがら、京城を通り過ぎる謎の若き芸術家集団。関東大震災以来の重苦しい不景気を打開するため満州への進出を企てる日本国家
生活困窮者やドメスティック・バイオレンスの被害者などの一時避難を扱う駆け込み寺型NPOのオフィス。NPO幹部職員の不祥事を抱えて、全員の善意が空回りし、喜悲劇が繰り返される。ボランティア団体の日常を精緻に描きながら、現代社会の実情に鋭く切り込み、一方で「人を助ける」とはどういうことかという普遍的命題に正面から取り組む問題作。構想10年、平田オリザ待望の新作書き下ろし。
文学とは何か、人はなぜ文学を欲するのか、人には内面というものがあるらしい。そして、それは言葉によって表現ができるものらしい。しかし、私たちは、まだ、その言葉を持っていない。この舞台は、そのことに気がついてしまった明治の若者たちの蒼い恍惚と苦悩を描く青春群像劇である。
ソビエト軍のアフガニスタン侵攻、イランの学生による米国大使館占拠事件、韓国光州事件、すべてはここから始まった・・・。1980年初夏、イスタンブール、激動の世界史のただ中で、漫然と旅を続ける日本の若者たち。1996年初演時に、大反響を呼んだ平田オリザ唯一の自伝的作品。