大阪・生野の片隅で、
笑顔を忘れたはずの女が笑顔を残した。
ある年老いた兄妹達が、
長姉の死を目前に集まった古い家。
時間が風化を止めた一室で語られるのは
思い出話と、迫り来る現実の話。
異国を異国のままに生きる者。
異国を自国と選ぶ者。
静止した部屋に散りばめられた謎。
残された『今』の真ん中で、
十代の子供達は去りゆく時代を
ただ見つめている。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
1993年結成。大阪を拠点に、東京・韓国でも作品を上演。
脚本・演出を座長である金哲義が手がける。自らのルーツ「在日」をテーマにした骨太な物語は、日本人、在日の別なく好評を得ている。
新宿タイニイアリス主催の『アリスフェスティバル』にて、Alice賞を3度受賞。
2011年3月、日本演出者協会主催・若手演出家コンクール2010にて、金哲義が最優秀賞及び観客賞を受賞。
同年9月、應典院舞台芸術祭 space×drama2011にて優秀劇団に選出。