ある地方都市、金輪町。住宅地の十字路。
その一角に住む人々から、不審者がいるとの通報が増えた。
不審者達はどこからともなく現れ、消えていく。
何をするわけでもなく、時折苦しそうな表情を見せる。
目を離すと、いなくなっている。
幽霊という噂が立つが、目撃者は皆、確実に存在していたと話す。
人の住処につきものの、ありふれた怪奇現象。
その片鱗を掴んだことが、大きな間違いだった_。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
2003年旗揚げ。主宰は劇作家・演出家の前川知大。『散歩する侵略者』『関数ドミノ』『聖地X』など、オリジナルのSFやオカルト、ホラー作品で、目に見えないものと人間との関わりや、日常の裏側にある世界からの人間の心理を描く。空間・時間をシームレスに編集する演出を特徴とする。
誰かの何気ない一言で湧き上がってきた感情。突然、心の中に火花のように現れては消えていく衝動。見知らぬ人の芳香や懐かしい音楽が、否応なしに引きずり出す思い出。それらはふとしたきっかけで襲ってくる。意思とは無関係に。無視することはできても、無かったことにはできない。私達の日常は平穏に見えて、心の中は様々なものに襲われている。感情、衝動、思い出。襲ってくるもの。イキウメの短編シリーズ、第四巻は、意識の中
バイオテロで拡散したウイルスにより、人口が激減した世界を描く近未来SF。政治経済は混乱、社会基盤が破壊された数年後、感染者の中で奇跡的に回復した人々が存在することが明らかになる。彼らは免疫や代謝において人間をはるかに上回る身体に体質変化していた。変異は進化の過渡期であると主張し自らを「ノクス」と名乗るようになる。普通の人間は三割ほどになり、かつて日本と呼ばれた列島には、ノクス自治区が点在し、緩やか
ある地方都市で奇妙な交通事故が起こる。見渡しの悪い交差点、車の運転手は歩行者を発見するが、既に停止できる距離ではない。車は歩行者の数センチ手前で、まるで透明な壁に衝突するように大破した。歩行者は無傷。運転手は軽傷だったが、助手席の同乗者は重傷。目撃者は六人。保険調査員の横道はこの不可解な事故の再調査を依頼される。目撃者の一人は、これはある特別な人間「ドミノ」が起こした奇跡であると主張する。彼の発言
音楽の手法でのマッシュアップは、異なる音源からトラックの一部をそれぞれ取り出してミックスし、一つの曲にするものである。本作は、短篇シリーズ『図書館的人生』で今まで上演されてきた『青の記憶』、『輪廻TM』、『ゴッド・セーブ・ザ・クイーン』、『賽の河原で踊りまくる「亡霊」』、『東の海の笑わない「帝王」』、『いずれ誰もがコソ泥だ、後は野となれ山となれ』の六篇を使ったマッシュアップ。過去現在未来に存在する