2002年に文学座としては初の「ファミリーシアター」として企画制作。「アリババと四十人の盗賊」や「船乗りシンドバッドの冒険」など誰もが知っている物語がつぎつぎとシンプルな舞台装置から泉のように湧き出てくる文学座版『アラビアン ナイト』は、日本の現代演劇史に鮮烈なインパクト与え、大きな感動を持って迎えられました。演出の高瀬久男が斬新なアイディアで織りなした舞台は、観るものを美しいファンタジーの世界に引き込んでいきます。歌あり踊りあり、時に自らが楽器を奏でながら、膨大な役を演じ分けていく俳優陣には幅広い年代から贅沢に配役。初演、再演とも各方面で絶賛された舞台です。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
劇団創立から85年を超える老舗劇団。日本の創作劇、和物、海外戯曲と幅広く上演。
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生涯に93回引っ越したという北斎が僅かな家具道具を載せた大八車を曳き、娘のおえいが押している場面から始まる。絵を描く事にしか興味がない葛飾北斎、絵師としてまるでうだつの上がらない歌川国芳、武士でありながらいずれは絵の道に専念したいと願う渡辺崋山。彼らは今日も北斎の家に集い、議論を戦わせていた。そこには北斎の弟子で、腕はいいのに師匠の世話ばかりしている蹄斎北馬、父北斎に振り回されながら、やがては自分
『NASZA KLASA(ナシャ・クラサ)』ポーランド語で私たちの同級生という意味。この作品はポーランドのとある学校の同じ教室で学んだ男女10人の“歴史”を描いたもので、第二次世界大戦におけるユダヤ人への弾圧といった歴史的事実を通して彼らの人生に迫ります。舞台のモデルとなっているのはポーランド北東部に位置するイェドバブネという小さな町。世界大戦によって国の東側をソビエトに占領され、その後独ソ不可侵
吉原の三味線芸者お園は、文久三年、攘夷論と開港論の渦巻く横浜の遊郭岩亀楼に流れ着いた。そこには、同じ吉原で花魁だった亀游が病に臥せっていた。岩亀楼の通訳藤吉とお園の愛情溢れる看病で病の癒えた亀游は久し振りに店に出た。その座敷にはアメリカの商人イルウスの通訳として、想い人の藤吉がいた。亀游は悲運なこの出会いに失神し、藤吉は狼狽する。イルウスが亀游の美しさに感嘆し、身請けすると言い出すと、岩亀楼の主