演劇
アーカイブのみ

みつばち

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みつばち

要するに、此の世は女で廻っている。
故に男が儚く散れるのだと、あるミツバチは云った。

■ものがたり
今から二百年ほど前、江戸湾の先の先に名もない小さな孤島があった。海と大地の恵みを受け、島民は豊かではないが幸せな生活を送っていた。ところがある時、江戸の豪商大島屋が孤島から続く遠浅にその財力を使い人口の島を作った。埋め立てて作ったその島に洗剤の工場を建てたのだ。「驚くほど白く落ちる」というその洗剤は江戸を中心に大ヒット。工場から絶え間なく流れ出る汚水は孤島の沿海を余すところ無く汚染し、強力な廃液はその大地まで食い尽くした。そうとは知らず今まで通り漁をし田畑を耕した島民の多くは不治の病に侵された。辛うじて難を逃れた島民は廃液に汚染されていない大地が残る島の中央部に寄り添うように集まった。そして地中深く伸びた塀を立て、大島屋洗剤工場を憎みつつ、限られた地で貧しくすさんだ自給自足の生活を送っていた。逃げ遅れた島民、病気にかかった島民は肉親であろうと決して中には入れなかった。ただひとつの外界との道は島の裏側にある廃液を逃れた海域に向かう一本の道。週に一度、海女と男がその道を抜け漁に行く。外の病人に気づかれぬよう、漁に出る時の警戒は厳重を極めるのだ。これは、そんな小さな島の閉鎖された村を訪れたある二人の浪人と、閉ざされた村人たちの物語である。

視聴方法

早稲田大学演劇博物館
無償

演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。

デジタルアーカイブデータ

利用方法/利用条件について
権利処理状況
アーカイブのみ
映像分数
154分

作品情報

上演情報
2003/6/5(Thu)~2003/7/2(Wed)電力ホール(宮城県)
2003/6/5(Thu)~2003/7/2(Wed)かめありリリオホール(東京都)
2003/6/5(Thu)~2003/7/2(Wed)こくみん共済coopホール(全労済ホール)/スペース・ゼロ(東京都)
2003/6/5(Thu)~2003/7/2(Wed)りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館 劇場(新潟県)
2003/6/5(Thu)~2003/7/2(Wed)近鉄小劇場(大阪府)
2003/6/5(Thu)~2003/7/2(Wed)JMSアステールプラザ(広島県)
2003/6/5(Thu)~2003/7/2(Wed)福岡市民会館(福岡県)
出演者・
スタッフ
伍朗
山内 圭哉
嘉寿之新
伊勢 志摩
イチ
鈴木 砂羽
十兵衛
中村 まこと
小助
大林 勝
つち
新井 友香
しほ
佐藤 真弓
ムラサキ
桑原 裕子
木海
長塚 圭史
ムシ丸
富岡 晃一郎
大島屋二代目
伊達 暁
作・演出
長塚 圭史
照明
佐藤 啓
音響
加藤 温
音響
山本 能久
美術
加藤 ちか
ヘアメイク
河村 陽子
殺陣指導
田尻 茂一
演出助手
菅野 将機
舞台監督
福澤 諭志
宣伝美術
Coa Graphics
特設サイト
山川 裕康
制作助手
長野 夏織
制作
伊藤 達哉
制作
岡 麻生子

上演団体情報

阿佐ヶ谷スパイダース

団体詳細・作品一覧を見る

阿佐ヶ谷スパイダースは1996年の旗揚げから、毎回キャストを集めて新作を発表する「演劇プロデュース・ユニット」として活動してきました。これは作品の多様性を高めるためには実に最適な形態であったと言えます。「劇団」と称していなかったからこそ、多くの方々と創作をする機会を得、20年間という年月解散することなく続けて来られたのかもしれません。ですが、沢山の人に支えられ活動してきた20年間で<演劇>を取り巻く状況は大きく様変わりし、同様に我々の思考も変化しました。より「過激」に自分たちの理想を追い求めるため、<より自由に><より幅広く>活動を展開していくために、2017年5月、満を持しあえて「劇団」として活動していくこととなりました。現在劇団員は 36 名。演劇を生業としている者から、会社員・主婦・学生・写真家など様々な業種の劇団員が在籍。緩やかに繋がっているような我々なりの新しいカタチを模索します。

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