井上ひさしが描く、漱石的学校での不思議なひと時。
晩年の漱石に多大な影響を与えたと言われる「修善寺の大患」。
作風のみならず本人の死生観にまで影響を与えた三十分間の意識の空白の中、
「坊っちゃん」「三四郎」「それから」「薤露行(かいろこう)」「こころ」などの
多彩な漱石作品を思わせる登場人物たちが、
各々が抱える「どうしようもない淋しさ」を埋めるために動き出す。
"夏目漱石"評伝劇が鵜山仁の手によりこまつ座初公演。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
有料オンデマンド配信。事前に会員登録が必要です。
2029/2/22まで
私たちは、人を泣かせたり、笑わせたりしている会社です。
座付作者井上ひさしに関係する作品のみを専門に制作、上演しています。
1983年1月に創立し、84年4月『頭痛肩こり樋口一葉』公演で旗揚げ。
以降、新作、再演、こまつ座旗揚げ以前の井上作品も織り交ぜて、出演者・スタッフとも作品ごとに依頼し、その作品だけの一座を組むプロデュースシステムをとり、年平均4~6作品(200~250ステージ)を上演し続けています。
26年という短い啄木の一生の最晩年の3年間を、啄木の死の翌年、作品を残された妻・節子が回想するという形で描かれた本作は、貧しさと病に喘ぎながらも、人生の辛苦に耐え忍び健気に生きる啄木、また時に我儘で身勝手でそして剽軽な青年啄木の家庭劇でもあります。
紅花の赤、そして恵みの雨、拾い屋の徳の「残酷な運命」人に化ける、ニセモノ、替え玉、どんでん返しを盛り込んだ井上戯曲の傑作。雨乞いに隠された庶民の思いと引き換えに、一人の男が仕組まれたものとは。東北羽前国平畠藩...そこは一面の紅花の里。瓜二つの紅花問屋の当主になりすまそうとした江戸の金物拾いの徳言葉、習慣を捨て、自ら証明するものを失っていく。騙したつもりが騙されて、替え玉になったつもりの徳を待ち受
昭和庶民伝三部作 第一部
昭和庶民伝三部作・第一部 紀伊國屋書店創業60年記念提携公演昭和15年の浅草。小さなレコード店「オデオン堂」に4人の家族と二人の間借り人が仲良く暮らしていた。しかし、陸軍に入隊していた長男の正一が脱走して「非国民の家」扱い。追手がかかり憲兵が住み込みで見張りをする始末。ところが長女・みさをがたくさんの傷痍軍人と交わしてきた文通ハガキの中から選んだ源次郎と結婚するにいたって、今度は一転「美談の家」に
平和は言葉を作り、「笑」を生む。戦時中の人生体験は独特の日本の話芸を生んだ。戦争の苦労はなんのその、落語三昧に生きた話芸の天才二人の生き様とは?円生と志ん生、共に「昭和の名人」といわれる域まで芸を作り上げた噺家。リズムとテンポで軽妙な芸を得意とする兄弟子の志ん生と心に沁みる人情話を得意とした円生。性格の違う二人は戦時中の大連巡業から、戦後の生き方まで常に一緒、笑いとともにその奇想天外な行状行脚が史