北欧の夏。淡い緑のまぶしい自然の中で、白い夢のようにたゆたう愛と死と、罪と悔恨、そしてその果てに曙の光のように仄見える赦しの影…
フィヨルドの暗い水底の静寂のうちに水死したエイヨルフの亡骸の、仰向けのまま大きく見開いた二つの瞳がそのすべてを見つめている――おそらくは、われわれの心の奥の闇の底まで。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
1975年、現代演劇協会付属劇団「雲」から故・芥川比呂志を中心に独立。現在に至る。演劇集団円は、演劇をこよなく愛する人々の集まりで、それぞれの立場で個人の能力を向上させ、より充実した舞台創りを目指しています。
(フライヤーより)あいうえおのパロディーやなぞなぞ、早口あそび、しりとり、えかきうた…。日本語ならではの言葉あそびの世界を、絵本のスライドなどを使って、楽しく展開します。劇場を出たとき、みなさんの心に、きっとそれまでとは違った日本語への感性がめばえはじめていることでしょう。
1980年代という大きな時代的変化を何とか生きようとする中年世代の生の感覚――それと新劇の老劇作家とキャリアを持った女優たちの現在を重ねてみるというプランのもと太田省吾が書き下ろした1990年の『木を揺らす』。出演していた俳優たちが、何年か毎にくりかえし演り続けたいという提案が実現した作品。しかし4年の歳月はかなりの変化をもたらす年月であったため、書きかえを重ね『木を揺らす-2』となった。
萩原朔太郎が昭和10年に書いた短編小説『猫町』をモチーフにして、別役実が書き下ろした。「猫町」を旅する二人の女と、そこに生きる三世代にわたる家族の物語。
1917年に泉鏡花によって書かれた戯曲。白鷺の名で呼ばれる幡州姫路の城の天守閣を舞台に演じられる<異界>の美しい女性と現実世界の若者との禁じられた恋の物語ー設定を作品が書かれた大正時代に置き換えて上演。