青年座・セレクションvol.2
青年座・セレクションvol.2
昭和二年生まれの流行作曲家の河津昭治には、昭和二〇年八月一五日を境に封じ込めた「過去」があった。教え子で婚約者の悠子は、積極的に安保改定阻止デモに参加するのだが、昭治はその行動についていけない。そんな時、かつての自分と同じように狂信的な右翼思想にとらわれている少年と出会う。昭和三五(一九六〇)年の大政治闘争の渦の中、昭治の思想の振り子は再び大きく揺れ始め、封じこめていたはずのあの「過去」を浮き彫りにする。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
劇団俳優座に在籍していた10名の若手俳優たちが日本の現実を反映させた創作劇の上演を強く願い、1954年劇団青年座を創立しました。現在劇団員と研究生をあわせ約200名が所属。創作劇の他、海外現代戯曲、過去の秀作等、幅広いレパートリーを有しますが、創立からの基本理念は変わることはありません。今後も日本の創作劇上演を柱にした公演活動を続けることによって、日本演劇の民主的発展に寄与し、舞台芸術を通して日本文化の向上をはかることを目的として活動します。
のどかな春の日、ブンナは仲間の制止も聞かず、未知の世界を求めて椎の木に登ります。ブンナは夢にみた天国だと思いました。しかし、そこは怖い鳶の餌ぐらでした。百舌、雀、蛇、鼠、牛蛙が次々に捕らえられ運ばれてきます。そして、死を目前に壮絶な“生きるための戦い”を繰り広げます。蛙の天敵もまた弱肉強食の自然界に生きていたのです。想像を絶する世界に遭遇するブンナ。夏がきて秋から冬、季節はめぐる…。
広い空への憧れから椎の木に登るカエルのブンナ。未知の世界へ思いをはせていたのもつかの間、彼はそれまで自分の敵であった百舌やねずみや蛇達が、無残にも鳶の食糧となり、死んでゆく姿を見ます。敵の上にはさらに大敵があり、自分がいかに小さな存在であったかを知ったブンナの驚き。その恐ろしい体験を通じ、一つの死が一つの生へつながっていくという、生きることの実態、その意味を知ったブンナ達に、やがて新しい季節はめぐ
〈癒しの絵本〉を描きネット販売をする高田悟(40歳)は笠原優子(42歳)と暮らし始めた。美人で明るい優子は人も羨む素敵な女性である。気になることは、これまでに三度結婚に失敗していること。「こんどこそ シアワセに なれる⁉」と、優子の四度目の結婚生活は始まった。しかし、「今日は何があったの、誰と喋ったの、それはどんな人なの、何を話したの?」、優子が懸命に生きようとすればするほど周りの人達には煩わしい
劇団青年座創立60周年記念公演 第三弾
大正七年米騒動が起こったその夏、愛は福井若狭の寒村で祖母を見送った。愛の父宇助は地場産業を興そうとしたがうまくいかず田圃を手離し、あげく中風で寝込んでいる。宇助の面倒を看、妾に産ませた鉱太郎と千吉まで引き取って育てる母しん。翌年、愛はしんの後押しもあって棺桶作りの角治のもとに嫁ぐ。角治の母いしは、盲目だったが死ぬまで「ふれごと」をして村を歩いた。いしの日常はいつも明るく生活の知恵あふれ、その中で愛
