明治45年夏、福岡県糸島郡今宿の海辺の家でノエは進退窮まっていた。東京の女学校卒業後に決められていた結婚が嫌で飛び出したのが春の終わり、恩師だった辻潤のもとへ身を寄せ、「青鞜」の平塚らいてうと出会い、離婚のため戻ってきたが親族はみな猛反対。東京に戻る金もなく針の筵だったある日、「どうせ死ぬならケエツブロウよ、かなしお前とあの渦巻へ―」と謎の文句を残して消えたノエ…。伊藤野枝激動の生涯を、生まれ故郷の実家を舞台に描く。
劇団俳優座に在籍していた10名の若手俳優たちが日本の現実を反映させた創作劇の上演を強く願い、1954年劇団青年座を創立しました。現在劇団員と研究生をあわせ約200名が所属。創作劇の他、海外現代戯曲、過去の秀作等、幅広いレパートリーを有しますが、創立からの基本理念は変わることはありません。今後も日本の創作劇上演を柱にした公演活動を続けることによって日本演劇の民主的発展に寄与し、舞台芸術を通して日本文化の向上をはかることを目的として活動します。
〈癒しの絵本〉を描きネット販売をする高田悟(40歳)は笠原優子(42歳)と暮らし始めた。美人で明るい優子は人も羨む素敵な女性である。気になることは、これまでに三度結婚に失敗していること。「こんどこそ シアワセに なれる⁉」と、優子の四度目の結婚生活は始まった。しかし、「今日は何があったの、誰と喋ったの、それはどんな人なの、何を話したの?」、優子が懸命に生きようとすればするほど周りの人達には煩わしい
1936年1月日本新聞聯合社を母体に発足した同盟通信社は、6月に日本電報通信社通信部を合併して、イギリスのロイター通信、アメリカのAP通信、フランスのAFP通信に対抗する大日本帝国の通信社として誕生した。情報部に新設した海外情報分析室に配属された記者は、連合軍側の外電やラジオを傍受して必要な情報を分析し陸軍と外務省に情報提供する任務に就く。客観的事実の報道か、国策のための宣伝か。時代に翻弄された通
夏目漱石の『坊ちゃん』が舞台になります山嵐、野だいこ、うらなり、マドンナ、狸、赤シャツお馴染みの登場人物が活躍する青春活劇しかし、『赤シャツ』には肝心の坊ちゃんは出てきません主人公はあの男の風上にも置けない嫌な奴、赤シャツなのです時は今から百年前日本海海戦で日本がロシアバルチック艦隊を撃滅した明治三十八年所は四国辺のとある城下町坊ちゃんにかわって主役の座についた赤シャツその登場の秘密とは…
サプリメント販売で急成長を遂げた嶺岡幕府商事。社長がちょんまげ姿で登場するCMが大人気で主力商品減量丸は大ヒットを続けている。社長の嶺岡義政とその元妻富子はなぜか異常な室町幕府好き、社長を将軍と呼ばせ、京都室町本社を室町御殿、東京事務所を鎌倉御殿と名付けて室町幕府を偏愛する奇妙な経営を行っていた。この会社には一年間だけ鎌倉御殿で研修する制度があり、ある日、女性が一人やって来た。さて、そこで待ち受け
