演劇
アーカイブのみ

パレード

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パレード

文明のパレードであり、物質のパレードである。

野外劇場で初演され、日本の「舞台芸術の新しい領域を開いた」と評される作品。台詞を全く用いず、従来の演劇、舞踊といった枠組みを越えて新たな劇表現を獲得したこの作品は、パパ・タラフマラの大きな転換点となった。
人の生み出した物が、むしろ人を動かして先へ先へと進んでいく。そのような文明のエネルギーを視覚化し、生命と物のパレードとして描く。ロケットを想起さ せる7本のオブジェが舞台上に立ち並ぶ。抽象化された都市をイメージした、青と白を基調とした静謐な舞台は宇宙空間を思わせる。インスタレーションとして も機能する舞台空間を、パフォーマーが行き交う。歩く、走るといった日常動作から発展させた直線的な動きは都市のスピード感を感じさせる。さまざまな物た ちが舞台を横切っていく。人は物と戯れるように現れては去っていく。人と物との共生。ライトオブジェが静かに光を放つ。ラストシーンで人々は空(くう)を 見つめている。その視線の先にある未来は まだ形を成していない。

視聴方法

(要予約)早稲田大学演劇博物館
無償

演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
事前予約フォームより予約の上、ご来館ください。

デジタルアーカイブデータ

利用方法/利用条件について
収録日
1992/2/12(Wed)
権利処理状況
アーカイブのみ

作品情報

上演情報
1992/2/11(Tue)~1992/2/12(Wed)東京芸術劇場(東京都)
出演者・
スタッフ
出演
清水 啓司
男1
松島 誠
男2
吉井 省也
男3
今尾 博之
男4
山崎 広太
作曲
菅谷 昌弘
オブジェデザイン
松嶋 誠
コスチューム
浜井 弘治
ライティングデザイン
関根 有紀子
サウンドデザイン
山本 浩一
装置
田染 友秀
テキスタイル
西垣 聡子
オブジェ制作
福島 直美
オブジェ制作
小川 智子
オブジェ制作
小池 典子
オブジェ制作
山田 健
舞台監督
土居 三郎
制作
吉田 省也
制作
松山 聖子
小池 博史((株)サイ)
演出
小池 博史
美術
小池 博史((株)サイ)

上演団体情報

パパ・タラフマラ/株式会社サイ

団体詳細・作品一覧を見る

パパ・タラフマラ(Pappa TARAHUMARA)は、1982年、代表・小池博史を中心に結成されたパフォーミング・アーツ・カンパニー。「ダンス」「演劇」「美術」「音楽」等の様々なジャンルを巻き込みながら、舞台空間全体を一つのアートに築き上げる手法で多くの観客を魅了した。30年にわたって55作品を制作、35か国で公演活動を続けたが、2012年3月解散公演を終了し、小池博史の個人プロジェクト「小池博史ブリッジプロジェクト」へと移行した 。
小池博史ブリッジプロジェクト: 空間演出家・作家・武蔵野美術大学教授、元パパ・タラフマラ主宰の小池博史が立ち上げた舞台や動画作品の企画・制作を行う団体。アジア各国の伝統舞踊や演劇・舞踊・美術・音楽・映像を融合させた多様な演出に定評があり、アジア各国で21作品を創作し世界12カ国で公演(パパ・タラフマラ時代を加えると10ヵ国で創作、40ヵ国で公演)の実績がある。各国の文化や芸術を融合した作風で、最近ではコロナ禍で「異」なるものに対して不寛容になりつつある社会に空間芸術を通じて寛容の重要性を示し、共生社会の必要性を試みている。

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