殺人事件の犯人は双子で、主犯格の弟「幸司」は死刑、補助役の兄「憲司」は無期懲役がそれぞれ確定する。刑務官たちは死刑囚となった幸司と日々接するうちに、「死刑の在り方」について自らに問い直していく。というのも死刑囚となった幸司は驚くほどの真人間へと更正していくのだが、無期懲役の憲司は自分の罪に真摯に向き合っているとは言い難かったからである。刑務官たちの心は揺れる。死刑は廃止すべきと考える者、刑が確定したら直ちに執行すべきと主張する者。そして、いよいよ幸司の死刑執行の日が訪れる。そして刑務官の一人は執行の瞬間、とんでもない行動に出る。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
一跡二跳を2008年に解散後、2009年に新たな演劇集団としてワンツーワークスを結成。2010年4月旗揚げ公演以降、年に2~3本の主催公演のほか地方公演多数。古城十忍のオリジナル戯曲の他、翻訳劇、ドキュメンタリー・シアターの製作を柱とし、ジャーナリスティックな社会派演劇を上演する。
ドキュメンタリー・シアター
ドキュメンタリー・シアター。今から11年前の2010年、宮崎県下に「非常事態宣言」を発令させた家畜伝染病「口蹄疫ウイルス」の猛威。本作は、その感染爆発に翻弄された関係者・約90人にインタビュー取材を行って得た証言だけで戯曲を構成。その生々しい声は現在、世界を脅かし続けている「新型コロナウイルス」と闘う今の私たちの胸にも鋭く突き刺さる。これはかつて、宮崎県域でウイルスと闘った人々の切実な「心の叫び」
妊婦、産婦人科医、学者、不妊治療に苦しむ妻、子どもを持たない夫婦……等々、多彩な人たち約70人にインタビュー取材を行い、その膨大な証言を再構成して舞台化するドキュメンタリー・シアターの手法で「今、日本で子どもを産むとはどういうことか」、その実像に迫る。――「なぜ不妊治療に関する法律が日本にはないのか」「なぜ少子化に歯止めが掛からないのか」。出産・子育てにまつわる今の日本社会が抱える問題について、ま
舞台は、ある地方都市。市の中心を流れる大きな「三宮川」が次第に水かさを増している。市の防災対策課では避難勧告の決断が下せない。やがて支流が氾濫、やがて一気に水かさを増した三宮川が決壊し、市役所へとあっという間に押し寄せてくる……。「災害対策の危うさ」をベースに描きながら、「非常事態が迫っていることを人はなぜ実感できないのか」「その想像力の欠如の原因となっているものは何か」。自然災害を目の前にしなが
若き編集者・福島は運命の夜を迎えていた。今夜中に原稿を取ってこなければ、クビになるのは間違いない。彼が原稿を取りに向かうのは3人の作家。その名も、宮澤賢治、太宰治、中原中也。果たして作家たちの新作は無事に書き上がるのか。そもそも福島は、なぜ作家たちに会っているのか。抜きさしならない長い一夜の夜明けが近づいてくる。
