祈りのナガサキを舞台に紡がれる母と息子の命の物語。
2021年夏、ヒロシマ(『父と暮せば』)、オキナワ(『木の上の軍隊』)に続き、
ナガサキを描くこまつ座「戦後"命"の三部作」第三作が待望の再演。
井上作品の担い手として数多くの作品を手掛ける演出の栗山民也、
情感豊かな演技で陰陽併せ持つ母親像を表現した母・伸子役の富田靖子、
母への想いを熱量豊かに演じた息子・浩二役の松下洸平。
井上ひさしの遺志を受け継いだスタッフ・キャストにより、
数々の賞を受賞した奇跡の物語がさらなる進化を遂げる。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
私たちは、人を泣かせたり、笑わせたりしている会社です。
座付作者井上ひさしに関係する作品のみを専門に制作、上演しています。
1983年1月に創立し、84年4月『頭痛肩こり樋口一葉』公演で旗揚げ。
以降、新作、再演、こまつ座旗揚げ以前の井上作品も織り交ぜて、出演者・スタッフとも作品ごとに依頼し、その作品だけの一座を組むプロデュースシステムをとり、年平均4~6作品(200~250ステージ)を上演し続けています。
戦後"命"の三部作 第3作
井上ひさしが長年願った『父と暮せば』の対になる作品を残す、という構想を受け継ぎ、名匠・山田洋次監督が製作し大ヒットを記録した映画『母と暮せば』。長崎で被爆した母と亡き息子の幽霊の交流をつづった監督初のファンタジー作品は深い感動をよびました。舞台『父と暮せば』、『木の上の軍隊』に次ぐ、井上ひさし「戦後命の三部作」第三弾として、母と息子、そしてすべての「命」をつなぐ、深く温かい物語をお届けします。
時代が遺すは事実か真実か。吉良上野介、赤穂浪士、忠臣蔵...正義も悪も、世の中が変われば見方も変わる。歴史のからくりと人間のドラマが交錯する、現代(いま)をも鋭く切り取る物語が東憲司の手で再々演。討ち入り当日、密室でお犬様と炭焼き小屋に隠れていた吉良上野介はどんな思いで首をはねられるまでの二時間を過ごしたのか。吉良の目線から、その知的な興味を駆使して語られるスリリングな舞台運びは、忠臣蔵のもう一つ
「笑い」というものにすべてを賭けた江戸の戯作者たち。書くことに魅せられ、コトバと心中した男たちの数奇な運命を異才・劇団桟敷童子の東憲司が新作書き下ろし。東憲司版『戯作者銘々伝』がここに完成
江戸幕末の日本橋。待ち合わせした男が二人。ひとりは跡取り、ひとりは幇間。連れだって馴染みの遊郭へ繰り出そうと欣喜雀躍品川へ。ところが、事態は急転一天地六、これが思いもかけぬ一大道中の振り出しだった。次から次へと降りかかる危難、水難、厄難、女難。ついには、天にも運にも見放され、流亡のはての生き地獄……井上ひさしが1975年に放った快作を、こまつ座で初の上演。