河内の大名高安家の腰元にあがったお辻は当主道俊の後妻にはいり玉手御前とな る。 道俊の後継者には先妻の子、俊徳丸と妾腹の兄次郎丸がいる。次郎丸は俊徳丸
に家を継がせまいと陰謀をはかっている。その俊徳丸に玉手が懸想して、なにを血迷 ったか毒の酒を飲ませてしまう。そのために俊徳丸は重い病にかかり、失明してしま
うのであった。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
結城座は江戸時代の寛永12年(1635年)に初代結城孫三郎が旗揚げいたしました。それから380年を超える長い年月を経て、現在 『国記録選択無形民俗文化財』『東京都の無形文化財』に指定されている、日本唯一の伝統的な「江戸糸あやつり人形」の劇団です。
文七元結:博打好きの長兵衛が朝帰りすると、妻が娘のお久が帰ってこないと泣いている。探してみると、なんとお久は長兵衛の借金を返すために吉原に身を売っていた。もう二度と博打に手を出すまいと決心したところに川に身投げしようとする男が現れた。 綱館:頼光の臣渡辺源治綱は、悪鬼に襲われ腕を切り落とした。占いによればこの鬼が必ず腕を取り返しにくるから物忌をせよという。そこに叔母真柴が訪ねてくるが、その正体は…
泉の辺りで休む旅芸人、二人。名前はおかめとひょっとこ。どうやら道に迷ったようだ。ひょっとこは知恵おくれのおかめに愛想をつかして別れたがっている。おかめはどこまでもついていくと言う。 旅に疲れたひょっとこは人形を取り出し、物語をはじめる。 アジアのどこか。日本のどこか。南の島。泉の辺りでクリーニング屋を営む三姉妹とその弟の物語。
「きりしとほろ上人伝」は芥川龍之介の童話を武智鉄二の演出により浪曲人形劇にしたもので、狂言の茂山七五三が演じた「レプロボス」という身丈三丈もある無心の大男が世の中で一番偉い人に仕えようとしてたどる人生修行のお話。芥川の文学作品に浪花節の節付けをし、糸あやつり人形に人間をからませた浪曲劇は当時まったく新しいものであり、「新しい叙事詩劇の発生に道をひらいた」と評された。
スコットランドの王位簒奪を目論むマクベスは、マクベス夫人と共にあらゆる裏切りや陰謀を企て国王ダンカンを暗殺し、王位に就くも、その猜疑心と暴政により自らの身の破滅を招くのだった。結城座では1982年の初演以来幾度も再演され、代表的なレパートリーの一つとなった作品。1986年のベオグラード国際演劇祭では特別賞を受賞 するなど、「結城座のみが演じ得るマクベス」として、海外でも高い評価を受けた。