貧しい家の娘、お菊は弟の文弥が幼い頃、石の上に誤って落としてしまい失明させてしまう。その償いにお菊は吉原へ身売りして、作った百両の大金を文弥にもたせ、京へ上らせて座頭の官位を取らせようとする。
途中の鞠子宿で仁三は文弥の大金を狙うが、十兵衛に取り押さえられる。文弥と十兵衛が宇都谷峠まで来たところで、十兵衛は初めて大金のことを知り、自分の主人のために借金を申し入れするが断られてしまうのだった。
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2030/2/3まで
結城座は江戸時代の寛永12年(1635年)に初代結城孫三郎が旗揚げいたしました。それから380年を超える長い年月を経て、現在 『国記録選択無形民俗文化財』『東京都の無形文化財』に指定されている、日本唯一の伝統的な「江戸糸あやつり人形」の劇団です。
結城雪斎が生きた東京という町と、苦闘した昭和という時代にこだわる物語を作ろうということから齋藤憐と佐藤信の初顔合わせで「昭和怪盗伝」が実現した。おもく暗い昭和のはじめ。鉄格子を挟んだ内と外、ひっそりと生きていた人がいて、笑いとばして、唄いとばして生きた人々がいた―。
「きりしとほろ上人伝」は芥川龍之介の童話を武智鉄二の演出により浪曲人形劇にしたもので、狂言の茂山七五三が演じた「レプロボス」という身丈三丈もある無心の大男が世の中で一番偉い人に仕えようとしてたどる人生修行のお話。芥川の文学作品に浪花節の節付けをし、糸あやつり人形に人間をからませた浪曲劇は当時まったく新しいものであり、「新しい叙事詩劇の発生に道をひらいた」と評された。
佐藤信演出、結城美栄子の人形デザインをもって“結城座20世紀最後の落書き”に挑戦した。元お風呂屋さんのギャラリーで、初演よりほぼ100年後にデタラメ芝居、「ユビュ王」が蘇る。 ユビュ親父は妻のユビュおっ母にそそのかされてボルデュール大尉と結託してポーランド王を暗殺する。王位についたユヴュは貴族、役人、農民を殺し、ことごとく税金を課し、すべてのお金を独り占めしてボルデュール大尉まで投獄してしまう―。
スコットランドの王位簒奪を目論むマクベスは、マクベス夫人と共にあらゆる裏切りや陰謀を企て国王ダンカンを暗殺し、王位に就くも、その猜疑心と暴政により自らの身の破滅を招くのだった。結城座では1982年の初演以来幾度も再演され、代表的なレパートリーの一つとなった作品。1986年のベオグラード国際演劇祭では特別賞を受賞 するなど、「結城座のみが演じ得るマクベス」として、海外でも高い評価を受けた。