青年座・セレクションvol.3
青年座・セレクションvol.3
明治三十年代の大ヒット小説、徳富蘆花作『不如帰』。劇団新派によって舞台化され、瞬く間に大盛況となった。まるで昼ドラのような愛憎劇は涙を流さずにはいられない。話題は話題を呼び、ついにモデルと言われる片岡中将一家の耳にも入ってきた。怖いもの見たさも手伝って、一家で観劇する事に。舞台と片岡家の現実が混ざり合い、奇妙に一致していく。日本全国の女性が涙した悲恋物語に隠された真実とは…。モデルとなった人々の想いとは…。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
劇団俳優座に在籍していた10名の若手俳優たちが日本の現実を反映させた創作劇の上演を強く願い、1954年劇団青年座を創立しました。現在劇団員と研究生をあわせ約200名が所属。創作劇の他、海外現代戯曲、過去の秀作等、幅広いレパートリーを有しますが、創立からの基本理念は変わることはありません。今後も日本の創作劇上演を柱にした公演活動を続けることによって、日本演劇の民主的発展に寄与し、舞台芸術を通して日本文化の向上をはかることを目的として活動します。
妻が町内会の温泉旅行中に心臓麻痺で突然亡くなった。康夫は、長年連れ添った妻の急死を受け入れることができず取り乱してしまう。日常生活の中に悲しみを埋めていく中、5人娘たちの思い出話から康夫が知らない妻民子の姿が浮かび上がってくる。王貞治が世界ホームラン記録を達成しようとしていた1977年夏。一枚のレコードに刻まれた夫婦の記録と記憶から、哀しくて可笑しくて、どこか懐かしい家族のドラマが展開する。
昭和17年1月8日亜也子は北浦家へ嫁いだ。祝言の日、姑・操との葛藤は火花が散り、夫・清三郎には召集令状がまい込む。姑夫婦、小姑、疎開してきた親子までを亜也子一人で養って行かなければならなくなった。土地のクセ者とわたりあい、あらゆる手段で生き抜いていく。銃後もまた戦場である。終戦をむかえても亜也子の戦いは益々困難をきわめていく。そして日はめぐり、大晦日。ささやかな餅つきの場に、戦死したはずの清三郎が
8月15日、長崎平和公園の午後 人ひとり通らない砂利の道を 太陽がやいていた40年前の夏閃光、爆音、海鳴り、そして、あの雲 あのあと 美しい色と形の雲を見た者は生きのこったそしてー真夏の昼下がり 原爆を投下したパイロット アメリカの英雄 その人が長崎に出現した 心を病む男…彼はいったい何を求め この地にやってきたのだろうか―「ザ・パイロット」はことしの夏の物語であるこの舞台で起きるすべての事件は私
ある神父・マスターが管理するバーチャル・リアリティ(仮想世界)の中で、体や心に傷を負った人々がもう一度人生をやり直したいと思う姿を描く近未来の怖くて悲しい喜劇。7つの戒律を持つバーチャル・リアリティの世界で、人々は本当に人生をリセットできるのだろうか。