『リセット』の3つのコンセプト-
〈登場人物をリセットする〉
この芝居には過去の作品に登場した人物がキャラクターもそのままに、続編のように再登場します。例えば『ONとOFFのセレナーデ』の葬儀屋のヤリタイと看護婦の深町、『眠れる森の死体』の外科医の猪瀬・境など。つまり、過去の作品の登場人物たちがこの『リセット』という作品にリセットされるわけです。
〈観客がリセットする〉
この作品では時間的つながり、登場人物の関係などの構成が、今まで以上に緻密 に計算されて進行していきす。つまり、次々にパズルのように提示されていくシーンの断片を、観客が頭の中で組み立てる(リセットする)ことで初めてシーンが成立し、作品そのものも成立していく演劇を志しています。
〈物語の中でリセットする〉
そしてもちろん、医者・葬儀屋・MR(製薬会社営業マン)といった主な登場人物だが、この『リセット』という新たな物語の中で、生と死が背中合わせにある病院を舞台に、それぞれ何かをリセットしようとします。誰が何のために何をどうリセットするのか。それは……見てのお楽しみということで。どうぞ御期待ください。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
1986年7月の旗揚げ公演以来、2008年7月の解散公演(第60回公演)までの21年、古城十忍の作・演出による作品を上演。2009年よりワンツーワークスとして活動を再開する。
体外受精にスポットを当て「不妊治療の今」を男たちの視点で描く。パズルのように時間が往来する戯曲構成、劇場全体を待合室と見立てた舞台美術で、観客自身もまた翻弄される当事者であると思わせることを狙った作品。ある日、サラリーマンの藤枝は「㈱ファミリー・クラブ」という結婚相談所で、どこか風采のあがらない、芳野という男と出会う。芳野はファミリー・クラブで知り合った芳子という女性と2年前に結婚。芳野自身が完璧
フリージャーナリスト「市井宗高」が紛争国に入り、消息を絶つ。母「順子」は無事を祈りつつ、毎日お百度参りをし、鶴を折る。宗高の友人で新聞記者の「司由起人」は順子に取材を重ねるが、宗高の妻「実花」は「これは自己責任だから」と言いだし、取材を拒否するよう順子を諫める。そんな折、テロ組織に拘束された宗高の無惨な姿がニュースで流される。一方、由起人には30歳過ぎてなお非正規雇用で苦しい生活を続ける弟「真奈人
カノン形式に沿って、2人の男女の出会いは何度も何度もリフレインし、男は幼児時代から大人へ向かって生き、女は老女から少女へ向かって生きながらすれ違いを繰り返す。2人はまるで現代の織り姫と彦星のようだ。電話で繋がってはむなしくその糸は切れてしまう。果たして2人は再び出会うことができるのか。
舞台は全面、激しく急な斜面。それはリビングの床だ。その家に一人、また一人と家族が戻ってくる。どうやら家族はバラバラに暮らしていたらしい。集まった家族は激しく傾いたその床にテーブルや椅子を釘で打ちつけ、重力に逆らい、滑り落ちそうになるのを堪えながら、なんでもないことのように団欒の準備を始める。誰かを待っているのだ。やがて最後の家族の一人が現れる。それは友達を殴って「傷害致死」で少年院に入っていた末の
