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村山知義生誕90周年記念 協力・前進座
天保十三年、忠治は六年の旅から赤城に戻った。忠治は焦っていた、留守の間に荒らされた縄張りを取り戻そうと盛んに賭場を開いた。ある日、開帖には十分な金を廻しているにもかかわらず三百人の捕方に賭場を襲われた。陰謀と裏切りに大切な子分たちを失い追いつめられていく忠治…。
平家女護島 鬼界ヶ島の場
近松門左衛門の晩年の作『平家女護島』。その二段目にあたる『俊寛』。歌舞伎時代物の様式美と激しいドラマが一体となって胸に迫る一作。 平清盛の専横に怒りを抑えかねていた俊寛らは謀反を理由に流罪に遭います。三年後のある日、船がやって来て赦免状が届けられますが、俊寛の妻・東屋が清盛に殺されたと知らされて……。 中村翫右衛門、中村梅之助らが演じ継いできた俊寛を、満を持して藤川矢之輔が演じます。
宝永の富士山大爆発で田畑を失った山麓地方の農民を救おうと、文字通り一一身を賭した関東郡代の伊奈半左エ門を描いた、新田次郎原作の舞台化。「現代が求める人物」と原作者の言う伊奈半左エ門と、富士噴火の罹災農民の若者たちの運命を描いた、壮大な歴史劇。
(フライヤーより)──木曽谷からすい星のように現れて、源氏旗あげの先鞭をつけた義仲は、粗けずりでいかにも人間くさい野性そのままの男。〈男をひしぐ武勇の美女〉の伝説で知られる正室の巴御前は、妻として、母としての喜びと悩みに生きる女でもあった──。──最新の舞台機構を変幻自在に操って描き出す人間模様の大絵巻──。晩秋の青山ストリートに、琵琶法師あらわる。
数奇な過去を持つ三人の大泥棒、和尚吉三、お坊吉三、お嬢吉三はある日大川端で偶然出会い、兄弟の契りを交わす。そのきっかけとなった、道具屋の手代十三郎は、同じく大川端での事件をきっかけに土左衛門傳吉に助けられ、娘のおとせと好き合うようになる。が、実は伝吉は和尚吉三の親であり、昔十三郎を捨てた生みの親であり、おとせと十三郎は双子の兄弟。絡まり合う糸のような運命に翻弄される兄弟と、三人の大泥棒が捕らえられ
京では、四条河原の念仏踊り、出雲の阿国一座が豊臣秀吉の愛妾淀君の花見の宴に招かれるほどの人気誇っていた。がある日、百姓は故郷へ帰れとの命が下る。何とか京で、支援者のお抱えとなり人返し令から逃れた一座だが、河原の小屋で人々の前で踊ることを喜びとする阿国と、貴人や富豪の引き立てを願う三九郎との心の隔たりは広がるのだった・・
平安時代末、父の遺言により仏門に入った少年(後の法然上人)は夜襲にあって討死した父の遺言を受け仏門に入る。比叡山黒谷にこもり悟りを開き、山を下りて、一切の差別を排し、身分や老若男女の区別なく、乱世に生きる人々に仏の教えを説く。やがて範宴(後の親鸞)と出会い、ともに迫害に合って流罪になりながらも様々な出会いの中で念仏を広めていく。
幸田露伴の不朽の名作の舞台化。人望厚い親方・源太が請けた谷中感応寺五重塔建立の大仕事。それを「のっそり」とバカにされる名人肌の大工十兵衛は自らに任せてほしいと、勝手に五重塔の模型まで作り、感応寺の上人にまで直談判。上人は、十兵衛にも機会を与えることとし、源太親方と十兵衛どちらが仕事を受けるかは二人で話し合うよう勧めます。源太親方と十兵衛、二人の職人が火花を散らす中、五重塔の建築は着工されるのだった
『平家物語』の一部に取材した近松門左衛門の作品。前進座と言えば『俊寛』であり創立60周年を迎えた前進座が満を持して『俊寛』の原点であるこの作品の通し上演となった。平清盛、常盤御前、牛若丸、俊寛らの運命を描いた舞台。
山田洋二監督が、「前進座にぜひ喜劇を」と提案・監修で生まれた前進座歌舞伎。2つの古典落語「らくだ」「井戸の茶碗」をつなぐ主人公・屑屋を中心に、江戸の「リサイクル社会」「共同社会」の温かさ、すばらしさを描く。屑屋が買い取った古い仏像を巡って武士のプライドと人情に翻弄される主人公や、取り巻く長屋の人々の姿に、「どんな人も人として尊重され大切に扱われなければいけない」という「人間の尊厳」をテーマに、笑い
芝の『魚宗』こと魚屋の宗五郎は、町内でも評判の律義者だが、酒を飲むと暴れる癖があるため金毘羅様に願をかけ、禁酒の誓いを立てていた。祭りで賑わう日の事、旗本の磯部の屋敷から使いの腰元おなぎが表れ、妾として奉公していた妹おつたの死を伝える。聞けばありもしない不義密通の疑いを掛けられ、手打ちにされたとのこと。涙ながらに事の次第を語るうち、こらえていた宗五郎の悔しさが堰を切った・・禁酒の誓いを破って飲む酒
歌舞伎十八番の内
平家を滅ぼし、大功を立てた源義経は兄頼朝の勘気を受け追われる身となる。舞台は奥州の加賀国、安宅の関所。関守は英知優れる富樫左衛門である。関所の役人らの目をくらますため、家来の弁慶と四天王は山伏の姿となり、主君の義経は強力(荷物持ち)に身をやつした。が、一行は呼び止められ、山伏ならば、勧進帳(東大寺再建のための)を持っているはず、読み上げよと命じられる。何とかその場を繕わねばと、弁慶は持ち合わせの巻