『アンティゴネ』は、2017年、世界最高峰の演劇の祭典「アヴィニョン演劇祭」からの招聘を受け製作された。静岡市・駿府城公園でのプレ公演を経て、客席数約2,000のメイン会場「アヴィニョン法王庁中庭」で演劇祭のオープニング作品として上演。人を善悪に二分しない王女アンティゴネの思想に、「死ねばみな仏」という日本人の死生観を重ねた独創的な演出、舞台全面に水が張られた装置や、高さ30mの法王庁の壁面に俳優
宮沢賢治作品 初演出となる演出家・宮城聰と、初の演劇台本に挑む小説家・山崎ナオコーラによる、異色のコラボレーションが実現。等身大の人形を駆使し、変幻自在の劇世界を追求した作品。詩人、童話作家として有名な宮沢賢治は、地質学や土壌学の専門家でもあり、貧困を極めていた当時の農民と生活をともにし、収穫量を改善しようと奮闘した。『グスコーブドリの伝記』は、そんな賢治の人生が反映された物語。「人間は自然とどう
“きたるべき世界はファンタジーからしか生まれない。”名作『モモ』につづく、ピエロの「ジョジョ」の物語。解散の危機にゆれるサーカス団に、巨大化学工場から“おいしい”話がもちかけられた。ただし、一座から少女エリを追い出すという条件付き…。現実を受け入れるか、大切なものを守るためにたたかうか――悩むピエロのジョジョや団員たち。けれど何も知らないエリはいつものようにお話をせがむ。ジョジョが語りはじめた恋と
宮城聰が挑んだ、シェイクスピア晩年のハチャメチャ悲喜劇。絶望の日々にも、大いなる癒しは訪れる!幸福なシチリア王は、ある日、美しい妃と親友のボヘミア王の様子に、突如として浮気を疑い始める。不条理なまでの嫉妬から妃を責め立てる王。それを見た王子はショック死し、妃も後を追うように息を引き取り…。大切な人を失いようやく過ちに気づいた王は、悲しみと後悔にあけくれる。しかし16年後、すべての苦悩が癒される奇跡
芸術は、いったい誰のもの?芸術とは、劇場とは?宮城聰が初めて挑む、骨太の社会派作品!原作は、1936年に書かれたクラウス・マンの小説『メフィスト』。当時、ドイツ最高の俳優と謳われ、国立劇場の芸術監督でもあった実在の人物グリュントゲンスをモデルとし、発禁状態にまでなった小説は、80年代にはフランスの太陽劇団により舞台化され、ハンガリーのサボー監督による映画でも知られる。時代に翻弄される天才俳優の姿を
1948年夏、広島。3年前の原爆により目の前で父を亡くした美津江は、幸せ人なることを自分に禁じて生きていた。そんな彼女の前に、父が現れ・・・人形劇ならではの斬新な手法で、井上ひさしの名作戯曲をお届けします。
1945年8月、ソ満国境虎頭で何がおこったか?ウスリー江をへだててソ連領と対峙している虎頭には、当時東洋最大の地下要塞があった。ソ連参戦時、この地下要塞には、関東軍満州第十五国境守備隊、軍人家族、軍属、満蒙開拓団の老人婦女子、満州職員など、2500人の日本人がいたが、そのうち、無事故国へ帰りついたのは、わずか53名だった。あとの2千数百人の邦人は、破壊された地下要塞のなかで、今も永遠の眠りについて
妖精と化け物と魔法が織りなす幻想の世界!シェイクスピア最後の戯曲はファンタジックでリアルだ!平成17年度文化庁芸術団体人材育成支援事業
今年うまれたばかりの こねこのランは、内気でのろまで何もやってもビリ。ある日、ひとりで宙返りの練習をしていたランは、小さな池の小さな魚と友だちにないました。春から夏へ、夏から秋へ。魚といっしょに、うたうような、おどるような日々をすごし、黒くつやつやの若者になりました・・・・・。