3LDKの高見家に住むのは、会社勤めのお父さん、専業主婦のお母さん、バリバリキャリアウーマンの娘、大学生の息子。一見どこにでもありそうなフツーの一家だが、ある日、お母さんのお母さんが、アキレス腱を切ったことを理由に同居を求めてやってくる。なんとか同居を断りたい高見家だったが、追い打ちをかけるようにお父さんのお父さんまでもが独り暮らしの家を売り払い、同居を求めて乗り込んで来てしまう。ずるずると窮屈な雑居生活が始まり、誰もが居心地が悪くなっていく中、「パラサイト一家」に終止符を打つべく、家族会議が開かれることになるのだが……。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
1986年7月の旗揚げ公演以来、2008年7月の解散公演(第60回公演)までの21年、古城十忍の作・演出による作品を上演。2009年よりワンツーワークスとして活動を再開する。
霊安室前。ある男女が交通事故で死んだ。知らせを聞いて「境田」は病院に駆けつる。女は境田の妹、男は境田の会社の後輩「岬邦彦」、岬は妹の婚約者でもあった。ところが霊安室に岬の姉だという女が現れて遺体を確認し、「あれは弟ではない」と言う。不安と疑念が渦巻く中、やがて死んだ岬邦彦は名前も本籍もすべてデタラメだったことが判明、戸籍を買っていた事実が浮かびあがる。――この国において「私が私であることの証明」
ハンドル名「ヤリタイ」「シタイ」「小夜子」「天涯孤独」の4人が初めて直接会う「オフ会」が近いというのに、シタイからの連絡が途絶えてしまい、ある日、仲間全員にシタイから謎のEメールが届く。指示に従ってヤリタイたちが手に入れたのは、白い粉の入った謎の小瓶……。シタイは何の目的で白い粉を送ってきたのか? シタイは今どこにいるのか? そもそも、白い粉は何なのか? オンラインとオフライン。イメージと現実。生
舞台は全面、激しく急な斜面。それはリビングの床だ。その家に一人、また一人と家族が戻ってくる。どうやら家族はバラバラに暮らしていたらしい。集まった家族は激しく傾いたその床にテーブルや椅子を釘で打ちつけ、重力に逆らい、滑り落ちそうになるのを堪えながら、なんでもないことのように団欒の準備を始める。誰かを待っているのだ。やがて最後の家族の一人が現れる。それは友達を殴って「傷害致死」で少年院に入っていた末の
ドキュメンタリー・シアター
ドキュメンタリー・シアター。今から11年前の2010年、宮崎県下に「非常事態宣言」を発令させた家畜伝染病「口蹄疫ウイルス」の猛威。本作は、その感染爆発に翻弄された関係者・約90人にインタビュー取材を行って得た証言だけで戯曲を構成。その生々しい声は現在、世界を脅かし続けている「新型コロナウイルス」と闘う今の私たちの胸にも鋭く突き刺さる。これはかつて、宮崎県域でウイルスと闘った人々の切実な「心の叫び」
