岸田國士初期の名作「葉桜」をモチーフに、横山拓也が現代的な視点から母娘を描く「あたしら葉桜」を、二本同時上演。口語劇のパイオニアといえる岸田戯曲とiaku の関西弁口語を並べることで、その影響や系譜を確認し、エンタテインメントに昇華する。演出は、iaku で長く横山とコンビを組んできた上田一軒。キャストには第20 回(2017 年度)関西現代演劇俳優賞・女優賞の林英世と同・奨励賞の松原由希子の関西
小説家を志して、芸大に進学した千夏と、縫製工場で働く母・昭子。決して裕福ではないが、笑いの絶えない母娘の二人暮らし。その裏には、小さなわだかまりが横たわっているが、そこに触れないことが暗黙の了解となっている。あるとき、昭子の会社に中途採用でやってきた木村からの提案で、サーカスを観に行く約束が交わされた。ひょんなことから、千夏の幼馴染で、密かに思いを寄せる光輝と、昭子の同僚で、千夏が憧れる女性、透子
結婚してから毎日、昨晩食べた料理をネットにアップし続けている、ある夫婦の晩御飯の記録『ラストナイトレシピ』。結婚2年。仲の良かった夫婦だったが、妻が亡き人となった。妻の両親は残された夫に対し、娘の死を「申し訳ない」と言い、やたらと明るく振舞いながら今まで以上に夫に関わりをもとうとする。夫にはそれが疎ましい。しかし、大事な妻を生んでくれた親である。生前、妻が日々更新していた「ラストナイトレシピ」とい
築野家。中年の兄弟が母の病室に訪れると、金沢さんという知らない初老の紳士がいた。母と親しい仲らしい。膵臓ガンを告知された母は、金沢さんと相談の結果、尊厳死を選びたいと言った。一方、田熊家。子供は作らないと約束して結婚した若い夫婦に、妊娠の予兆が。生活や仕事のことを考えると、産むことは選べない。選びたくない。時間は刻々と進む。死にゆく命と芽生えた命を目の前にした、2組の家族の議論を見つめる。
思いっきり笑って思いっきり泣いて思いっきり怒って思いっきり喜んで思いっきり哀しんで思いっきりハメを外してだけど自分を守る為に否が応でもリミッターはかけ続けなきゃね。鈍った心を抱えながらでも進んでいかなきゃね。・・・・・・それって本望?時には心のままに叫ぼうよ。次へ向かう為に自分に叫んでみようよ。「解除、せよ。」
凹 へこみ、じやなくて「くぼみ」と読みます。 予期せぬくぼみに足止め喰らって困惑している私達、、、 でもこの場所は確かに何かを見つける場所でもあり気付きの場所でもある。 そう信じてその「何か」を探そうと思います。 願わくば劇場に足を運んで下さった貴方の前で見つけたい、と思います。(コロナ禍での企画公演)
人への想いが強いほど何度も何度も過ちを繰り返す僕達。他者や自分のエゴに傷つきながら、這う様に生きているのです。それでも。そんな僕達でも。生きている事を愛おしいとさえ思えたら。きっと世界は違って見える。
「エバーグリーンONLINE」というネットゲームの世界とそこに集う現実の人々のそれぞれの生き方が交錯する群像劇。2006年に同劇場で上演されたシアターシンクタンク万化の「エバーグリーン・オンライン」を大幅ブラッシュアップ。
マイム+生演奏+映像で描く、巌流島に行きたくない小次郎の旅。パフォーマンス性の高い作品作りに定評のあるウォーリー木下と、マイムのいいむろなおき、ヨーロピアンなカフェミュージックを奏でるザッハトルテの三者が、身体表現と生演奏で、ひとりの侍の心の旅を描いた不思議なパフォーマンス「素浪人ワルツ」。2008年に大阪・HEP HALLのプロデュース作品として生まれ、二度の韓国演劇祭(春川・釜山)に招聘された
荷降ろしの手伝いのため駆り出された拓海は、藍染工房と金魚の展示がある町屋で父のトラックを待っていた。そんな拓海をよそにイベント会社の従業員たちは、自治体から依頼された町おこしのため謎解きゲームの企画を考えるが、いまひとつ良いアイデアは浮かばない。話題はあちこちに転じ続け、居合わせた拓海も次第に打ち合わせに巻き込まれてゆく。僅かな沈黙の後、拓海はつぶやいた。「ねえ、金魚ってなんのためにいると思う?」
ゴミが生きる町=ダストタウン誰が呼び始めたのか、そう揶揄される荒んだ街で人々は絶望の中にあった。頻発する戦争と長引く不作の影響で深刻な経済危機の中、悪政は第3身分の市民たちに重くのしかかり、誰もが明日を生きる気力すら失いかけていた。ただ一人、ダストタウンの少女・イトハをのぞいては…解けぬ呪縛、境界が敷かれたどん底の時代で、ただ真っ直ぐな愛に突き進む一人の男の、悲哀に満ちた破滅の物語ー
信じてもらえないと思うのでずっと秘密にしていた話があります。私が体験したちょっと不思議なお話。あの時出会ったモノがなんだったのか、あなたに聞いてもらいたい。信じてもらえないと思いますけど。中西邦子がたった一人でお届けする渾身の一人芝居。
トーコは大阪生まれの大阪育ち。特に夢もないまま、テレクラでサクラのバイトをしている。ある日、子供の頃に失踪した母親がよく口ずさんでいたハミングを、自分も口にしていることに気づく。母親と同じような運命を自分も辿るのではないかという恐れを抱きながら、彼女は複数の男性と付き合うことがやめられない。父親との和解、恋人からのプロポーズ…。揺れ惑う彼女はある夜、衝動的に夜行バスに飛び乗ったのだった。
熱くて切ない新感覚ファンタジーが人気の劇団ショウダウン。今回は荒野に響く撃鉄と硫黄の狂詩曲。北米、ニューメキシコの町に、史実から抹消された一人のアウトローがいた。「最強の臆病者」、決闘の恐怖から逃げ出し、銃を捨てた男を人々はそう呼ぶ。しかし、平和な片田舎の町が野盗の集団に襲われた時、男は一人の少女を守るため、再びその手に銃を取る。「撃鉄の子守唄」、それは失われた物語、それは、失われるべき物語。
劇団ショウダウン presents 林遊眠一人芝居
京都発、大阪育ち、熱くて切ない新感覚ファンタジー作品が人気の劇団ショウダウン。海の彼方にあるという船乗りの楽園を目指し、誰も進んだことのない航路に向けて舳先を向ける海洋冒険大作。西と東の大都市が大海原に飲み込まれる!(本作品は林遊眠による一人芝居です)
とある戦争が終わってからの、昔々のアメリカ。街からは遠く離れた山奥に人目を避けるように建つ一軒の館があった。そこには敗戦国と呼ばれた国の令嬢が集められていたが、その暮らしには不憫も不当も見当たらず、小さな諍いくらいはそりゃあれど、今日も、明日も、明後日も、来週もその次も、何が起きても、誰がいなくても、平和な毎日。ピース。嘘偽りある、渾身のシリアスコメディ。
なんでもない出会いだった。なんでもないきっかけで、空、航太郎、大智、碧、世界の5人は友達になった。彼らは人並みに楽しいキャンパスライフを送っていた。しかし、大学3年生の春、世界が死んだ。世界の死を機に他の4人の関係性と大学生活は変わっていった。そして、世界の死から2年。4人は卒業旅行でロサンゼルスに行く。そこで、世界の姿を目撃する。それをきっかけに彼らが抱える問題が溢れ出てきて…。
夏川幸子(42)は、乙部翔太(26)との結婚を目前に兄が経営する民宿「なつかわ」に逃げ込んでいた。しかし居場所を突き止めた翔太がやってきてしまう。「戻ってきてください。あなたに割り切れない思いがあるなら、僕がわりきってみせます。それまで帰らない」と宿泊し続けることに。幸子が逃げ出した本当の理由は?結婚は?これからの人生に迷う幸子と取り巻く人々の物語を通して、オトナ女性の「幸せの在り方」を問う作品で
同窓会に集まった5人に、ウジが言う。「今日はちゃんと気づいてほしい。私をいじめたのは、誰だったのか」そして5人は、高校時代の思い出を振り返る。どれもこれも、楽しかったことばかりで。記憶の中のウジも、目の前のウジも、ずっと笑っていて。5人にはずっと、そう見えていて。観客に、ウジの姿は見えない。ウジのセリフは常に、字幕で観客に示され続ける。彼らにとっては、その姿も、その声も、今もそこにあるままだ。
大手広告代理店DK2のコンサルティング部に勤める栗宮春子が劇作家の小野司に相談したのは、「前田の刃」で有名な食品加工機器メーカーのトップ「MAEDA」で実施予定の社内結婚推進キャンペーンのインターナルコミュニケーションについてである。「男性の育児参加の推奨のために保育室を設置しました」など、対外的な情報の発信はできてるものの、結局社内であまり使われていないという課題があった。また、男女の社員同士な
あたしは人の話を聞かない。あたしはあまり謝らない。あたしはたびたび遅刻をする。あたしは秘密を守らない。あたしは、あたしの話しかしない。あたしの癖に。二年前と、何も変わらない。柳瀬真由が夢見るとても幸せな日常と、それとはかけ離れた毎日を、スクランブルさせつつも真正面から捻くれて描く。
東京からやって来た妙齢の美人女性客に不動産屋の男が薦めた一軒家は、その界隈でも有名な“お化け屋敷”だった。韓国テハンノで大ヒットロングランとなったコメディ作品「コギ」を、韓国からオリジナル作品の演出家ミン・ボッキを招聘し、日本人俳優とともにリメイクした。
舞台は小さなふし工場、富田商店。切り盛りするのは富田家の次女喜美子。工場の経営は厳しく加えてコロナ禍が追い打ちをかける。姉のしおりは左腕が不自由だが快活で目立つ。長年姉と比べられてきた喜美子は素直に助けを求められない。コロナによって止まった世の中、不謹慎ながらホッとした喜美子。せっかく止まった工場をしおりはまた動かそうとしている。埋まらない姉妹の溝。そんな折、喜美子は忍び込んだ空き巣と出くわす。
舞台は小さな港町の元スナック。数年前に店をたたみ今はもう夜の色香のかけらもなく、家庭が侵食してきている。長年ここを営んできた富澤家の母、三江が急逝して3日がたった。その母がいなくなった今、元「スナックみつ江」とお互いにへち(そっぽ)をむいた家族三人が残された。そこへ訪ねてきた「理恵」。理恵が語る「三江」は、家族の知る母とはまるで違っていた前代未聞のマイナー方言「幡多弁」で、家族という「がわ」だけが
ブルーシャトルプロデュース
後鳥羽上皇 vs 北条政子源 頼朝 vs 北条義時はたして“草薙の剣”は誰の手に日本の歴史をエンターテイメントで学ぶ作品シリーズ、第一弾!「承久の乱」では、1200年代に日本で起こった、公家と武家の争いを描いています。
「男性の性暴力被害」を描いた作品。特班記者のコースケは、ベランダに金魚を飼っている。友人・ノゾミの影響だ。ある日、コースケが勤める編集部に、子どもの頃、ノゾミの父親から性暴力を受けたという男性がやってくる。甦る過去の記憶。ノゾミとともに過去に立ち向かおうとするコースケに、弟のリオはリスクを問う。男性の性暴力被害者たちが幼少期からの被害を告発する葛藤と、互いの存在を頼りに過去の自分と向き合いながら回
巌流島の決闘に向かうまでの佐々木小次郎の旅を大胆に脚色した本作は、パフォーマンス性の高い作品作りに定評のあるウォーリー木下が作・演出を務め、関西を拠点にパントマイムの第一線で活躍するマイム俳優のいいむろなおきが出演する、身体表現と映像のコラボレーションで魅せるパフォーマンス演劇である。本作は 2008 年に大阪・HEP HALL での初演後、韓国の招聘公演を経て13 年ぶり