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『雨月物語』をモチーフに現代社会に迫る作品。「いかで浮木に乗りつも、しらぬ国に長居せん。葛のうら葉のかへるは、此の秋なるべし。心づよく待ち給へ」と、妻・宮木に言い残して、夫・勝四郎は旅立って行った。これが事件の発端である…
荒廃した時代。ある男が羅生門に辿り着き、死人の髪の毛を抜く女と出会う。男は女の行為を忌み嫌い、何故そんなことをするのかと問いただす。激しく言葉を交わすうちに、男は段々と自分の過去を思い出していく。「人の行く道は天秤のようなものだ。どちらに傾くか分かりはせん・・。」魂を揺さぶるダンスと心を震わす生演奏と共にあなたの心に問いかける人は生きるために何を得て、何を失うのか
音楽の手法でのマッシュアップは、異なる音源からトラックの一部をそれぞれ取り出してミックスし、一つの曲にするものである。本作は、短篇シリーズ『図書館的人生』で今まで上演されてきた『青の記憶』、『輪廻TM』、『ゴッド・セーブ・ザ・クイーン』、『賽の河原で踊りまくる「亡霊」』、『東の海の笑わない「帝王」』、『いずれ誰もがコソ泥だ、後は野となれ山となれ』の六篇を使ったマッシュアップ。過去現在未来に存在する
創立20周年記念公演「Yamanote7481」3本立てのうちのひとつとして上演。俳優の頭脳と身体を材料に繰り広げられる独特のトレーニング《山の手メソッド》。それをエンターテイメントにまで昇華したのが「jam」。特別ゲストに劇団OB・清水宏氏と落語家・柳家花緑氏を迎え、山の手事情社俳優とのバトルロイヤルが実現した。稽古場のビビッドでゾクゾクするような興奮をたっぷりとお楽しみください。
アクトと舞踊を癒合させ独自の世界観をもった舞踊作品。出ない蛇口に集まった3人のそれぞれの人生が交差し、死生感を問う。消えない欲望、欲望をかくしながらの葛藤、時間が経過する老いへの恐怖。人間は水がなくては生きていけない。人間の生命の宿命をもち、身体の中へ流れていく水は、命を吹き込み、優しさや愛を生む。戦いは水をも止めてしまい、自然を破壊する。人間の欲望が自然より傲慢ではならない。生きるへーると平和の
透徹した眼で時代を凝視し続けた別役実が、謡曲「隅田川」に想を得て描き出した現代社会への挽歌。時は春……咲きほこる桜の下に、住まう者と流れる者が交錯する。
プロポーズをした彼は、一月後に失踪した——。彼のいない部屋に残された一本の「木」を手掛かりに、柊円とその友人の江野木優人は失踪した恋人を探しはじめる。しかし、突如として江野木はその「木」に寄生されてしまい……。人とわかり合うために右手にマイクロチップを埋めることになった世界で、もうここには居ない人と、根強く伸びる植物を巡る、他者と共に生きる為の物語。
全く仕事にやる気のない3人が突如参加することになった「第1回全日本もう帰りたい選手権」。ただ「帰りたい」だけだった3人は、壮大な陰謀に飲み込まれてゆく。そう、それはこの国を変えるほどの…
都会の片隅に残され、今では粗大ゴミの不法投棄場と化した丈高い草の生い茂る原っぱで、予備校生のエイジは夜な夜なまっさらなキャンバスに映る影を写真に撮っている。それが彼の描く「19歳の絵」だ。ある夜、二人の男子高校生がベッドを捨てにやって来る。一緒に現れた女子高生を一人残し、彼らは去っていくのだが、やがて舞い戻ってきた男の一人・オサナイは「何してた?」とエイジに詰め寄る。エイジが女子高生・あきらと話し
ひとの恋愛に手を突っ込んでみたら、宇宙だった。・ 飲み屋の片隅で語られるような、「自分だけの特別な記憶」は、他人が聞けば「ああ、ただのつまんない恋バナじゃん」とサラッと流される。そんな程度の話かもしれない。・つながりたくてもつながらない。ふみはずしたくてもふみはずさない。そんな、閉じた男と、埋もれた女の、途方もない距離感の物語。
難病を患っていた少女・そら。少女の看護師でもあり個人教師でもある時枝。二人は列車に乗って行くあてのない旅に出た。その旅はひどく破天荒であり、幻想的であり、可笑しく、切なく、明るいものであり、暗闇と光の射す方を行き来する旅路であった。そして、二人は一体どこにむかうのか。
舞台は閉館している図書館の裏庭。本を返しに来た女、たまたま立ち寄った男、図書館のスタッフにより、虚構の物語の本質=「虚構は人の言葉を通して遠くへ、そして未来へとひそかに自らを運び、多様性に耐え得る社会を作っている」という内容が「虚構の遺伝子」という言葉をキーワードに語られる。
日本・セルビア演劇交流プロジェクト
【日本初演、五人の俳優、十五人の登場人物、三つの愛の物語】かつては希望の象徴だった町。そこに集まった三世代の男女5人。信じていた全てが崩れ落ち、都会の無秩序な繋がりの中、愛に飢え、自分の居場所もない。それでもなりふり構わず人生に挑み続け、辿り着いた先に見えた世界は、天国か地獄か!? 紛争後のセルビアそして世界の「リアル」を描いた、セルビアン・ブラック・コメディーを本邦初訳で日本初上演。
ある地方都市で奇妙な交通事故が起こる。見渡しの悪い交差点、車の運転手は歩行者を発見するが、既に停止できる距離ではない。車は歩行者の数センチ手前で、まるで透明な壁に衝突するように大破した。歩行者は無傷。運転手は軽傷だったが、助手席の同乗者は重傷。目撃者は六人。保険調査員の横道はこの不可解な事故の再調査を依頼される。目撃者の一人は、これはある特別な人間「ドミノ」が起こした奇跡であると主張する。彼の発言
日本海に面した小さな港町、金輪町。加瀬真治は三日間の行方不明の後、別人格となって発見された。医師の診断は脳の障害。不仲だった夫の変化に戸惑う妻の鳴海を置いて、真治は毎日散歩に出かける。同じ時期、田舎町に似合わない凄惨な事件が起きる。老婆が家族を惨殺し自殺するという事件で、一人生き残った孫娘も神経衰弱状態だという。その後、町に奇病が流行り出す。ある特定の概念を失い、それについて理解できなくなるという
駅近くのラブホテル街。その路地裏で一人の女子高校生が遺体で発見された。友人の死の謎を追うアカリが迷い込んだのは、仄暗く人通りの少ない高架下。中華料理屋の裏でジャガイモの皮を剥き続ける男とその店の主人を待ち続ける女、自称カメラマンの男、誰かに拾ってもらうのを待っている女、たゆたう誰かの記憶ー。ドイツ不条理演劇の先駆者F・ヴェーデキントの「ルル二部作」をベースに「関係できない人々」の姿を描く。
NYLON 100℃ 9th SESSION ノンストップサクセスストーリー
劇場を舞台にした2幕劇です。1幕目は舞台編。台本から削除されてしまった登場人物と、その役を演じるはずだった俳優の物語。公演準備前の劇場の舞台が舞台です。2幕目は客席編。劇の結末に納得できない登場人物と、人生でたった一度だけ見た劇の再演を待ち望む観客の物語。開演前の劇場の客席が舞台です。どちらも、ある日のある劇場での一時間のできごとです。当事者それぞれの、切実な、しかし相容れない事情が交差します。
萩原朔太郎が昭和10年に書いた短編小説『猫町』をモチーフにして、別役実が書き下ろした。「猫町」を旅する二人の女と、そこに生きる三世代にわたる家族の物語。
日本を代表する劇作家で童話作家の別役実が、「西遊記」を下敷きにして、2005年にピッコロ劇団に書き下ろした奇想天外なファミリー劇場『飛んで 孫悟空』。兵庫と東北、ともに震災を経験した地域どうしの演劇を通した交流を発展させるため、仙台で活躍する俳優4名を客演として招いて製作、2014年8月、ピッコロシアター、いわき芸術文化交流館アリオス、日立システムズホール仙台(仙台市青年文化センター)で上演。
【コンセプト】緊急事態宣言を伴う自粛期間に体感した「様変わりしていく社会と断絶された個人」をモチーフにした演劇作品です。新型コロナウイルス感染症の蔓延によって私たちは、未知の病原体との共存が求められています。そうした新たな生活は、私たちに戸惑いと恐怖、そして過去の生活様式への郷愁をもたらしました。また、世界の国や都市は日本以上に新型コロナウイルスの影響を受け、経済の格差、人間同士の分断が起きていま
王冠を捨てた恋で知られるエドワード8世とシンプソン夫人、彼らと関わりを持っていたアドルフ・ヒトラーの関係を、認知症「レビー小体病」を患っていた晩年のウォリス・シンプソンの視点で描く。野心と後悔と愛、老と死、そして、戦争と平和を考える大人のためのラブストーリー。
一人の女が助けを求めてやってくる家の床下に死体があるというあなたは半信半疑で女に同行する床下のハッチを開ける闇あなたは胸を撫で下ろす目を凝らしながら言う何もないじゃないかあなたはハッチを閉めてふと身震いするあなたの身体は気がついているその闇にあなたがすでに踏み込んでいることに
囲碁をモデルにした「点転」という架空の競技をめぐる物語。関西棋院が後援につき、世界初の「囲碁劇」として上演された。2021年5月に南埼玉の進修館で上演されたものは、会場の使い方と演出が全く違うため、ツアーというよりは新演出での再演となる。大阪バージョンは、客席もアクティぐエリアも「狭い物置小屋」を舞台にし、観客もその部屋の中に潜んで登場人物を見守る様な表現となっている。
すれ違う時間のなかで、彼はどんな記憶を彼女に残したろう。はっきりとそこにいるのに、キミはまるでずっと遠い果てからやってきた光がかろうじて描いただけの幻影のようだ。違う時間、違う場所で生きてきた人たちが時空を超えて出会い、やがて別れる。はじまって、それから、いつかおわる私たちに捧げる「初めての生」と「やり直しの死」の物語。
荒野の一角にある移動式簡易宿泊所。病人を求めて移動してきた医師と看護師。死人を求めて移動してきた牧師。三人がまだ見ぬ客のことで言い争っていると、宿の亭主とその娘が戻ってきた。娘は、もうすぐ具合が悪そうな騎士と従者が訪れそうだと告げる。そこに、それぞれの従者を引き連れて二人の騎士が現われた…。
「ああッ‼ボクの音楽が鳴り止まない!!!」世界が認めた天才指揮者。神の旋律を奏でる交響楽団。ようこそ。愛と狂気の演奏会へ。
突如現れた「アレ」によって避難指示区域となった街。高校二年の春から、かれこれ二十年引き籠もり続けるニシダ君はわずか十日で出産する謎の女ミクニとともに「軍隊作り」に着手する。そんな中、妹サチコは自分たちを捨てた父と密かに文通を始めるのだった。消えゆく風景と記憶。遠くの教会から届く鐘の音が呼び起こすのは、母が語った福音書―。伊豆野眸「家族三部作」の第二章。
『リセット』の3つのコンセプト-〈登場人物をリセットする〉この芝居には過去の作品に登場した人物がキャラクターもそのままに、続編のように再登場します。例えば『ONとOFFのセレナーデ』の葬儀屋のヤリタイと看護婦の深町、『眠れる森の死体』の外科医の猪瀬・境など。つまり、過去の作品の登場人物たちがこの『リセット』という作品にリセットされるわけです。〈観客がリセットする〉この作品では時間的つながり、登場人
女性型アンドロイドのしまむらとGUは『ゴドーを待ちながら』をサイバーシアタースペースで上演しようと申請をするが、上演許可がおりないまま初日を迎える。あてもなくスペースにログインして許可の降りない自分達ができることが何かないか模索する。いつしかその様は『ゴドーを待ちながら』の筋をなぞるように進む。
囲碁をモデルにした「点転」という架空の競技をめぐる物語。日本棋院が後援につき、世界初の「囲碁劇」として上演された。普段演劇に使われていない美しい会場とその斬新な使い方も話題になった。<盤の大きさに規定がない>点転という競技、<ピンポイントな読者>にしか意味のない小説を巡る、勝つこと負けること始まること終わらせること希望と絶望とその先の物語。
(フライヤーより抜粋)「場所と思い出」「雰囲気のある死体」といった別役氏の戯曲を読んでは、あまりのくだらなさに何度も吹き出し、電車の中や図書館で恥ずかしい思いをしていた高校時代の私にとって、別役実という人は”ナンセンス・コメディの巨匠”でした。─ケラリーノ・サンドロヴィッチ
何号室か忘れてしまった部屋のなかで向かいあう駅のホームのこちらがわでちらつく光でいっぱいの水槽のまえで始まりも終わりもないものについて今ようやく考えはじめた者たちのために舞台美術先行のクリエイションを行い、〈やがては忘れてしまう些細なできごとや気持ち〉を、交差するあるいは並行する空間で描き出す。白いたんぽぽ初の大阪公演。WINGCUP2023最優秀賞受賞。
「無いみたいなんですよ、手も足も、顔も胴体も……」確かなものはなにもない。別役実×ルイス・ブニュエルを意識した果てなく更新され続ける言葉と世界。ケラリーノ・サンドロヴィッチが放つ不条理演劇の最新形!賛成派と反対派のシュプレヒコールが遠くに聞こえる中、物語は始まる。とある洋館に暮らす金持ちの一家。その中では父親(三宅弘城)と母親(犬山イヌコ)、そして息子(遠藤雄弥)と娘(峯村リエ)が、今日も退屈な会
この劇は、不条理演劇における代表的な作品のひとつとされている。中村伸郎によるこの「授業」は渋谷ジャンジャンでロングラン上演された演目で、中村の代表作といえる。
結城座旗揚げ385周年記念公演の第三弾として、三代目両川船遊が40年来温めてきた 企画であるフランツ・カフカの名作「変身」を上演。脚本・演出には、劇団 温泉ドラゴン代表・演出家として、人間の本質に迫る骨太で重厚な舞台を創造する現代演劇の牽引者の一人シライケイタ氏を迎え、人形デザインには若手油絵画家の谷原菜子氏を起用しました。谷原氏の特異な表現はカフカ作品の不条理な世界と響き合います。
コンビニの帰り道、坂道を転がってくる大きな丸い月に会った。今夜は満月だった。「満月だったんですね。今夜。だからこんなに明るいんですね、」男は満月に話しかけてみた。満月は何も言わない。月は無口な方がいいと思う。何も言わない月に向かって、男は語り続ける。この道をまっすぐ行かないでほしい、その理由を。月は黙って聞いている。聞いているのかどうかわからないけれど、聞いているような気がする。男は語り続ける。や
「場所にこびりついた記憶」と「記憶の空洞」をテーマに、メンバー各自の地元に赴き、その場の記憶を拾い上げ、その場に居た私たちにしか掴めないものを探した2週間の「ZAZI・ZOO JAPAN TOUR 2023」そこから、記憶というテーマはずらさずに、演劇史や過去の創作物を進歩史観に照らし合わせ、ちぎってはつなげて生み出した「ZAZI・ZOO JAPAN TOUR 2023」最終章。
◆TVアニメ『ラブ米 -WE LOVE RICE-』とはまさかのお米擬人化!?伝説のお米ハーベスター「五穀米」に憧れて穀立稲穂学園に入学したひのひかりを中心に、廃校寸前の学園を救うべく、ささにしき、ひとめぼれ、あきたこまち、にこまるの5人で「ラブライス」を結成!現代版田楽であるハーベストショーを通じて米の人気復権を目指すが、果たして彼らはお米の人気を取り戻すことができるのか…!◆RICE on S
第一部「春の軍隊」は、突如出現した国籍不明の軍隊の戦闘で折角建てたばかりの夢のマイホームを、めちゃめちゃに壊される中年サラリーマンの物語。第二部「接触」は、授業中に餡パンを食べて、死刑を宣告される学生たちの話―SF風でスリリングな展開と、随所にあふれる笑い、ゾッとする恐ろしさをひめて、右旋回の速度をはやめる今日の日本に警告する鋭い風刺。飯沢喜劇ならではの痛快さ。
現代演劇レトロスペクティヴ
平凡な男の部屋にふいに9人の家族が侵入してくる。善意に満ちた笑顔で隣人愛を唱えながら居座り続ける彼らに、男の婚約者や警察さえも説き伏され、男の存在が次第に危うくなっていく…。戯曲として初めて谷崎潤一郎賞を受賞し、現代社会の特殊な人間関係を照射した傑作戯曲。
第25回及び第26回OMS 戯曲賞佳作連続受賞した後に大賞を受賞した作品。人と人の関係性を戯曲により深く書き込み、創作した作品です。客演には、CoRich 舞台芸術まつり! 2018 春・グランプリを受賞し、コトリ会議に 3 回目の出演となるオパンポン創造社の野村有志、前回ツアーから連続出演する京都を拠点に活動する安住の地代表の中村彩乃、初参加の浜本克弥(小骨座)の 3 人を迎える。神戸アートビレ
劇団初のチェーホフ作品。湖畔の田舎屋敷を舞台に、作家志望の青年トレープレフと女優を夢見る乙女ニーナの関係を軸に、屋敷に集まる人々のさまざまな恋愛模様が描かれる。この群像劇を自己実現の病に苛まれた現代人の苦悩の姿と解釈し、「剥製たちのボードビル」として上演した。初演は2019年、劇団創立35周年記念公演。その後2023年にルーマニアのシビウ国際演劇祭に招聘され大きな話題となる。
くちびるの会 長編本公演第8弾。《あらすじ》人がワニになる変身譚。倉庫で派遣作業員として働く大貫(おおぬき)の心は孤独に苛まれていた。ある日、大貫はカップ焼きそばに祈りを捧げた。「僕の様な孤独な人々を救って下さい!ペヤング!」それから、同じ倉庫で働く同僚を皮切りに、街の人々が次々とワニになる怪異が頻発する!生きるのが下手くそな人々がどうにも愛らしくてたまらない、人間賛歌の物語。
"1981年、早稲田大学大隈講堂で劇団「第三舞台」の旗揚げ作品として上演された、第三舞台の代表作を、紀伊國屋ホール開場50年記念公演として17年ぶりに上演。 本作は、上演される時期のの世相に沿う形で内容を常に進化させ、再演を行っている。 玩具メーカー「立花トーイ」の世界と、ベケット「ゴドーを待ちながら」を下敷きにした世界を、5人の登場人物が駆け巡る。 "
女は長崎県佐世保市で結婚をし、夫と二人で暮らしていたが、夫の同僚との不倫が原因で、夫と別れ、その同僚の男と広島県福山市で暮らすようになった。しかしその生活もうまくいかず、単身四国の坂出市へと逃れて来たのだった。 六年後、そのアパートに夫が現れる。女は夫の訪問に驚くが、夫が死期の迫った身であることを知り、とりとめもない世間話を始めるのだった。しかし男の来訪は、女の妄想かもしれないのだった。
第1回 人間座「田畑実」戯曲賞 受賞作品。秋から冬にかけて。豊かな緑色の町並みから、冬の白色に変わるまで。渋滞のテールランプの赤い灯りの線が、いつもそこに寄り添う。朝日ヶ丘は群馬県郊外に位置し、街全体が盆地にすっぽり収まっている。13年前に新しい高速道路が敷かれ、街の中央に大きなサービスエリアが置かれた。そこは次第に発達し、今では町の主産業になっている。朝日ヶ丘自体には、高速道路の入り口は存在しな
カノン形式に沿って、2人の男女の出会いは何度も何度もリフレインし、男は幼児時代から大人へ向かって生き、女は老女から少女へ向かって生きながらすれ違いを繰り返す。2人はまるで現代の織り姫と彦星のようだ。電話で繋がってはむなしくその糸は切れてしまう。果たして2人は再び出会うことができるのか。
第32回読売演劇大賞優秀演出家賞を受賞した話題作『養生』の全国ツアー版。原体験をもとにショッピングモールや百貨店の内装夜勤現場を舞台に描いた本作は時間と空間が交錯しながら選択肢の少ない現代を生きる人々の姿を鋭くもユーモラスに映し出す。第68回岸田國士戯曲賞を受賞した池田亮がゆうめい結成10周年の集大成として戯曲・演出・美術をさらに進化させた、新たな代表作をカンパニー初となる6都市全国ツアーで上演。
1994年に青年団プロデュース公演として、第七病棟の緑魔子を客演に迎え、「唐十郎さんや石橋蓮司さんが少女のイメージで捉える緑魔子さんとは違う現在の彼女」を登場させて話題となった。宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』や『青森挽歌』、内田百閒の『阿房列車』、寺山修司の『コメット・イケヤ』などを題材にとり、3 人の男女の複雑に絡み合う想いを、行く先が定かでない曲がりくねった線路の上を走る列車に乗せて描く。
拠り所なき「この世」に捧げる、生と死のセンス・オブ・ワンダー。《セミヘブン(その世)》、それは「この世」と「あの世」の間にあるもの。人々がいのちをアップロードしてクラウド化する社会に、とある母子がいた。中年を迎えた息子を、年老いた母は忘れつつある―劇団しようよ、旗揚げ10周年の〈救済劇〉
「江の島」というキーワードは、「ここではないどこか」へ逃れたいという、生きづらさを象徴している。折しも、緊急事態宣言が出されるときに、人々は江の島に殺到した。やはり、誰しもが、男女問わず「ここではないどこか」を求めているのだろう。女性の生きづらさの問題は、女性だけの問題ではないのだ。この作品では3人の女性が自身の生き方を模索する姿を描く。
かつて俳優だった男は語る。「俺は演劇を辞めた!」と。しかし彼がそう話す場所は舞台上で、その姿は観客に見られており、それは劇そのものである。彼がいるのは未だに劇の中の…
「街」と「街」の境界が、住民や通行人の多数決で日々変動する時代を描いたSF作品。特徴の乏しい場所はどの街にも属さず、宙ぶらりんの隙間として残されている。その隙間に暮らす文子は、恋人の斎藤から結婚と隣街への引っ越しを提案され、迷っていた。そんな中、空き巣の塩村が部屋に侵入し、私物を少しずつ持ち去っていく。やがて時間の流れと共に、変動する境界は街の隙間さえも飲み込もうとしていた。
『仮想的な失調』は、二つの古典作品を下敷きにした物語です。ひとつは、自分の名前すら忘れてしまう坊主を主人公とした狂言「名取川」。もうひとつは、源義経の西国落ちを題材にとり、涙の別れをする静御前と、かつて義経に滅ぼされた平家の亡霊を一人二役で演じる能「船弁慶」。常に複数のSNSを使い分け、様々なアイデンティティを駆使する現代の生活に向けて、これらの物語の新たな語り直しを試みます。
同級生の寺泊満と山鳥芽衣は、二十数年ぶりの再会を果たす。寺泊はある手品師との出会いによって、世界の見え方が変わり、仕事でも逸脱を繰り返すようになる。芽衣は品名に「無」と書かれた荷物を受け取ったことで日常が一変する。日常生活が困難になっていく寺泊と芽衣は、お互いが理解者であることを知る。二人はこの混沌の中に希望を見出そうと、街中に広がった無を見つめる_。
楽しく不思議な世界を作り続けてきた劇団・ワワフラミンゴがシアター・イーストに登場。静かに喋る役者たちが静かに小活躍。かわいく、楽しいシーンがどこまでも続く。たった一人のダンスは必見。幻から「今」に迫る。とぼけと夢が混じる12月の物語。
舞台は山頂の展望台にある寂れたビヤガーデン。その日の真夜中過ぎに、ある星が壊れてなくなってしまうのだという。それを見に集まってきた天文学研究会のメンバーとたまたま通りかかった旅人、ビヤガーデンの女店主が寒空 にビールを飲みながら語り合う。各々の記憶の中にある各々の「壊れた町」が交差する。それは混じり合うことなくそのまま各々の方向へ消えていく。「何ひとつ共有できないもの同士も、一瞬だけ、一点で交差す
作:高橋恵(虚空旅団)&演出:上田一軒(スクエア)コラボレーション作品
試験的に「同性婚」を認める特区となったK 市が舞台。が、LGBT ではなく、同性の友人との「友情婚」が多いという。この街で友情婚しブックカフェをオープンした朋子と美也子。美也子の幼馴染の彼も同性の友人との再婚を反対されていると言う。近親者だけでなく店の常連客まで巻き込んでの議論が始まる。ー だって、憲法にあるやろ?“婚姻の自由”ってー そういう意味じゃありません!街の小さなカフェで巻き起こる、可笑
AsiaTOPAフェスティバル
「ButohBAR番狂わせ」第二弾の本作品はASIA TOPAフェスティバルで上演され、初日前、完売し大好評を博した。メルボルン在住の舞踏アーティストゆみうみうまれ演出のもと、舞踏、演劇、歌、キャバレエ、ビジュアルアートが融合し、屋内外の儀式的かつキテレツなパフォーマンスで「美しくも不完全な番狂わせ」をテーマとしている。静けさとカオスが行き来する中、舞踏マスター・竹之内淳志氏、音楽家小宮広子氏を含