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若い男女が経営する閉店間際の寂れた定食屋。そこで働く女は突然やってきた謎の夫婦によってつい最近冷やし中華が禁止されたことを知る。混乱する女に、夫婦は冷やし中華を提供するよう懇願するが…。はじめられなかった冷やし中華を皮切りに、出生とそれにまつわる人々の人生が浮かび上がっていく。
何号室か忘れてしまった部屋のなかで向かいあう駅のホームのこちらがわでちらつく光でいっぱいの水槽のまえで始まりも終わりもないものについて今ようやく考えはじめた者たちのために舞台美術先行のクリエイションを行い、〈やがては忘れてしまう些細なできごとや気持ち〉を、交差するあるいは並行する空間で描き出す。白いたんぽぽ初の大阪公演。WINGCUP2023最優秀賞受賞。
コンビニの帰り道、坂道を転がってくる大きな丸い月に会った。今夜は満月だった。「満月だったんですね。今夜。だからこんなに明るいんですね、」男は満月に話しかけてみた。満月は何も言わない。月は無口な方がいいと思う。何も言わない月に向かって、男は語り続ける。この道をまっすぐ行かないでほしい、その理由を。月は黙って聞いている。聞いているのかどうかわからないけれど、聞いているような気がする。男は語り続ける。や
『雨月物語』をモチーフに現代社会に迫る作品。「いかで浮木に乗りつも、しらぬ国に長居せん。葛のうら葉のかへるは、此の秋なるべし。心づよく待ち給へ」と、妻・宮木に言い残して、夫・勝四郎は旅立って行った。これが事件の発端である…
オフィスコットーネトライアル公演
1973年に実際に起きた「上司バット撲殺事件」に着想を得て、会社という組織の中で不条理に生きる人間の悲哀を描いています。ブカ(部下)アメミヤとジョーシ(上司)モモチの二人芝居。組織・仕事・家庭に追い込まれる彼ら二人の妄想がどんどん増幅し、会社の閉塞感を描いたこの作品が、コロナ禍の世界と重なっていく・・・。
「街」と「街」の境界が、住民や通行人の多数決で日々変動する時代を描いたSF作品。特徴の乏しい場所はどの街にも属さず、宙ぶらりんの隙間として残されている。その隙間に暮らす文子は、恋人の斎藤から結婚と隣街への引っ越しを提案され、迷っていた。そんな中、空き巣の塩村が部屋に侵入し、私物を少しずつ持ち去っていく。やがて時間の流れと共に、変動する境界は街の隙間さえも飲み込もうとしていた。
難病を患っていた少女・そら。少女の看護師でもあり個人教師でもある時枝。二人は列車に乗って行くあてのない旅に出た。その旅はひどく破天荒であり、幻想的であり、可笑しく、切なく、明るいものであり、暗闇と光の射す方を行き来する旅路であった。そして、二人は一体どこにむかうのか。
DRIFTERS SUMMER SCHOOL ADVANCE 2013
『小さな足掻きが世界を変える』をコンセプトに、映画と演劇を同時進行で展開するパフォーマンス作品。舞台奥では筋書通りの映画を上映し、舞台上では筋書から逸脱する物語を上演。二重構造の物語が交錯し、予定された未来と抗う意志がぶつかり合う。重なり合うシーンを通して、鑑賞者に小さな勇気が未来を変えることを伝える。演劇ユニット・女の子には内緒の旗揚げ公演として制作された。
令和3年度 次世代応援企画 break a leg
「令和3年度 次世代応援企画break a leg」に選出され、AI・HALL と共催で公演を行った〈集団暴力シリーズ〉の一作。「革命」を謳い原始共産主義を採用する集団農場を舞台に、「精神的指導者」亡き後の世襲を巡る抗争を描いた作品。カルト化した集団内での、資本や身体への〈所有〉および〈執着〉を巡る議論から、現代における〈信仰〉の現在地を問い直す。
くちびるの会 長編本公演第8弾。《あらすじ》人がワニになる変身譚。倉庫で派遣作業員として働く大貫(おおぬき)の心は孤独に苛まれていた。ある日、大貫はカップ焼きそばに祈りを捧げた。「僕の様な孤独な人々を救って下さい!ペヤング!」それから、同じ倉庫で働く同僚を皮切りに、街の人々が次々とワニになる怪異が頻発する!生きるのが下手くそな人々がどうにも愛らしくてたまらない、人間賛歌の物語。
——踏み出せ、その一歩を—— 大きなゾウを眺めていた。小さな憎悪を抱えていた。暑い日も、寒い日も、ちっとも動かず、立ち尽くしている。ずっと想像していた。あいつが一体、何を考えているのかを。
結城座旗揚げ385周年記念公演の第三弾として、三代目両川船遊が40年来温めてきた 企画であるフランツ・カフカの名作「変身」を上演。脚本・演出には、劇団 温泉ドラゴン代表・演出家として、人間の本質に迫る骨太で重厚な舞台を創造する現代演劇の牽引者の一人シライケイタ氏を迎え、人形デザインには若手油絵画家の谷原菜子氏を起用しました。谷原氏の特異な表現はカフカ作品の不条理な世界と響き合います。
【 あらすじ 】ある日、ひきこもりの息子に戦場への迎えが来る。母親は、息子の代わりに自分が出征すると言い出した……。日常と地続きの戦争を母と子の関係を軸に描く、うさぎ庵流のやわらかな不条理劇 。花組芝居の桂 憲一 、大井靖彦がジェンダーも年齢も超えて、母と息子を瞬時に演じ分ける。二人に関わる様々な他者を演じるのも、花組芝居の植本純米。
今作は、サミュエル・ベケットの戯曲「ロッカバイ」に触発され創作した。 「ロッカバイ」は、家の中で死と向かい合う老女の孤絶を描いていたが、今作は、公園にいる家を失った一人の女にフォーカスした。帰る家を失った女が、かつて住んでいた幻影の家に戻っていく思いにとらわれている。 コロナ禍で仕事や家を失い、公共の場でさらに孤独を深める人たち、その老い、死など現代社会の課題を鮮明に浮彫にする。さらに、今もなお世
高天原乳業の女子社員寮はソフトボール部が支配する伏魔殿!?実業団リーグの絶対王者である彼女たちは今夜も地下食堂に集結する!小劇場界の風雲児「柿喰う客」の最新作は女優9名によるクロスゲーム!栄光の影に隠された悪夢の歴史を暴き出すアンチ・ヒーロー・サスペンス!
1994年に青年団プロデュース公演として、第七病棟の緑魔子を客演に迎え、「唐十郎さんや石橋蓮司さんが少女のイメージで捉える緑魔子さんとは違う現在の彼女」を登場させて話題となった。宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』や『青森挽歌』、内田百閒の『阿房列車』、寺山修司の『コメット・イケヤ』などを題材にとり、3 人の男女の複雑に絡み合う想いを、行く先が定かでない曲がりくねった線路の上を走る列車に乗せて描く。
libido:SFシリーズ
孤独な地中の世界。でも地中は覚えてるかもしれない、今の僕らを、そして地上の世界をーー枯れ果てた地上を彷徨い歩くヒト2人。地中に繋がる井戸を覗けば、モグラ、スパイ、役人、風呂屋、学芸員、管理人、モグラ、モグラ・・地下で見るのは夢か、うつつか。オリジナル脚本でお届けするlibido:SFシリーズ第2弾!
大学の映画サークルの撮影現場に本物のゾンビが現れ、急遽ゾンビ映画の撮影が始まる。撮影が進むにつれ、ゾンビの人となりが明らかになっていき、学生たちは次第に腰が引けていく。
劇場を舞台にした2幕劇のうち、1幕目の【舞台編】を、せんがわ劇場演劇コンクールでグランプリを受賞した時と同じメンバーと演出で大阪の劇場で公演したものです。(※2024年に採択されている東京公演版とは出演者が違います)台本から削除されてしまった登場人物と、その役を演じるはずだった俳優の物語。公演準備前の劇場の舞台が舞台です。
劇団「柿喰う客」結成13年目に送る新作。13日の金曜日、恩師の13回忌に集まった美術系私立大学の同窓生13人を巡る物語が繰り広げられた。
あらすじ「テメェのせいで組織が腐るんだよ!!」崇高な経営理念。野心的なビジョン。不可解な転落事故をきっかけに、すべてが狂い出す。夢と絶望が支配するブラックオフィスミステリー。
TOKYO DANCE TODAY #4
青山円形劇場の空間を生かした独創的な作品を発表するダンスシリーズ「TOKYO DANCE TODAY」の第4弾。「カンパニーデラシネラ」を主宰する小野寺修二の作・演出・出演作品。ダンス・マイム・芝居を混在させ、偶然と必然の迷宮に漂う人間を描く。
舞台には電信柱が1本。その下にゴザを敷いて座り込んだ男が、通りかかった男に声をかける。「おままごと、せぇへんか?」そして誰も、これを断るわけにはいかない。我々の日常生活における、あらゆる厳粛なできごと、深刻な現実でさえ、いつの間にか「おままごと」に変質させられていく、悲惨で滑稽なものがたり。
荒野の一角にある移動式簡易宿泊所。病人を求めて移動してきた医師と看護師。死人を求めて移動してきた牧師。三人がまだ見ぬ客のことで言い争っていると、宿の亭主とその娘が戻ってきた。娘は、もうすぐ具合が悪そうな騎士と従者が訪れそうだと告げる。そこに、それぞれの従者を引き連れて二人の騎士が現われた…。
現代、東京。急激な移民社会への変化の中、外国人排斥のレイシズムが日本を覆っていた。中でも過激な暴力行為で知られるグループがある。当初は穏健な活動をしていた彼らだが、メンバーの分裂、抗争の激化を経て、意図しない暴力の当事者となっていくのだった。発起人となった、かつてのメンバー達は事態の収拾を決意するのだが……報復の連鎖が終わるとき、そこにある「日本」は何か。来るべき危機を見据える新しい黙示録。
AsiaTOPAフェスティバル
「ButohBAR番狂わせ」第二弾の本作品はASIA TOPAフェスティバルで上演され、初日前、完売し大好評を博した。メルボルン在住の舞踏アーティストゆみうみうまれ演出のもと、舞踏、演劇、歌、キャバレエ、ビジュアルアートが融合し、屋内外の儀式的かつキテレツなパフォーマンスで「美しくも不完全な番狂わせ」をテーマとしている。静けさとカオスが行き来する中、舞踏マスター・竹之内淳志氏、音楽家小宮広子氏を含
1組のカップルが暮らす部屋のリビングに、共通の知人がふいに現れる。彼女が死んでいることを2人はもう知っていて、けれどもそれを迎え入れる。つかの間の再会と乾杯。なぜか、家に帰れなくなったという見ず知らずの他人も後から合流して過ごしていると、生きるものと死んだものの境目が溶け合って、いつの間にか夜が明ける。
チェコの作家、フランツ・カフカの「変身」のオペラ化。後に、『変身』と改題した。国内では高等学校公演や公文協公演に加え、1999年東京文化会館リニューアル記念公演として上演し、2009年には、ルーマニア、ハンガリー、オーストリア、チェコでの海外公演もおこなった。
楽しく不思議な世界を作り続けてきた劇団・ワワフラミンゴがシアター・イーストに登場。静かに喋る役者たちが静かに小活躍。かわいく、楽しいシーンがどこまでも続く。たった一人のダンスは必見。幻から「今」に迫る。とぼけと夢が混じる12月の物語。
舞台は山頂の展望台にある寂れたビヤガーデン。その日の真夜中過ぎに、ある星が壊れてなくなってしまうのだという。それを見に集まってきた天文学研究会のメンバーとたまたま通りかかった旅人、ビヤガーデンの女店主が寒空 にビールを飲みながら語り合う。各々の記憶の中にある各々の「壊れた町」が交差する。それは混じり合うことなくそのまま各々の方向へ消えていく。「何ひとつ共有できないもの同士も、一瞬だけ、一点で交差す
巌流島の決闘に向かうまでの佐々木小次郎の旅を大胆に脚色した本作は、パフォーマンス性の高い作品作りに定評のあるウォーリー木下が作・演出を務め、関西を拠点にパントマイムの第一線で活躍するマイム俳優のいいむろなおきが出演する、身体表現と映像のコラボレーションで魅せるパフォーマンス演劇である。本作は 2008 年に大阪・HEP HALL での初演後、韓国の招聘公演を経て13 年ぶり
「人を許すこと」を描いていると言われるシェイクスピア最後の作品。しかし本作で『テンペスト』とは、主人公プロスペローが自分は「許されない」存在であることに気づく過程であり、四大悲劇のドラマの諸要素が静かにちりばめられていると解釈。嵐(テンペスト)はプロスペローの心のうちに吹き荒れる。2015年初演、2018年にルーマニアのクライオヴァ・シェイクスピア・フェスティバルに初参加した記念的作品。
近未来。東洋のガラパゴスと呼ばれている千久世島という離島は、かつてない賑わいを見せていた。国産みの神話に登場する島であると同時に、その島で発掘される「レアゲノム」という化石由来のDNAがヒトや動物の遺伝子組換えに必要なものとして注目を集めているからだ。その島に住む男は、奇祭で弟を失う。ところがある日、弟は蘇り、まるで別人のように男の前に現れる。弟の存在は島の住民を狂わせていく。そしてそれは、島の存
女は新しく家庭教師として住み込みで雇われて二週間になる。雇い主も教え子も女をいつまでたっても「新しい先生」と呼び、名前を覚えてくれない。そのうえ、夜になると女の部屋に以前の家庭教師らしき女が現れ、雇い主との情事をはじめることがある。部屋の権利を主張するも、声が届かないのかなにも反応がない。朝になると以前の家庭教師は消えており、雇い主に問いただすもまるで覚えがないという……
精華演劇祭 vol.9 いちげんさん
過去に上演した中・短編作品のベストセレクション。「第六師団」(第16回公演「G・H・Q」2004年)「夏恋~季節外れの林檎と夏蜜柑~」(第16回公演「G・H・Q」2004年)「ロールプレイングゲーム」(第19回公演「ブツダンサギ」2006年)「天覧コント~大森ヘップバーンの「チャンピオン」」(第22回公演「ヘンダーソンVSアンダーソン」2007年)
お笑いのライブで知り合った楠木と菖蒲は、互いの友人を誘って親交を深めて行く。二人の紹介で知り合ったシトロネラとヒソップは恋に落ち、ほどなく結婚式をあげるが、その直後シトロネラは水を飲むと湖になってしまうという奇病に侵される。二人の闘病生活は次第に疲弊しついにシトロネラに死の宣告が訪れる。ボリス・ヴィアン作『うたかたの日々』を大胆にアレンジしSF的世界観をシュールな舞台表現で描いた乱舞する愛の讃歌。
第八次半世界大戦が第八次半世界大戦が勃発している中、燕と人間を合体させた超生物ヒューマンツバメが誕生していた。ヒューマンツバメは空と陸を謳歌し、争いの連鎖から解き放たれようとしていた。長女の夫に国防軍への招集令状が届いたのだ。「ヒューマンツバメになれば徴兵は免れる」ただし、ヒューマンツバメになるという事は人間の記憶をほとんど失くすという事だった。家族のそれぞれが大切な人のことを思い選んでいく物語の
ベンとガスは殺し屋。今日も地下室で仕事の指令を待っている。すると突然、ダム・ウェイター(料理昇降機)がガラガラと降りてくる。中には料理の注文が書いてある一片の紙切れ。何度も何度も料理のオーダー表を運んでくるダム・ウェイター。持っている限りの食料を送るが注文は止まらず追い込まれていく2人。演劇/微熱少年と館林美術館のコラボ企画第1作。
舞台「キノの旅」
2.5次元ミュージカル/舞台
1986年に起きた大島三原山の噴火に触発されて描かれた、人類の暴挙から生まれた怪獣「ゴジラ」が、人間の可憐な少女に恋をするという育奇想天外な恋物語。怪獣「ゴジラ」を等身大の俳優が演じ、観客との共同幻想で、舞台に巨大な「ゴジラ」を登場させた。大島元町に住む一之瀬家では、長女やよいからの「会ってもらいたいひとがいる」という電話に、上へ下への大騒ぎ。しかしそこに現れたのは「ゴジラ」だった。家族は猛反対、
突如現れた「アレ」によって避難指示区域となった街。高校二年の春から、かれこれ二十年引き籠もり続けるニシダ君はわずか十日で出産する謎の女ミクニとともに「軍隊作り」に着手する。そんな中、妹サチコは自分たちを捨てた父と密かに文通を始めるのだった。消えゆく風景と記憶。遠くの教会から届く鐘の音が呼び起こすのは、母が語った福音書―。伊豆野眸「家族三部作」の第二章。
こじきや老紳士、魔法使い、市長、泥棒、白雪姫と称する少女らの前に突然現れた巨大な卵。大きな卵は回ったり光ったりしながら、中に本当の白雪姫がいるのではないかという夢を与える。本当の優しさとは何かを問いかけ、大人にとってはチクンと痛みを覚えさせるような作品。
KAAT神奈川芸術劇場プロデュース
あの名作のリメイク決定版⁉KERAが新たに読みかえる「ドン・キホーテ」を、個性と実力を兼ね備えた俳優陣で上演!
努力クラブ、中野劇団との合同公演。コロナ禍において、舞台上でできる最善の感染拡大防止策「一人芝居」の3本立て公演。努力クラブ「憧れられたジュリー」中野劇団「もしもし」THE GO AND MO'S「注文の多い風俗店」
精華演劇祭2010 SPRING/SUMMER
前回、7年ぶりの長編作品上演を経て、オムニバスへカエル。1年半ぶり、2度目の精華演劇祭にオカエシ。「マフィアンルーレット」「ミステリー小説を読みすぎた女とサスペンスドラマを観すぎた女に惚れられた松本清張な男」「スキャンダル」「オリエンタル歌劇団~ミュージカル・ロンドバルトとポニーテール in 大阪」笑えるのか? 面白いのか? 大丈夫なのか? 境界線上を疾走し、駆け抜けて煙に巻く、最後の、精華演劇
一人の女が助けを求めてやってくる家の床下に死体があるというあなたは半信半疑で女に同行する床下のハッチを開ける闇あなたは胸を撫で下ろす目を凝らしながら言う何もないじゃないかあなたはハッチを閉めてふと身震いするあなたの身体は気がついているその闇にあなたがすでに踏み込んでいることに
王冠を捨てた恋で知られるエドワード8世とシンプソン夫人、彼らと関わりを持っていたアドルフ・ヒトラーの関係を、認知症「レビー小体病」を患っていた晩年のウォリス・シンプソンの視点で描く。野心と後悔と愛、老と死、そして、戦争と平和を考える大人のためのラブストーリー。
第1回 人間座「田畑実」戯曲賞 受賞作品。秋から冬にかけて。豊かな緑色の町並みから、冬の白色に変わるまで。渋滞のテールランプの赤い灯りの線が、いつもそこに寄り添う。朝日ヶ丘は群馬県郊外に位置し、街全体が盆地にすっぽり収まっている。13年前に新しい高速道路が敷かれ、街の中央に大きなサービスエリアが置かれた。そこは次第に発達し、今では町の主産業になっている。朝日ヶ丘自体には、高速道路の入り口は存在しな
現代演劇レトロスペクティヴ
平凡な男の部屋にふいに9人の家族が侵入してくる。善意に満ちた笑顔で隣人愛を唱えながら居座り続ける彼らに、男の婚約者や警察さえも説き伏され、男の存在が次第に危うくなっていく…。戯曲として初めて谷崎潤一郎賞を受賞し、現代社会の特殊な人間関係を照射した傑作戯曲。
「無いみたいなんですよ、手も足も、顔も胴体も……」確かなものはなにもない。別役実×ルイス・ブニュエルを意識した果てなく更新され続ける言葉と世界。ケラリーノ・サンドロヴィッチが放つ不条理演劇の最新形!賛成派と反対派のシュプレヒコールが遠くに聞こえる中、物語は始まる。とある洋館に暮らす金持ちの一家。その中では父親(三宅弘城)と母親(犬山イヌコ)、そして息子(遠藤雄弥)と娘(峯村リエ)が、今日も退屈な会
私たちは、家族だった。結婚式場の控え室。新婦の女はウェディングドレスに身を包み、煙草に火をつける。彼女の視線の先には、初老の男たち二人。夫婦のようにも見える彼らのやり取りを“娘”である女は慣れた様子で眺めていた。“父”の一人である男の走馬灯として語られる、奇妙な家族のありふれた物語。
第12回せんがわ劇場演劇コンクールグランプリ受賞記念公演。劇場を舞台にした2つの二人芝居。【舞台編】舞台は、劇場の公演準備前の舞台。俳優がひとり舞台の上にいると、台本の台詞を正確に喋る見知らぬ男が現れる。それはすでに削除されたはずの台詞だったー。劇に登場しなかった登場人物とその役を演じるはずだった俳優の物語。【客席編】舞台は劇場の客席。劇の結末に納得できない登場人物と、人生でたった一度だけ見た劇の
女性型アンドロイドのしまむらとGUは『ゴドーを待ちながら』をサイバーシアタースペースで上演しようと申請をするが、上演許可がおりないまま初日を迎える。あてもなくスペースにログインして許可の降りない自分達ができることが何かないか模索する。いつしかその様は『ゴドーを待ちながら』の筋をなぞるように進む。
テレビ局内の気象予報士が全員インフルエンザに感染してしまい、唯一無事なアフリカのガテリマ駐在アナウンサー兼気象予報士の遠藤が、現地から日本の天気予報を生中継する。現地ガテリマでは、民主化デモが進行中。暴徒も放送に映り込む中、生放送で中継を行う。
透徹した眼で時代を凝視し続けた別役実が、謡曲「隅田川」に想を得て描き出した現代社会への挽歌。時は春……咲きほこる桜の下に、住まう者と流れる者が交錯する。
かつて俳優だった男は語る。「俺は演劇を辞めた!」と。しかし彼がそう話す場所は舞台上で、その姿は観客に見られており、それは劇そのものである。彼がいるのは未だに劇の中の…
火曜日のシュウイチ
その日は灼熱のビーチで迎えるクリスマス。浜辺に佇むひとりの男。相棒はウクレレとデッキチェア。そして傍らには渡しそびれたお歳暮の箱。それは忙しかった日々が嘘のような、ゆったり過ごす年の瀬。そんな穏やかなビーチに巻き起こった事件とは!?箱の中身は一体何なのか!?
ブルーノ・シュルツは、中学校の美術教員であった。劇に登場する語り手の少年はかつてのシュルツに他ならない。1941年、ポーランドの故郷はナチスに占領され、ユダヤ人であるシュルツはゲットーで暮らさざるをえない。彼の描いた小説や絵画が彼の人生と混然一体となる。風変わりで奇行が目立つ父親、個性的でエロチックな女中など、身体表現を大胆に用い、シュルツの絵画・版画のイメージを劇空間に現出させる。
ねずみのちゅうたはなまけもの。いつも寝てばかりいる。おなかがすいて買ってきたチーズをどこかに落としてしまった。どうやら猫が取ったらしい。ねこにどんな仕返しをしてやろうかと考る。床屋になってねこの大事なひげをちょん切ってやろうか、それとも海賊になってねこを海にジャボンとつけてやろうか、それともサーカスでねこに綱渡りをさせてやろうか…。ところが、そのねこがチーズをひろって返しに来てくれました。実はこの
カノン形式に沿って、2人の男女の出会いは何度も何度もリフレインし、男は幼児時代から大人へ向かって生き、女は老女から少女へ向かって生きながらすれ違いを繰り返す。2人はまるで現代の織り姫と彦星のようだ。電話で繋がってはむなしくその糸は切れてしまう。果たして2人は再び出会うことができるのか。